T:黒板を見ながら、5の場面を読みます。「。」で交代して、男女で読みます。
※教師が指示棒で間合いをとる。
T:今の読みでおかしなところがありました。
S:ちゃんと読んだよ。
S:まちがえてないよ。
T:ヒントは、「 。」です
S:最初の「 。」はさけんだ。つぎは「 。」言っただね。
S:さけんだ声と、言った声は違うね。
S:さけんだ声は、大きな声で。
S:さけんだ声は、遠くまで響く声で。
S:絶対分かってほしいから、さけんだのだと思う。
S:もう一度読んでいいですか?
T:じゃあ、今日はスイミーが分かってほしかったことが伝わったかどうか調べてみましょう。
めあて さけんだスイミーの気持ちが伝わったか考えよう
それから、とつぜん、スイミーはさけんだ。
「そうだ。みんないっしょにおよぐんだ。
海でいちばん大きな魚のふりをして。」
T:どの言葉を調べたら良さそうですか?
S:「とつぜん」「さけんだ」「そうだ」
S:とつぜんって何?
S:急に。
S:アイディがひらめいたんだ。
S:それまでいろいろ考えてもダメで、うんと考えても絶対に助かる方法が分からなか ったけど、急にアイディアが浮かんだんだ。
T:急にアイディアが浮かんだの? この2つが考えられるけれどどっちでしょう?
①急に、アイディアがうかんだ。
②急に、どの考えが一番いいのか分かった
S:とつぜんって書いてあるから、急にアイディアがうかんだんだと思います。
S:とつぜんなのはさけんだことです。
S:とつぜんの前に、それからって書いてあります。
S:それからは、いろいろ考えたこと。うんと考えたことです。
S:うんと考えて、それからだから、急にアイディアが浮かぶのはおかしいです。
S:いろいろ考えて候補がたくさんあって、うんと考えてだんだんこれかあれかになっ て、とつぜんどれが一番いいかわかったってことじゃない。
S:じゃあ2が正しいんだね。
S:ところで、さけんだのはどうしてかな?
S:だれにさけんだのかも知りたいな?
T:2つも疑問が見つかったね。どちらから考えますか?
S:まずは、だれにさけんだのか知りたいね。
①自分自身に
②小さな魚の兄弟たちに
S:小さな魚たちにいったと思います。
S:ぼくも魚たちにいったと思います。
S:私も同じです。だめだよに対する答えだと思います。
S:でもさあ、それだったら、~しようみたいな言い方になるはずだよ。
S:私も同じです。そうだっていうのは、人に言うのでなく独り言みたいです。
T:もし自分自身にさけんだなら、どう読んだらいいの?
S:そうだ。みんないっしょにおよぐんだ。海でいちばん大きな魚のふりをして。
T:もし、小さな魚たちにさけんだらどう読むの?
S:そうだ。みんな!~、いっしょにおよぐんだ。海で一番大きな・・
S:あれっ、みんなの後に「、」がないから自分に言っているのかもしれないよ。
S:独り言の大きいのだね。それだけ、やった!!て感じだね。
T:じゃあ、もうひとつの「どうしてさけんだの?」も分かりそうだね。
S:自分でもすごい発見だったから。
S:すごく良い考えが浮かんだから。
スイミーは教えた。
けっして、はなればなれにならないこと。
みんな、もち場をまもること。
T:問題を作りましょう。
S:どうして教えたの?
S:スイミーしか作戦のことが分からないから。
S:スイミーがみんなにやってほしいから。
S:どうやって教えたの?
S:はなればなれにならないように。
S:はなればなれになると、大きな魚に見破られる。
S:離ればなれにならないためには、持ち場が大事。
S:持ち場って何?
S:誰が誰の横で、だれがしっぽでっていう設計図のこと。
S:顔のうしろに、すぐしっぽじゃ変だもんね。
S:どれぐらい教えたの?
S:みんなが、一匹の大きな魚に見えるぐらい上手になったら。
S:1000匹もいると、一人に1分教えて、1000分かかるよ。
S:すごく長い時間がかかりそうだね。
S:1日じゃあ終わらないかな。
T:適当なところじゃだめなの?
S:だめだよ。食べられちゃうじゃん。
みんなが、1ぴきの大きな魚みたいにおよげるようになったとき、
スイミーは言った。
「ぼくが、目になろう。」
T:どうしてぼくが目になろうっていったの
S:黒いから
S:勇気があるから。
S:教えることができるから。
T:スイミーの伝えたかったことは伝わりましたか?
まとめ
みんなで楽しく生活したいけど、それには大きな魚を追い出さないといけない。大きな魚のふりをするには、すごく時間が掛かるけど、スイミーの言うことが伝わったから、一生懸命長い時間みんなも頑張れたと思う。
このような学習方法を教師も子どもたちも得ることができたら、楽しい主体的な授業ができますね。しかも深くて豊かで本質的な授業になるでしょう。
多くの先生方の参考になると思います。ありがとう。