3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

昭和45年のOH砲(3)

2012-12-20 16:09:15 | Weblog
昭和45年の張本勲は見事に復活します。復活と書くと、前年まで4年連続の0.330以上の打者に対しておかしいと思われるかも知れませんが、張本勲に対して私が持っているイメージは3部門共素晴らしい成績を挙げる事の可能な稀有な選手という事でありましたからです。この年、彼の扇打法は従前にも増して冴えを見せ、広角にしかも極簡単に安打を放っていた印象がもの凄く強くあります。しかしこの年も含め、彼の打撃に一つだけ注文があります。打率、長打力の割に打点が少ない事です。チーム事情や相手投手が勝負を避ける等色々な条件が絡んでくるので一概には言えませんが、張本勲程のスラッガーなら、キャリアハイがこの年の100打点、90打点以上の年度が何回かあるとは言え少し物足りない感じもするものです。兎に角この年の二人の平均打率0.361、合計本塁打数78本、合計打点229、本当に恐ろしいコンビだったと思います。この年の二人の数字を本塁打数や打点数で凌いでいるコンビは、前々年の王貞治と長島茂雄や2001年の中村紀洋とタフィーローズのコンビ等ありますが、打率に於いてはかなり差があります。もっと言えば大杉勝男と張本勲の二人は広角に長打力も発揮出来る点もあり、史上最強のコンビとしてこの年の二人を推す事に迷いはありません。