裏庭に出ると小さなアイリスが鉢に植えられていた。 家人がマーケットで買ってきて鉢に植え替えたのだろう。 昨日公園のそばを通ったら芝生の間にここにみえるような芽の間から黄色のクロッカスが出ているのが見えていたのでそれには驚いた。 昨日は2月の1日だ。 真冬で時には雪が積もり氷が張る頃の今はまだ寒いのが普通だ。 ところがずっと暖かい気候が続いていた後に本格的な寒気が戻ると言われた2週間ほど前から鬱陶しい空が続き時には小さな嵐があってもそんなに寒くなかったのだしこのまま行けばこの冬は雪も氷もなかったことになる。
春の訪れを告げるクロッカスは毎年どこかで見つけたら写真に撮ってここに記しているはずなのでそれを調べたら去年は2月14日だった。 ケンブリッジから客が来ていて麗らかな天気だったので一緒に植物園に行った時だった。 その時の写真は次のようだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/64494881.html
去年の冬も寒くはなかったからそんなふうに咲いたのだけれどそこで撮った理由は普段の公園にはまだ芽も出ておらずそんな中で陽のよく当たるように塩梅された植物園は流石、と記念に撮ったのだった。 そしてそんなクロッカスでも今日から2週間後であってその時にはまだ公園や町のあちこちにはに咲いてはいなかった。 そうすると今年は例外的な暖かさだったのだろうか。
毎月晦日の8時のニュースの後その月の統計が出る。 温度、降水量、日照時間だ。 そしてそれぞれの数字が100年以上の統計からでた標準の数値と比べられる。 先月の平均温度は4.78℃、総降水量は110mm、総日照時間は62時間だった。 それらがそれぞれ3.1℃、73mm、70時間の傍にあった。 つまり日照時間は例年より少なく降水量は例年よりかなり多く、そして温度は例年より1.6℃高い。 先日開かれた地球温暖化を防ぐための二酸化炭素排出量を規制するための世界会議で討議された挙句合意されたのがこれから20年ほどの間に2.5℃以上上げないこと、そしてもう既に基準から1.5度以上上がっている、というようなことだったのではないか。 オランダの1月だけの統計だけで言うと危険ラインまではまだ0.9℃あるということだ。 けれどこんな数字も当然月によって違うのだから一概にそうとは言えない。 けれど上の6つの数字から察すると、雨が多かったことから日照時間が少なくとも例年より暖かい大気によって地中の根に水分が効果的に吸収され、徐々に長くなっていく日射しによって開花し始めたということだろう。 暖かいということだ。
公園で見たクロッカスは緑の中に黄色く短い縦線となって見えており開花するまではまだ2,3日はかかるのではないか。 目の前のアイリスの比ではない。 マーケットの花屋に出たこれは近郊の温室で栽培されたものだ。 公園のクロッカスでもあれだったのに帰宅してこれが眼についたのだからちょっと驚き、ああアイリスの初物がマーケットに出ていたのだなと納得したのだった。