3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

投球フォーム(4)

2011-06-12 21:23:17 | Weblog
昭和38年のオールスター戦で、金田正一は、当時のオールスター戦での記録、5連続奪三振を達成しています。その年の彼は30勝17敗、防御率1.98,287奪三振と素晴らしい活躍をしています。しかし投球内容は、かっての彼よりストレートの割合が減っており、大きく割れるカーブをより巧く使う様に変化して来ており、非常に円熟した投球スタイルになっていました。従ってオールスター戦で、前述の様な投球をするとは全く想像出来ませんでした。その試合での彼の投球フォームは、約50年近く経た現在でも、忘れようと思っても忘れられるものではありませんでした。いつもの試合とは異なり、右脚が高く上がり、それに伴い腰の捩りもあり、投じられた球は恐ろしく速いものでした。又普段の彼より、高い腕の位置から投げていた様に思います。後にも先にも、あれ程ダイナミックだった彼の投球フォームを観た事はありませんでした。3イニングまでの限定だから出来たのか、目立つ事が好きで、オーススター戦だから張り切っていた為か分りませんが、本当に凄まじいまでの彼の投球でした。当時毎年300イニング以上の投球回数をこなす為、脚をあまり上げない省エネの投法に敢えてしていたのか、実際の所は分りませんが、その投球フォームでも、長年に亘り超一流の実績を残し続けた彼の実力は、物凄過ぎるものだと思えてなりません。