今時の日本では、2輪車のリアカーに釜を載せて焼き芋屋が売り歩く情景を見ることは、めったにありません。
この荷台のある2輪車を自転車の後ろにつけたり、人力でひいいたりして荷物や人を運ぶリヤカーのことを知っている日本人は、少ないのではないかと思います。
昔は一般的な庶民の運搬手段でしたから、子供の頃から昭和30年代頃まで普通に使っていて、リヤカーにまつわる様々なことが思い出されます。
現在でも、軽車両として公道利用が認められているようで、一部の農家が使っているかも知れませんが、最近は宅配業者が使っている様子を見たことがあります。
中国の上海市で、一般的な運搬手段としてリヤカーが現役で活躍している情景を見ました。
籐製品を山積みして、一人で公道をゆうゆうとゆっくり運んでいる光景は圧巻です。
自転車でリヤカーをひき、廃材やダンボール紙と人を運ぶ情景は、あちこちで見ることができますが、これを職業としているようです。
専門に廃棄物を扱う会社らしい所の入り口では、リヤカー運搬業者が列をなして待機して順に入っていました。廃棄物はこうして処分しているようです。
何でも自動車で運ぶのが当たり前の日本の現代から、50年前の時代に戻った光景を見ましたが、懐かしいだけでなく、省エネや廃棄ガスなどを連想して複雑な気持ちでした。