とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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恐るべき人民解放軍の戦力強化

2005年11月25日 20時46分31秒 | 国際問題
先日、得意先のS社長と中国ビジネスについて雑談をしていた。

最近の企業は大手中小に限らず、中国へ進出するのが当たり前のようになっていて、「どいつもこいつも損しているのか儲かっているのか、ちっとも話さん」とS社長はぼやいていた。
日経新聞も中国政府をはばかって悪い噂は流さない。
ただ1ドル120円ぐらいまで円安が進んでくると、こと製造業に関しては中国でのうま味はなくなってきて、国内で作ったほうが得というのは共通の認識らしい。
というのも、中国という国は民度が低く、少しでも手抜きをしてチェックを怠ると、どのような商品が製造されて送られてくるのかわかったものではないからだそうだ。
彼らは金さえ貰えれば、自分たちの作るものが「不良品」でも構わないのだ。
労働の対価は商品の質に関わりなく「動いた」ことに払われるものと心得ているというのだから恐れ入る。
だから、いくら賃金が安かろうが、人手が余ってようが、きっちり管理する為に日本から出張って管理しないひどい目にあう。
この管理費用がバカにならないのだという。
だから1ドル120円ぐらいになると、国内生産の方が手間がかからず経費も安くつくので、中国からサヨナラする企業が徐々に増えてきているということらしい。

また、逆に中国へ「売る」という仕事も油断ができない。
中国というのは法律はあってないがごときなので、商品を納めても代金を貰うまでが一苦労。
何かと理由をつけて支払わないケースが無数にあるのだという。
そこで顧客に影響力のある共産党幹部や土地の有力者などに便宜を図り、袖の下も使って支払わせると、その有力者が顧客とグルであったりするので大変だ。
日本や欧米、それに中国を除く東南アジアやインドのほとんどは法治国家なので書面で交した契約は実行される。ところが中国は(時に韓国も)人治国家なので、権力のある人の気まぐれで契約が実行されなくても問題がない。

ちょっと違うが、チャン・イーモウ監督の映画「あの子を探して」のワンシーン。
主人公の少女が自分が教師を務めるクラスの生徒を集めて、勝手にレンガ工場で作業をした。そしてそこの経営者に「働いたから金を払え」という場面がある。
乏しい村の生活を描いた映画だから、見ているうちに「お金が貰えなくて可哀想」と同情しかけて、すぐに我に返って「ちょっと待て」と考える。
中国人は勝手に働いて「金をくれ」というのが普通なのか?
ここでも民度の違いを見せつけられた。

で、件のS社長はこのとき中国のアグレッシブな軍事行動に対する憤りについて語っていた。
「商売は商売。しやけど、あいつら国際ルールは守らんといかんで。もし、あいつら勝手なこと言うて日本へ攻めてきたら、自衛隊で勝てるんかいな。心配や」
そこで憂国の社長に私の考えをアドバイス。
「まあ、中国人が攻めてきたら『おまえら、一人当たり1万円やるから、日本に味方せい』て言うたら、国より金や食い気の中国人。民度が民度だけに、武力を使わんでも、勝てますよ」
「・・・・ほんまやな」
と、納得の様子。

昨日、フジサンケイ・ビジネスアイに恐ろしい記事が載っていた。
「進む改善。人民解放軍の食事」
と題する記事だった。
なんでも、不味いことで有名だった人民解放軍の食事が5カ年計画で改善し、美味な食事へと変化を遂げようとしているらしい。
これは私の「1万円ばらまき戦術」を突き崩す、意外な戦力強化に違いない。

中国の宇宙技術報道よりも、食事内容改善のほうが、よっぽど日本に対する恐ろしい軍事行動だと思ったのだった。

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