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いつでも君のこと好きだったよ

山城歌会 春の吟行(野崎参り)

2016-04-01 20:30:45 | 日記

 きょうは山城歌会の春の吟行会でした。

 

 あいにくの雨もようでしたが、桜とシャボン玉はくもり日の空のほうが美しくて私は好きです。

 

 参加者は11名。 春のお花見吟行は深北緑地や城陽(去年は久世神社)に出掛けていたのですが、大東市のほうに行くとかならず、「野崎観音ってこの近くよね?」って話になり、「野崎参り~はぁ~♪」と誰ともなく歌い始めて、一度行ってみたいと思っていました。

 

 野崎観音というのは通称で、慈眼寺というのだそうです。

 

 JR野崎駅から慈眼寺へ続く道の両側には昔ながらの商店が並んでいて、懐かしい気がしました。 ゆるやかな坂のむこうに山があって、そのあちらこちらに桜のピンク色が鮮やかでとてもきれいでした。 あんなところまで登るの?と思いながら歩き始めたのですが、長い石段を上ったら思ったよりもすぐに山門に着きました。

 

 桜の木の下に立って、うす曇りの空をみあげると、どこからが空でどこからが花なのかわからないほど、溶けあって吸い込まれそうになりました。

 

 ときどき飛び交う鳥の名前を訊いたり、鐘の音を聞いたりしながら境内を歩きました。 本堂には十一面観音がおられるのですが、私たちが着いたときは丁度御祈祷中で、それが終わるのを待つあいだにお染久松のお墓や鯉のいる池や鮮やかなシャクナゲを眺めていました。 

 

 しばらくして本堂へ入り、拝観しました。 雨のせいか人が少なくて、私たち以外に見学者はいなくてゆっくり見ることができました。

 

 一番印象に残ったのは、蠟燭の炎でした。 静かなお堂の中で、空気の流れが一切ないようなまっすぐな炎。 空気の流れがないというより、天井から見えない力で引っ張られているかのようなゆるぎない炎。 その蠟燭にはお経でしょうか、字がたくさん書かれていて、長い時間をかけてお経を唱えるような蠟燭をずっと見ていました。

 

 そのあと、お寺をあとにして自然食レストランの「菜」さんへ移動し、心のこもったランチをいただきました。

 

 手作りの3種類のドレッシングやジャバラとルイボスのお茶、青じそのケーキなど、何を食べてもおいしいのでした。

 

 そして歌会。 吟行会の楽しいのは、いま一緒に歩いた時間のどの場面を歌にしているかが読めること。 他のひとの視線や心に残ったことが浮かび上がってきて、自分に見えていなかったものを見たり、感じられなかったことを教えてもらったりする瞬間がおもしろいのです。

 

 15時終了。 駅に向かってあるきながら、「ふじたさん、せとかがありましたよ!」と教えてもらい、せとかを買って帰りました。

 

 年に2回の吟行会は、準備をしてくださる人のおかげで毎年楽しませてもらっています。 感謝。

 

 ・ろうそくのゆるぎなき炎(ひ)の静けさにいま「浄」の字の溶けつつありぬ

 

 

 

 

コメント
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