ほよほよさんぽみちNEW

いつでも君のこと好きだったよ

鴻巣山の小鳥

2022-03-31 20:21:01 | 日記

 きょうは久しぶりの友達Kがうちに来てくれて、あいにくの雨模様だったけれど、雨ダスの雨雲レーダーを何度も確認して、午後の1時から3時ごろが一番雲が少ない!ということで、お昼を食べた後、散策に出掛けた。

 

 食べ始めてから写真写真!とあわてて撮ったランチ。煮込みハンバーグ、ミネストローネ、ポテトサラダ。すべて電気圧力鍋で作ったものv

 

 お花見には絶好のタイミング。曇り空というのも写真にするときは映えていい感じ。

 

 行違う人もなく、私たちだけの山、という感じ。まずは水度神社でお参り。

 

 

 20分ほど山を登り、桜見台について、濡れていたベンチにビニールを敷いて堪能する。桜もミツバツツジも満開。ちょうどいいときに来られてよかったねぇ。すると、Kが

 

  「ちい、かわいい小鳥がいる」

  「え、どこどこ?」

  「ほら、すぐそこ」

 

 指先のほうへ視線を移すと、ほんとうにすぐ近くのミツバツツジに3羽の小鳥がいた。え、かわいいね。こんな鳥、何度もこの山に来てるけど初めてみた。Kが来てくれたから歓迎にでてきてくれたんかな。

 

 

 あとでツイッターに小鳥の写真をアップしたら、「相思鳥ですね」と教えてもらった。へえ、こんな鳥あの山にいたんだね。

「野生で見られるなんてすてきですね」と言われて、私も初めて見られてほんとうに嬉しかった。

 

 そのあと展望台まで登り、途中の休憩所で休みやすみ、しゃべりしゃべり山を下りた。

 

 本の話、職場の話、親の話。まだまだしゃべりたりなかったけど、寒くなってきたから家に帰ってお茶を飲んでまたしゃべった。

 

 また来年も来る!と言っていたので、楽しみにしよう。

 

 

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第70回あなたを読む会

2022-03-29 23:02:48 | 日記

 きょうはひさしぶりに塔の事務所であなたを読む会だった。もう第70回。はやめにいってトイレ、床拭き、机拭きをやる。私のつぎにこられた人も手伝ってくれる。すっきりして始められるのは気持ちがいい。

 

 メンバー5人全員参加。作品は14首、14首、15首、15+11首、9+10+11首で99首というボリューム。それを3時間でやる。

 

 はじめは1名の作品に対して2名のメイン批評、2名の軽めのフォローという形をとっていたのだけど、時計をみたらすでに1時間近く使ってしまったので、あわててふたりめからは1名のメイン批評に切り替える。

 

 これだけ長いつきあいになると、議論するべき歌と流す歌もおのずからわかれて、どうしてもさっきの歌には言っておきたいとか、自分とは違う読みをされたから確認しておきたいとか、濃い時間の使い方になる。

 

 表現するまえに、モチーフを選んだときの覚悟のようなことにも議論が及んでこれは強い信頼関係があるから、思い切り感じたことが言い合えるのだと思う。ありがたい場だ。

 

 私は「ソファ」という14首の一連を出した。主に父の老いがテーマとなっている。このあいだ実家へ帰った時にあまりに父の弱り方に驚いたというか戸惑ったことをわりとストレートに出したものだった。

 

 かなり父に対して厳しいことを詠ったものに対して、「この3首だけど、ここまで言わないで、もう少しお母さんに対するみたいに心を寄せてあげてもいいと思う」と言われて、そうかやっぱりなぁと思っていたら、

 

 「ふじたさんはお母さんよりお父さんのほうが好きなんだね。だからこれまでのお父さんのイメージとの落差がつらくてこんなふうになっちゃうんだろうね」

 

 と、言ってくれたひとがいて、なんだか泣きそうになった。ごめんねお父さん。もう少し優しいまなざしで歌にするようにします。歌は正直だからね。心が透けて読む人に見えてしまう。

 

 どんな歌を出しても、全否定ではなく、心情まで汲んでくれる。そこに甘えてばかりではいけないと思うけれど、この場にだしたのは、こんなこと考える自分を戒めてほしいと思ったせいかもしれない。

 

 ・会うたびに生きることへの執着が弱くなる父もうソファのよう

 ・平成の終わりに買いしソファより傷みの速い最近の父

 

 帰るときに、Kさんが「このソファを実家に買ってあげたときのこと、ほよほよで読んで覚えていますよ」と、言われてびっくりした。ここも長く読んでもらっていることにもありがたいなと思ったのだった。

 

 

 

 

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義父からのミッション

2022-03-27 21:41:01 | 日記

 きのう久しぶりに義父の老人介護施設へ面会に行ってきた。それまでに頼み事をきいていたので、午前中にチェックする。

 

 施設からの請求はすべて私が管理しているので、これまでの収入支出を確認したいということだったので、直近4ケ月分をエクセルに打ち込んで、見やすいように色分けしたりしてまとめた。これで義父にも経済状況が分かってもらえると思う。それから、保険料を払いすぎているので還付申請するのに、本人のサインが要るというので、市から届いた書類に書けるところは書いておく。

 

 15時半。元気そうな義父が面会室に現れた。手にA4の紙を1枚持っている。そこにぎっしりと質問事項が書いてある。

 

 ふつうは4人掛けのテーブルにこちらがわに夫と私、向い側に義父というポジションで座るのだけど、隣に座って説明をしたほうがいいと思ったので、私と義父が並んで座った。

 

 エクセルで作った書類を渡して説明し、市役所の書類にサインをしてもらう。こちら側の用事をまず済ませた。そこから矢継ぎ早に義父がじゃんじゃん質問してくる。

 

 義父「ところで、八十八か所の御朱印の入った掛け軸の虫干しは定期的にしてくれてるのかな」

 

 夫と目があう。そんなこと、これまでに聞いたことがない。しかも、夫は「八十八か所じゃなくて西国三十三か所やろ」という。そこはどうだっていいと思うんだけど・・・ 

 

 私「そういうこと聞いていなかったので、お義母さんのお葬式のときに掛けて以来、桐の箱に入ったままですけど」と正直に言うと、夫がすかさず、

 夫「いまはまだ天候も不安定やし、4月になって天気が続くようになったら虫干しするわ」と言った。ナイスフォロー。

 

 義父「そう。あとね、リビングの壁に設置しているモニター類は定期的に点検してるかな」

 え、なにそれ。と思う。そんなこと一度も聞いたことがない。

 私「ああ、ソーラーパネルの電気量のモニターですか。普段はみてないですけど、あれは関電から書面でお知らせがきていますのでそれは見ています」

 

 義父「おとなりとの境界に植えてあるキンモクセイだけど」

 私 「ああ、キンモクセイのアレルギーがでるから花が咲く前に切ってほしいということでしたね。それはちゃんと切ってますよ」

 義父「ダイニングルームの冷蔵庫は誰か使ってるの? 掃除機はどうなってる?」いろいろ気になるんだな。

 私 「冷蔵庫はみんなそれぞれの家にあるので、コンセントを抜いてそのままにしていますよ。掃除機はあの家の掃除をするのに必要なのであそこで使っています」

 

 要するに。義父は使えるものは有効に誰かに使ってほしい、ということなのだ。長年のつきあいによりそこは私も理解しているので機嫌を損ねないように対応する。

 

 私たちの答えをメモする義父。

 

 義父「八十八か所の掛け軸だけどね」 2クール目にはいる。夫ももう三十三か所やろとは言わない。

 私 「暖かくなったら虫干しする予定です」

 義父「いま使っている携帯が使えなくなるって本当?」それはこのあいだ電話で説明したけど、まだ大丈夫と答える。

 義父「リビングに設置しているパネルの点検だけどね」

 夫 「毎日点検してる」 だんだん2クール目にはいると返答もぞんざいになってくる。

 

 という感じで3クール目になる。

 義父「キンモクセイだけどね」

 私 「切ってますよ。お義父さん、その質問はもう3回目ですよ。ほら、さっきそこにメモされてるじゃないですか」←手厳しい嫁。

 

 面会の1時間は終わる。帰りの車のなかで、夫が「なるべくなんでも万事うまくやってるって言っといたらええねん。携帯もいつまでも使えるって言うといたら安心するやろ」という。

 

 なるほどね。嘘も方便か。まぁ、高齢者はいろいろ小さなことが大きな不安になるから、安心させてあげることが一番なのだなと思った。わかっているんだけど、つい正直に答えてしまう私なのだった。

 

 

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N氏のおまんじゅう

2022-03-26 18:31:49 | 日記

 今期がスタートしている。このあいだ、久しぶりに出社したら、総務のDさんが「ふじたさん、冷蔵庫に紅白まんじゅうがあるので持って帰ってくださいね」と言ってくれた。

 

 Dさんといっしょに確認のため冷蔵庫をあけると、チルド室に5箱の紅白まんじゅうが入っていた。専務がなんかの賞をもらったそうで、そのお祝いにみんなに配られたということだった。Dさんがまだ受け取っていないひとのために、箱に名前の書いた付箋を貼ってくれていた。

 

 そこへ総務のO課長がやってきて、「Dさん、まんじゅうの賞味期限が切れるから、早めにまだのひとに配ってや」と言った。そして、冷蔵庫にあったおまんじゅうの箱を見て、「きょう来ているひとはあとN氏やな」と確認した。

 そこへ、通りかかったN氏は自分の名前が呼ばれたから近づいてきて、

 

 N氏「あ、ぼく、もういただきましたよ。さっき」

 Dさん「でも、まだここにNさんの分は残ってますけど・・・・・」

 O課長「じゃあ誰かの分を食べはったってことか。誰がNさんにまんじゅうを渡したんや」

 Dさん「わたしじゃないです」

 O課長「箱に付箋が貼ってあったはずやから、それ見たらわかるやろ」

 N氏 「いや、箱じゃなくて、机の上に1つだけ置いてあったんです」

 

 1つだけ・・・・ どういうことだろう。とみんな思っていたけれど、とりあえず残っているN氏の箱入りのおまんじゅうはN氏に持って帰ってもらうことになった。

 

 夕方、後ろの席のM氏が「ぼくのまんじゅうがない」と言い出した。え、もしかして、朝、N氏が食べたおまんじゅうのことだろうか、と思いつつ、

 

 私「その、おまんじゅうって1つだけ?」

 M氏「そうですけど」

 S子さん「私、きのうもらって1つ食べたらもう食べきれなくて、残りの1つをきょう包んでもってきたんです。食べやすいように十字に切れ目も入れておいたんですよ。それでM氏にいつもお世話になっているから今朝あげたんです」

 私 「もしかして、そのおまんじゅう持って、どこかに移動してません? N氏の机の周辺とか」

 M氏「そういえば、朝、パソコンの不具合のことを聞かれてN氏の机に行って、作業したとき、まんじゅうも手に持って行ったかも」

 私 「やっぱり! それでわかった。そのおまんじゅう、N氏が食べはったと思いますよ」

 

 M氏は作業が終わった後、おまんじゅうをN氏の机の上に置いたままになったんだ。N氏は自分の机の上に食べやすく切ったおまんじゅうが置いてあったから、当然自分にもらったものだと思って食べたのだろう。

 

 N氏は60代の紳士的な男性で、ひとのものを食べるようなキャラじゃないから、想像するとおかしくて、S子さんと大笑いしてしまった。

 

 やっぱり会社に行くっていいな。おもしろいことが起こる。

 

 私の机の中には、この20日間のみんなからのおみやげのチョコやらクッキーなどがたくさん入っていた。4月から異動するひとや新人が何名か入ってくるひとがいるらしい。また雰囲気は変わるかもしれないけれど、なるべく緩急つけてがんばりたい。

 

 

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最近の義父(95歳)

2022-03-23 23:10:46 | 日記

 先週の木曜日から、義父からのメールが来ていなくて、気になっていた。義姉のところに私あての分も届いていることがわかり、ほっとしたついでに、久しぶりにきのう電話をかけてみた。

 

 蔓延防止対策が解除されたので、土曜日に訪問する予定ですけど、なにかもっていくものはありますか。と訊いたら、ベルトと古新聞と湿度計。ということだった。湿度計・・・ いるんだ。

 

 義父「僕は、メモをすることにしているんです。毎日の体重、体温、血圧、室温、湿度、歩数、なんでもメモしています」

 私 「メモをするっていうのは筆圧が弱るのを防げますし、頭も指も使っていいですよね」

 義父「新聞やテレビできいた聞きなれない言葉があったら、かならず検索して調べてノートにメモするんです。検索しただけでは不安なので、念のためまた辞書でひいて確かめて追記しています。そのあと、ドイツ語ではどういうのだろうと思って、今度はドイツ語の辞書をひいてそれもメモするんです」

 私 「すごいですね」

 義父「そして、ときどき<野ばら>をドイツ語で歌ってみたりするんですよ」

 私 「確かに、声にだすっていうのは脳の刺激になりますね。自分の声がまた耳から入ってきて。私も自分の作った短歌を声にだして読んでみたりしますよ」

 義父「そういえば、まえにもらった2冊の歌集ね、そばにおいてたまにひもといてみたいと思うんですよ。それで、家の二階の本棚にあるので、つぎにくるときに持ってきてもらえますか」

 私 「え、また読んでくださるんですか。ありがとうございます」(実家の両親は思い出すこともないだろうし、そもそも父は私の歌集など読んだことはない)

 

 義父、健在である。使っていた携帯がもうすぐ使えなくなることを心配していたので、それはお義姉さんがまだまだ使える携帯に契約をしなおしてくれたので大丈夫ですよ、と伝える。

 

 ああ、まえのは白いのだったけど、いまは紺色のになったね。(そこで、義姉が勝手に色を紺に決めたことを義父が不満に思っていたということを思い出した。新しい携帯は白、ピンク、紺があって、ピンクがよかったというのだ)それで、さきまわりして、

 私 「いまのは紺色でいいですね。部屋もベッドも白っぽいから、薄い色の携帯は見つけにくいですからね。紺色だったら見つけやすいですもんね」というと、

 義父「そうなんですよ。食堂で置き忘れてもすぐに見つかるんです」(よかった、プラスの思考にもっていけた)

 私 「もう白いのは使えないから、今度いったときに持ち帰りましょうか」

 義父「いや、あれは万歩計として使ってるんですよ。使用目的によって携帯を替えるというのは便利です」

 

 はぁ、すごいな。なんでも、施設のスタッフや入居者も義父が万歩計として携帯を使っていることを知っていて、歩いていると「きょうは何歩ですか」ときいてくれるらしい。それで、余計に毎日持ち歩いているというのだ。コミュニケーションツールとして古い携帯を使っているのだ。

 

 きのうお墓参りと実家のお仏壇のお供えにいったときに二階の本棚を観たら、ちゃんと私の歌集が2冊立ててあった。しかも当時書評が載った新聞の切り抜きとか、永田先生や紅ちゃんの記事まで挟んであった。家族の誰よりもいろいろわかっている人だ、と思って持ち帰ってきた。ベルトと湿度計も買えたから、訪問の準備は万端だ。

 

 義父を見ていると、こんなふうに長生きできたらいいなと思う。

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