巣籠鶴図鐔 西垣勘平
巣籠鶴図鐔 銘西垣勘平作
先に紹介した忠重の鐔と同じ意匠だが、ちょっと違った表現の作。鉄地に松樹を覆うように翼を広げた鶴を配し、松樹に金の布目象嵌を加えて情感を高めている。この鐔の風合いは肥後の特質。先の赤坂忠重もまた、肥後鐔に学んでいるのである。まさに陰陽に処理された図案の面白さだが、単純な切り絵とは異なって、透かしの切り口に生じた自然味のある凹凸が、鉄の素材や錆から生じたものであり、もちろん製作されて三百年以上を経たが故の鉄の魅力もあり、興味のポイントは一様ではない。75.2ミリ。
巣籠鶴図鐔 銘西垣勘平作
先に紹介した忠重の鐔と同じ意匠だが、ちょっと違った表現の作。鉄地に松樹を覆うように翼を広げた鶴を配し、松樹に金の布目象嵌を加えて情感を高めている。この鐔の風合いは肥後の特質。先の赤坂忠重もまた、肥後鐔に学んでいるのである。まさに陰陽に処理された図案の面白さだが、単純な切り絵とは異なって、透かしの切り口に生じた自然味のある凹凸が、鉄の素材や錆から生じたものであり、もちろん製作されて三百年以上を経たが故の鉄の魅力もあり、興味のポイントは一様ではない。75.2ミリ。