畠山重忠宇治川先陣図縁頭
畠山重忠宇治川先陣図縁頭 無銘
畠山重忠が自らの馬を担いで川を渡っている最中、その郎党の大串次郎が重忠の草摺にしがみついてきた。藻草に足を取られて流されそうになったもので、溺れかけている。そこで忠重は次郎を掴み上げると、そのまま対岸へと投げ渡したのである。すると、岸辺に転げ上がり、すっくと立った次郎は、なんと「歩にて先陣を為したのは武蔵の住人大串次郎なるぞ」と名乗ってしまったのだ。だが衆人環視の中の出来事。この調子の良い先陣に、どっと笑い声が上がったという。
この縁頭では、担がれている馬は描かれていないが、鎧にしがみつく大串次郎の姿がある。
畠山重忠宇治川先陣図縁頭 無銘
畠山重忠が自らの馬を担いで川を渡っている最中、その郎党の大串次郎が重忠の草摺にしがみついてきた。藻草に足を取られて流されそうになったもので、溺れかけている。そこで忠重は次郎を掴み上げると、そのまま対岸へと投げ渡したのである。すると、岸辺に転げ上がり、すっくと立った次郎は、なんと「歩にて先陣を為したのは武蔵の住人大串次郎なるぞ」と名乗ってしまったのだ。だが衆人環視の中の出来事。この調子の良い先陣に、どっと笑い声が上がったという。
この縁頭では、担がれている馬は描かれていないが、鎧にしがみつく大串次郎の姿がある。