毎日初任者の先生の授業を参観しています。
すでに年間の4分の3が終わり、初任者研修も終盤です。
私とともに研修している先生方は元々どの方も優秀です。
ここへきてさらに実力をつけています。
参観している私の方が参考になります。
この日は、2年生の「しかけカードの作り方」という授業を参観しました。
このようなカードの作り方を説明している、説明文です。
S:昨日、作ったカードだよ。
S:教科書の説明文を読んで作れたね。
S:教科書の説明はどうしてわかりやすいのか、「こつ」を見つけたいね。
T:一段落からこつを探しましょう。
ところが、教師が
T:上手な説明の「こつ」は何でしょう?
と聞いても、子どもたちから教師の求める答えがでてきません。
困りました。
そうしたら、K先生はおもむろに文章に「/」で切れ目を入れます。
きりこみを/二本/入れます。
これだけです。
ところが不思議なことに、ここから急に子どもたちが語り始めます。
S:切りこみという言葉が大事だよ。最初に何をしたらいいのか分かるよ。
S:いや、二本がだいじだよ。だって切れ込みを入れることが分かっても、一本じゃ飛び出さないよ。
S:いや。二本だけじゃ、二本何をするかが分からないじゃないか。
S:入れますは、単独では意味が分からないから、重要ではないよ。
そこで、教師が部分部分を隠して考えさせます。
切りこみを 二本
切りこみを 入れます
二本 入れます
すると
S:大切なのは、切り込みを二本だね。
とまとまります。
これが「コツ」の見つけ方だと、子どもたちが納得します。
次々に切っていきます。
きりこみの/長さは/4センチメートル。
S:もう切り込みの話をしているから、今度はきりこみはそんなに大事じゃない。
S:4センチメートルが大事だよ。どのぐらい切るか分からないもの。
S:長さはなくても、4センチメートルで長さって分かるよ。
S:前の文と合わせると、「切りこみを 二本 4センチメートル」だね。
こうして、下の写真のように授業は、本文を切って選んで、コツを見つけていきます。
S:二本、四cm、三cmなどの数字は大事。
S:だって何センチ切ったらいいか分からな いと作れないよ。
S:三cmぐらいは、どうして「ぐらい」なのかな。
S:「ぐらい」は、きっと何度もやってみて、このぐらいがこつだって分かったんだよ。
授業の後、K先生と話し合いました。
K先生がこんなことをおっしゃいました。
「不思議なんです。」
「切ると、子どもたちが話し出すんです。」
「この前の単元のお手紙で試してみたら、切ると話すことが分かりました。」
「どうして、話し出すのかはよく分かりません。」
「でも、困ったら切ってみると、授業が動き出すのでおもしろいと思います。」
いろいろ、試してみてくれているんだな。
やっぱりすごいなと思いました。
38回 | 2013年12月14日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
39回 | 2014年1月18日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第2会議室 |
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