チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

リュックサック復活

2008年01月01日 15時12分47秒 | Weblog
元日の朝、宅急便で荷物が(運送業の人は本当に大変です。感謝)。

届いたのは写真のリュックサックです。しかし通販などで買ったわけではありません。決して新品ではないのがわかってもらえるかと思います。

このリュックサック、最初の留学時に、ベルンの街中にあるかばん屋で購入したものです。それまでは、ナイロン製のバックパックを買って使っていたのですが、何しろ毎日のようにたくさんの本を詰め込んで運ぶので、すぐに綻びができ、穴が開いてしまうので、思い切って皮製のものを買い求めました。

このリュックは実に丈夫な代物で、パンパンに本を詰めても壊れません。ベルンではこれ一つで過ごせましたし、帰国後もずっと愛用してきました。大学との往復のみならず、スイスでは買物にも大活躍してくれ、ワインや水を何本も詰めては運んだものです。旅行にも必ず一緒。大きなリュックを背中に、このリュックを胸側にかついで歩いたこともたびたびです。

数年前にさすがにくたびれて、黒色は剥げ、口を閉める紐は切れ、肩にかけるストラップもかなり痛んでしまいました。もう引退かなと諦めかけていたところ、娘の幼稚園で知り合った、娘の同級生のお父さんが、かばんの修理を営んでおられることを知りました。それで修理をお願いしたところ、実に丁寧な仕事でこのリュックを復活させてくださったのです。西宮でもこのリュックはさらに大活躍してくれました。

最初にこのリュックを買ってからもう14年、あるいは15年になるでしょうか。再び痛みがひどくなったので、そのお父さんにまた修理をお願いしました。するとこのリュック、またまた甦り、ベルトも新調、色も黒味を増して、この広島に援軍としてかけつけてくれたのです。

留学生活を共に歩んだリュックが戻ってきてくれた2008年の元旦、研究も原点に戻って進んでいきたいと思います。留学時の、不安な中にも意気込みだけは強く持ちつつ、寒風吹きすさぶベルンの街をこのリュックと共に歩いていたあの気持ちを思い出しながら。