禁止薬物使用で今シーズン50試合出場停止を課せられたもう一人の選手としてバートロコロンがいます。1年200万ドルの契約で入団した彼は出場停止になるまでに10勝9敗、防御率3.43と好成績を残しています。禁止薬物使用、更には来年40歳になるという年齢もあり来シーズンオークランドアスレチックスとの再契約は先ずないものと思っていましたが、意外にも1年300万ドルとより好条件での契約を結んでいます。結果的にバートロコロンにとってはシーズン後半を休み、地区優勝に絡めなかったものの実質的にマイナスな面は非常に少なかった様に思えてなりません。前回も触れましたテストテロンの効能、筋肉の増大に関してですが今年39歳になったバートロコロンのファストボールの平均球速は90.2マイル(145.1km)と昨年の91.7マイル(147.5km)より明らかに落ち、全盛期の90マイル台半ば以上を常に記録し試合後半には100マイル以上を叩きだしていた頃と比較して明らかに球速は落ちています。今シーズンの最速も96マイルとかっての彼の圧倒的な球速を考えると昔日の感があります。テストテロン使用の影響の為、球速の衰えが少なくて済んでいたとも考えられない事はないのですが、年齢による衰えと考えた方がいいかの様な気がします。つまりバートロコロンにとっては、テストテロン使用による球速アップ或は維持はあまり考えにくい気がしてなりません。