Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

刷り師の見事な技

2015-01-11 23:56:49 | くらし

伝統的な日本の木版画の特徴の一つは摺りの技にあると思う。それは浮世絵を描く絵師の原画を忠実に木版画で表現する摺師の技を引き継ぐ、現代の巧みな職人技を実際に観ることで実感できる。

旭川博物館の企画で、現代の摺師である三田村 努(みたむら つとむ)さんの技を披露してくれた。

                   

多色摺りでは、同じ位置に紙を置くため、どの版にも同じ印を彫り残す「見当」に紙を合わせて慎重に作業する三田村さん。

        

力強くランダムにバレンで摺こむ姿は職人そのもの。若干の解説を加えながら1時間半連続の摺りを披露してくれた。

書籍での文章表現では要領がつかめないので、実演でつかめることがことが多いので有り難いことだ。

摺りの実演を見るのは初めてではなく、見よう見まねで日本の伝統を引き継ぎたいとの思いから何とか摺りの技法を試みているが、満足な摺りは出来ないままなので、せっかくの好機に知識も技法ももっと質問したかった

残念なことに、より効果的な実演のための運営の不手際が気になった。

一般に総称としての浮世絵というのは浮世絵木版画のことで、肉筆の浮世絵を木版画にして世に広めたわけで、せっかくの機会だから、博物館企画する側はもっと勉強して「浮世絵」を理解しておいてほしかった。

始まる時刻の設定はあったが、終わりの時間設定がなく、質問途中に打ち切られたにもかかわらず、他の質問を幾つも受け付けてしまう進行のまずさと不手際は、納得できなかった。

職人の摺り師は話す職人では無いのに、大きな声で解説することを要求するのは無理で無茶なことでだ。

質問を拒否された理由は不明であり、他に幾つもの質問があったので、不快感が残った。

 


羊年の寒中見舞い

2015-01-07 23:37:10 | くらし

寒中お見舞い申し上げます。

年賀状を沢山いただきありがとうございます。喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきました。

          

今年の干支は「羊」で、羊毛ためや肉用・乳用の家畜として、牧場で群れて飼われている様子を見ることが出来る。

聴力に優れ、視力は細い水平な瞳孔を持っているため、320°までも広い視野で見ることが出来るそうだ。

羊にあやかって、今年も一層Look wideで行こうか。

北海道は暴風雪の大荒れで交通機関などで多大な支障が出たが、旭川は内陸のためか、強風の影響は無く平穏だった。


新年の作品交流「おめでとう展」

2015-01-05 21:30:12 | くらし

旭川市のヒラマ画廊企画で恒例の「2015新年おめでとう展」が開かれている。昨年12月27日~1月4日には前期として油彩作品のみが展示され、今日から11日(月)までの後期は、油彩以外の小品が展示されている。

           

        水彩・版画など35点ほどの小品が、開場一杯に展示されている。

地元作家が、それぞれの持ち味を表現した小品で、年頭の挨拶を交わしているように、新年の意気込みを交流する新年会を開いているようだ。

美術団体展に大作を出品してる作家が多いので、小品での表現は別の趣があって興味深い。

小品しか創っていない作家にとっては好機だが、個展やグループ展で、小品での発表の機会が少ない作家の作品は中々観ることができないので、個性的な小品の絵づくりの心意気が伝わってくる展覧会でもある。

                      

                                         Ocourrence of forest

今回は、昨年暮れぎりぎりまでかかって創った作品で、黒インクで刷った木版に水彩絵の具で手彩色した30×30cmの作品で、初夏の森の中のある出来事を想像出来るような絵づくりにした。しつこく彩色し過ぎた感があって反省点が多い。


次の展覧会出品は、1月13日~19日NHK旭川局のギャラリーでの「なかま展」で、木版画とオブジェを出品する予定で、1月30日~2月9日までヒラマ画廊企画の「PRINT WORKS 2015 北の版画家たち」展では、大作2点と小品3点の木版画の出品を予定している。


地方の地味な作品発表も中央での発表も作品創りに於いては変わりなく、発表の場の違いに関係なく同じ視点で鑑賞してほしいものだ。


吹雪の後の贈り物

2015-01-04 22:31:21 | 自然観察

昨年暮れは、思いの外雪の降り方が少ないと思っていたが、どか雪ではないまでも順調に降り続きだしたようだ。

低温が続いたので、スキーにとっては雪質がいいはずだ。地吹雪が起こっても大吹雪ほどではないので、新年始めは平穏な冬日なのは、有り難いことだ。

それでも、これまでに積もった量の雪で垣根が潰れそうにも見えるが、しっかり補強してあるので大丈夫だ。

                 

吹雪の後に雪がサラッと降るのを繰り返すと、雪の凹凸が光の当たり具合によって、アートな面に見えてくるのが楽しみだ。

          

                                    

この上に雪が降ったり吹雪いたり、気温が上がって若干でも雪が溶けると、たちまち変化する一瞬の造形だから、シャッターチャンスによって多様で異なる自然の造形の変化が面白い。

雪面をアートな目で観察する興味が無く、気が付かなければ唯の雪面なのだが、カメラのファインダーを覗いて枠の中の自然の造形を鑑賞するのもいいものだ。

特に吹雪の後の雪面は、自然からの贈り物だ。

吹雪は歓迎しないが、その後の自然の贈り物は歓迎だ。


幻想的な初ライトピラー

2015-01-02 23:47:42 | くらし

幾つ寝るとお正月・・・・、は子供の頃に歌ったが、今は幾つ明けるとお正月・・・・といった気分で、静かに2015年を迎えた。

旧年は、身内に不幸が続いたので、新年はストレスの少ない年を期待して「新年もどうぞよろしくお願いいたします。」と四方八方に頭を下げた。

元旦は少々の降雪だったので、そのまま除雪をせずに、今朝になってから今朝の雪と合わせて初除雪をしたが、身に応えるほどの雪の量ではなかった。

昔、2日は「初売りの日」で、初荷の荷車やトラックが賑々しく往来し、正月気分を盛り上げた。今は、門松や締め飾りもチラホラで、自動車のフロントに締め飾りを付けて走る定番の光景を見ることはなくなった。

今朝は、摂氏-20℃近くまでに冷え込んで、日中でも-10℃くらいだったので、典型的な旭川の1月だと思った。

こんな気温の時に降る小雪は、サラサラッのアスピリンスノーで、黄昏れて暗くなり出すと車のライトに照れされた粉雪は、ダイヤモンドダストのように見える。

こんな気象条件の場合は、ライトピラーが見えるだろうと、期待しながらの自宅へ向かう帰路で、まさしくその幻想的な光景に遭遇した。

スキー場の夜間照明が小雪をオレンジ色に染めるだけの夜空も美しいが、ライトピラーが丘越しに立ち上がる幻想的な光の柱のパノラマは格別なのだ。

          

路肩に車を止めて興奮状態でパシャリとしたが、対向車の車のライトも光線の柱付きで向かって来た。この一瞬を逃してはと焦りながらのiPhone撮影はこれで限界か。

ひと冬で何度も見ることが出来ないが、年始めに見ることが出来る初ライトピラーとの出会いはラッキーな気分だった。

今年は初から縁起が良いと思うことにした。