いま、職場のビルの1Fでは、京都の名産の品を格安で販売している。
いままであんまりショーケースの中をのぞいたことはなかったけれど、エレベーターに「包丁30%OFF!」という紙が貼ってあって、お昼休みに立ち寄ってみた。
私がいま使っているのよりずいぶん高いけど、一本一本がぴかーんと光って、どれもよく切れそう。
包丁の知識がないので、値段の差がよくわからない。
販売しているひとに、鍵をあけてもらって、手に持たせてもらった。ああ、これは持った感じが角ばってるなとか、丸いなとか、持ちてのところの木の材質がちょっとすべるなとか。やっぱり持ってみたらいろいろわかる。
包丁、ずいぶん長く使っているし、一本ほしいな、という気持ちになり、ここのビルともお別れだから買おう、と思って買った。
帰りにお造り用の魚を買い。京都駅でときどき立ち寄るお店ですてきなスカートがあって、試着しようかと思ったけど、だめだ、私はいま鞄に魚と包丁を持ってるんだ、あまり寄り道はしないほうがいい、と思ってまっすぐ帰る。
そして、まな板のうえに魚を置いて、買ったばかりの包丁をおろす。すううっと切れる。
なんだ、このストレスフリーな感じは。いろいろ切ってみたくなり、ピーマンや玉ねぎ、にんじんを切る。玉ねぎは切っているという感がない。包丁の刃をあてるとその重みだけで切れる。すごいな。なんだったんだいままでの包丁は。にんじんもうすーく切れた。にんじんを切っているだけなのに、手元から美しいものがつぎつぎ生まれてくるよう。
きょうはさつまいもも切った。玉ねぎやにんじんに比べたら少しは力がいるけれど、すうっと切れる。
日曜日はかぼちゃを買ってこよう。