3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

昔の話(3)

2011-06-09 16:29:48 | Weblog
昭和30年代中頃の話です。当時小学生の私の周りで、噂されていた事を記して見ます。野球好きの友達や廻りの大人から聴いた話が主な為、マスコミの書いた記事からか、単に誰かが勝手に言い出した事からかは、正直分りませんが、記憶にあるものを少し書いて見ます。昭和33年セリーグのMVPに、読売ジャイアンツのエーズ藤田元司が選出されていますが、これに関して同年新人として大活躍した長嶋茂雄が選ばれなかったのは、新人なので今後も受賞のチャンスがあろう為、敢えて投票権のある記者達が、藤田元司に投票したと言う話(噂)がありました。少し数字を比較して見ます。藤田元司、29勝13敗、防御率1.53,199奪三振に対し長嶋茂雄、0.305,29本塁打、92打点であり、投手と打者という事もあり、非常に難しい判断を強いられた事は容易に想像出来ます。当時27歳と22歳という事からも、こういう噂が出たのかも知れませんが、必ずしも今後の受賞可能性だけで、選んだ訳ではない様な気がします。尚、当時のMVPは優勝チームから選出の原則があった為、投手部門において、殆どの数字が藤田元司を上回っていた、金田正一の名前が挙がっていなかったのは、止むを得ない事かと思います。しかしこの現象は翌年も続きます。藤田元司27勝11敗、防御率1.83、181奪三振に対し、長嶋茂雄0.334,27本塁打、82打点と本当に判断の難しい年度が続き、再び藤田元司が選出されています。かって悲運のエースと呼ばれ、細い体から力投する藤田元司への同情みたいな票があったのでしょうか?実際の所は分りませんが、結構興味ある投票結果ではありました。