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Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

上海の印象/大繁華街と夢の四馬路(スマロ)

2014-04-16 23:25:36 | 旅行
上海の南京東路は、外灘から人民広場駅までの約1.5km続くホコテンで、100年以上の歴史がある上海の最大級の繁華街だ。

道路脇の建物は、租界時代から移り代わって近代建築になってきたようだが、老舗デパートやレストラン・ホテルが軒を連ね、夜遅くまで人並みが絶えない賑わいだ。

    
    車の交通がない、いわゆるホコテン

    有名デパート          Apple Store

       観光客を乗せる色とりどりの遊覧車

この南京東路雑踏は老人の単独散歩に馴染まないような場所だが、ホテルから7分くらいで行ける位置だったので、好奇心と物見うさん気分で出かけた。

不愉快なことに、どこからともなく現れた通行人風の中国人に「マザジ、マサジ」としつこく付きまとわれた。
初めは「政司」という人物と間違えているのかなーと感じたが、マッサージと言っているのだった。
瞬時に怪しげなマッサージのことだとわかるから、呼びかけに反応しないで歩くことにしたが、しつっこい。

この南京東路から数えて南方向に4番目の道路は「四馬路/スマロ」だが、現在は「福州路(フージョウルー)」と呼ばれる道路で、外灘(バンド)の通り「中山東一路」の歴史的建築物の間から西に通ずる道路だ。

     

赤い建物「招商局」と右隣の「外灘12号」の間」から人民広場に抜ける通りが「福州路」で、南京東路とは真逆の落ち着いた雰囲気の道路だ。

           
福州路」は、出版社・書籍・文具・画材店が多い文化系ストリートだということを知らず、1本外れた小路の筆屋で面相筆を安価で買い求めた程度だった。
福州路」の店々を巡って、安価で画材などを入手する十分な時間がなかったのが残念だった。

時代をさかのぼると「福州路」が、歓楽街だったことが想像できる。それは、上海に関する古い日本の歌には、この「四馬路(スマロ)」が歌詞の中に出てくる。

少年時代に聴き覚えたディック/ミネが歌う「夜霧のブルース」(1947年映画「地獄の顔」の主題歌、後に石原裕次郎他多数の歌手がカヴァー)を、歌詞の内容を理解せずに口ずさんでいたが「四馬路(スマロ)」や「虹口(ホンキュウ)」がでてきた。

「上海ブルース」もそうだが、その他の上海に関する歌にスマロが歌われているが、なぜか「夢の四馬路」と夢付きで「夜霧」と「リラの花」が出てくるのが興味深い。

第二次世界大戦中は日本の租界地とされ「小東京」と呼ばれていた「虹口(ホンキュウ)」地域から約3km離れた地域なので、四馬路(スマロ)との関連は妙だが、四馬路(スマロ)は、きっと歓楽街で賑わっていたのだろう。

ここには、歌に登場する上海帰りの「リル」も居たに違いない。多分「リル」は探しても探しても、まだみつかっていないままのはずだ。


上海の印象/小路の小さな朝市

2014-04-15 15:32:58 | 旅行
高層ビルの谷間の民家の屋根が、ホテルの窓から見える。

       
ホテルの周辺で散策の機会に庶民の日常生活が観察できるのが嬉しい。
朝8時ころには、もう活発に庶民が往来し活気溢れる光景が見えるが、笑顔は見えない。

こんな家並みの中に隠れたように、地図には記載がない小路の両脇の朝市に出会った。

     
早朝なので始まったばかりなのか、賑わってはいないが懐かしさが感じられる趣があり、庶民の胃袋を満たす食材を垣間見た感じだった。

港が近いためか、豊富な魚類を商っていたが、生きがいい感じに見えなかった。
中には見たことがない種類の魚もあったが、対面販売の情景は生活感に溢れていた。
 
 
         
     

鶏肉の扱いは、鳥インフルエンザの関係で自粛してると聞いていたが、店には普通に扱っていた。 
              沢山の砂胆が目に付いたが、多量の卵は汚れたものからきれいなパック入りまで、種分けして並んでいた。

              野菜も豊富な種類が売られていた。    

  
筍は旬なのだろうか、無造作に積み上げられた小ぶりな筍を、品定めの客が選ぶ姿が印象的だった。


ここの小路の端には、違和感のない日本文字ばかりの「旬鮮」という店があったが、ここだけはまるで日本の街角だ。
早朝の開店前なのか、繁盛していないのか閑散としていた。
     
ホテルの周辺であっても、観光客が入り込むような小路ではない一隅に、日本食が食べられる店があるとは知らなかった。
外国でわざわざ日本食を食べることをしないからパスしたが、どんな店なのか興味はあった。

上海の印象/くらしアレコレ

2014-04-11 22:49:46 | 旅行
上海市は想像も出来ないくらいの人口24,000,000万人以上の超マンモス都市だ。
その道路事情は幹線と小路の格差が大きいようだ。

地図に方位と縮尺があれば、地図頼りの散策ができるので、一人で巡り歩くのが好きだから、ガイドブック付録の簡単な地形図ではない地図を読みながら、上海を楽しんだ。

道幅は歩き回って判断するしかないが、幹線と小路では様子が極端に異なる。

        
租界を東西に抜ける主要幹線の幅広い「延安東路」は、都会そのもので車の往来がスムーズだ。
この「延安東路」は、元は河で南側はフランス租界地だったそうだ。

            
閑散として静寂な小路には、紙くずは散らばっていない。

        
外灘に近い福州路は、出版社や文具店が多く、時間をかけて探索したい街並だ。
     
自転車に乗る姿に代わって、庶民の単車が往来する活気ある光景を見たが、ヘルメットを使ってはいない。
        
    淮海中路の街角で見た庶民の足の単車

2階建てのバスも走っているが、日本車を殆ど見ることがないのは意外だ。。
幅広い道路は比較的少ないが、車優先だから横断歩道をわたる時は、歩行者おかまいなしで突っ込んでくるし、クラクションもあちこちで響いている。

車も歩行者も堂々とヒヤヒヤの信号無視だが、1997年から2000年にかけてニューヨークのマンハッタンに数回訪れた時の様子に似ている気がした。
信号無視が平気なのは「汚職の政治家が多いので、その政治家達に従うのが気に入らないのだろう」と、中国人の観光ガイドはあっさりと言う。

日本人の感覚では有りがちなことだが、無い無いづくしで、愛犬と歩く姿は皆無で野良猫も見えない。

コンビニにはガムがないし、ガムを噛んでいる人はいないら、舗装道路にガムを捨てた跡がない。
上海はガム禁止なのかも知れない。

くわえタバコの人は、めったにいないから、地面に吸い殻が見えない。

外灘でパンジーをあしらった幅広い壁以外に、街中に花が見当たらない。
交通整理をする警官はいないし、街中で警官らしい人を一度も見たことはない。

マスクをしている人を一人だけ発見したが、空気が良くないことを気にしていないらしい。

いわゆるチャイナ服を着た女性がそぞろ歩いていないことを、後で気が付いたが、外国人観光客が日本では和服の女性をあちこちで見られると思うのと似ていると思った。

携帯電話の普及は進んでいるが、ひと頃の日本のようにリニアモーターカーの中でも地下鉄の中でも大声でしゃべっている。
             
窓から突き出した干し物の見える小路を歩く人々も、歩きながらしゃべっている。

治安がわるいとみえて、観光ガイドから「財布を早くしまうように」と、何度も注意された。

ちょっとばかりの滞在での印象だから、見当違いが多いと思うが、日本との違いがあって興味深い。

上海の人気観光地「豫園」

2014-04-10 13:13:44 | 旅行
上海で最も中国らしさが残ると言われる上海きっての名園の「豫園/ヨーエン」を短時間で巡った。(入園料30元)

1559年から紆余曲折の経緯を経て現在に至っているが、人気抜群の名園は健在だ。
中国人や台湾人の観光客で賑わっていたが、日本からの観光客とは出会わなかった。

                    
繊細な彫刻で装飾された入り口の門の前には列ができていた。

門をくぐると、江澤民の銘が刻まれた巨石が、ドンと座っていた。
            
1999年に訪れた時の書で、えらい人は一般的に上海と書かずに、なぜか海上と逆に書くの
だそうだ。

広い園内では、幾つもの昔からの中国建築の美しさを堪能でき、独特で美麗な屋根のカーブが趣深い。
調度品・家具・瓦・入り口のこま犬に似た彫刻群なども見応えがある。
どれも高度で鮮微で巧みな技が感じとれて心うたれ、中国人に特有な美意識の一端がうか
がえる。

万花楼」という楼閣の1階の四隅にある美しい透かし窓(壁)は見事だ。

       

豫園で一番の見どころは「おう穴岩」と白っぽくて穴のある「太湖石」と称する奇岩だ。

                   
ここの目玉の岩は、銘石「玉玲瓏/ギョクレイロウ」で、72個の穴がある巨岩が堂々と鎮座している。
 
                
旭川市の神居古潭でみることができる「おう穴岩」と同じ種類だ。

     
そこら中にある無数の奇岩を自然の姿を無視して、不規則に積み上げたて迷路のような組み合わせを主とする庭園ともいえる。

 

 
           
その奇岩と池と建物の調和でできているが、正直なところ個人の印象では、その調和の良さを理解するのは困難だ。

上海市の花「白木蓮」が開花する時期なので、庭園に映える美しい木蓮の花が、誇らしげに咲く光景に遭遇した。

  
上海市の樹も「白木蓮」なのは、花が終わった後でも、緑が美しい木となるからなのだそうだ。

世界中には、いろんな庭園があて、芝生・広場・並木・木立・噴水・ベンチなどがあるが、この豫園は得意な庭園だと思った。

 

上海で中国料理 その6(小籠包)

2014-04-08 23:09:08 | 旅行
豫園の西側に広がる豫園商域には、小籠包で有名な店があるが、食事の時間帯に合わなかったので、そこで小籠包を食べる機会を逸した。

中華美術館へ行った後で、観光ガイドが地元で人気があって自身の好みの店を選んでくれた。
地下鉄入り口近くの「東京食尚(in Tokyo)」という中国料理店のイメージではない洒落た広いレストランで夕食にした。

注文したのは「无?小?(無錫小篭/無錫地方の小籠包)」15元・「港式?仁炒面(港式蝦仁炒麺/ホンコン風蝦剥き身焼き麺)29元・「茉莉招牌炒?(茉莉招牌炒飯/ジャスミン風味のお薦め炒飯)」28元の3品だった。

       
 左から「「港式?仁炒面」「无?小?」「茉莉招牌炒?」

ここ中国で初めて食べた小龍包の味は極上で満足した。
日本のTVで正しい食べ方を視聴していたので、観光ガイドから食べ方を褒められた。

観光ガイドの中国人男性は、日本に7年間暮らした人物だったので、日本語がとても堪能なので気持ちよく観光が出来た。
特に何を注文していいかわからない中国語の簡体字メニューからの注文の時には助けられた。

それはそれとして、どの店の女子従業員も、誰もが地味な服装のうえ、化粧なしの素顔のように見える。
後ろから来て、卓上に投げるように釣り銭を置いて行ってしまう渡し方は、乱暴にさえ思えた。
微笑もせずに目を合わせずの、おもてなしの心がない接客態度が気になった。

それが当たり前の態度なのだそうだが、短期間の滞在での印象だから、これが国民性の一面と思ってしまうのは軽卒なのかも知れない。