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totoroの小道

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わら靴の中の神様 8 (課題3)偉くない若い大工さんをなぜ拝みたいのだろう

2018-03-31 07:50:52 | 5年 国語

本時は、おみつさんと大工さんの出会いの場面をあつかう。
子供たちがおかしいと思ったのは、「なぜ大工さんが拝む対象なのか」ということ。
お客なのだから、ありがたいと思うのは当然だが、お客を拝む対象とするのにはこだわりがあった。

そこで、本時のめあては「えらくない若い大工さんをなぜ拝みたいのだろう」となった。
(この課題は、1週間前に皆で話合って決めた。)
しかし、この1週間、わらぐつの中の神様を何度も読み
また、物語を読み解く方法を学んできた過程で子供たちが読解力を身につけてきて
授業が始まったとたん
S:先生、これ、答えが載っているよ。
S:めちゃくちゃ簡単に、答えが分かっちゃったよ。
S:そう、答えを見つける言葉があるもの。

S:「て」とか「ので」は理由や原因を表す言葉だよ。
S:つまり、大工さんを拝みたい理由は、その前に書いてある。
S:「ので」を考えれば、「始めたわらぐつが売れたのが理由で、拝みたくなった。」と読めばいいんだ。
S:「て」を考えれば、「嬉しいのが理由で拝みたくなった。」と読めばいいんだ。

S:あっさり、解決しちゃったね。
T:では、まとめを書きましょう。
 

 

T:問題が解決したけれど、新たな問題がでてきたね。
S:そうだよ、こっちが本当の問題だよ。
S:ぼくは、拝む野意味を調べたんだけどね、拝むは「神様や仏様に両手を合わせて祈る。」と載っているよ。

S:さすがに、買ってくれただけで、神様あつかいはおかしいよ。
S:どうして、拝みたいのだろう?
S:新しい目当てができたね。
S:「なぜ、売れただけで拝みたい気持ちになったのだろう!」
S:これが本当の課題だね。

 

T:では答えを予想してみましょう。
①手作りだから。(手作りの物が売れたから。)
②心を込めてわら靴を編んだから。
③弱気になったときにタイミング良く買ってくれたから。
④自分の努力が認められたから。
⑤その他

多数決の結果①②⑤は一人も挙手がなく、消すことにした。
③が17人で多かった。④は8人だった。

 T:まずは、根拠になる言葉を見つけ、それぞれがノートに自分の考えをまとめましょう。

 

③の意見の根拠
S:「あけすけ」という言葉があるでしょ、あけすけ=「当然持つべき思慮を欠くので、聞く人に これは品が無さすぎるという感じを与えることを表わす。」だから、そんな「悪口」を言われたらものすごく元気がなくなる。そのときに、買ってくれたら、そのギャップの大きさで神様みたいに思うよ。
S:④はおかしいよ。だって、おみつさんの努力を大工さんは見ていないよ。
S:帰ろうかと思っているとの「と」を調べたんだけど状態って書いてあって、帰る状態の時に大工さんがタイミング良く声を掛けてくれたんだ。だって帰ったら、みんなに「ほらみたことか」って笑われるでしょ。そのタイミングで声を掛けられるのは、神様だよ。
S:それに、この場面ではまだ大工さんは、わら靴の良さまでは認めてないと思うな。

④の意見
S:いやいや、大工さんはおみつさんの努力を見抜いているよ。
S:最初「初めて作ったもんで」の「で」は原因とか理由だと思うのだけど、それでも買ってくれたのだから努力が分かったから買ったんだよ。
S:形はおかしいけど、縦にしたり横にしたりしてよく調べて、わら靴の良さを分かったから買ったんだよ。
S:おみつさんは、「うまくできなかったけど―」と言ってるでしょ、その―には、頑張って作ったんですという言葉が隠れていて、それは大工さんに伝わって、認められたんだと思うよ。

T:今日は2つの課題について考えたので、ここで時間になってしまいました。
T:今の話し合いを受けて、「なぜ、売れただけで拝みたい気持ちになったのだろう!」について、考えをノートにまとめましょう。

 

  

浜松授業研究の会予定    

81回 4月14日  土  9:00  12:00 天竜壬生ホール 第1会議室
82回 5月19日  土  9:00  12:00 天竜壬生ホール 第1会議室

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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マルテンサイト千年イノベーション (サムライグローバル鉄の道)
2024-08-14 16:25:50
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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