とりがら時事放談『コラム新喜劇』

政治、経済、映画、寄席、旅に風俗、なんでもありの個人的オピニオン・サイト

アフリカ問題に学ぶ隣人の性格

2008年01月10日 06時20分51秒 | 国際問題
日本にとってどうしても縁遠くなる外国といえばアフリカ。
無関心の原因は日本から遠く離れていることに一番の原因があるにはあるが、離れていることなら南米も変わらない。
でも南米には日系人という親戚はいるけれどアフリカには日系人はほとんどいないから関心を払わない。
「おれ、アフリカ人の親戚がおんねん」
ってなんとなくしっくりしない。

「アフリカって言えば手塚治虫のジャングル大帝だね」
「アフリカって言えばクンタ・キンテのフルサトね。」
「アフリカってキリンさんも大好きだけどゾウさんはもっと好きです」
などというレベルの知識が関の山。
インドシナに関しては大いなる関心を払う私もアフリカとなると皆目わからない。

先週、「メッセンジャー」と一緒に借りた映画「ホテル・ルワンダ」はアカデミー賞を受賞したアフリカを舞台にした映画だった。
タイトルの通りアフリカ中部にあるルワンダという国の内乱を描いた映画だった。
ルワンダではフツ族とツチ族という2つの民族が互いに憎みあいフツ族の反政府主義者たちが政府を破壊しツチ族の大量虐殺を働いたのだ。
その理由が、
「ツチ族は植民地時代、宗主国ベルギーの手足となって働いたゴキブリだから」

昔のとあるSF番組のエピソーで「あいつは顔の右側が黒で、俺たちは左側が黒だから(粛清する)」と殺戮の原因を言ってた宇宙人が登場したが、そんな程度のイザコザが何百万人もの人びとの生命を奪う不合理が存在する。
その不合理の根っこが植民地。

つまりアフリカの政治的混迷は植民地時代に端を発するというわけだ。

ミャンマー、ベトナム、マレーシアなど東南アジアの旧植民地諸国にもその負の遺産が数多く散見される。
しかし、東南アジア諸国はもともと仏教やイスラム教を下地にした文化が発達したのあった国々で、植民地からの独立後はかつてのパワーを取り戻しながら繁栄の道を歩んでいる。
また日本(やればアジア人でもできるんだ、のお手本=今はダメな国の見本)の存在も少なくない。
ところがアフリカは繁栄どころか無知が暴力を呼び取り返しのつかない国々が少なくない。
日本のようなお手本もない。

ケニアにソマリア、スーダン、モザンビークなどなど。
すべてイギリスやポルトガルその他もろもろの欧州諸国の旧植民地だが徹底した愚民政策が国の根っこを腐らせたのか、まともな国になる気配は未だに見られないようだ。

このアフリカ問題の責任は旧宗主国の帰せられるのだが、そこへ首を突っ込む余計なお世話が中国だ。
この国の目的は「平和」ではなくて「金目のもの」。
対立する勢力に武器を供与して代わりに資源を横取り。資源に乏しい自らの国の利益のみ考える。
だから火に油を注ぐの言葉の通り、混乱は終わらない。
「銃を上げるから、これで好きなだけ殺し合ったらいいじゃない」
という、なかなか私たち日本人にはできない芸当だ。
自衛隊が平和維持に出かけたモザンビークに平和が訪れたのは対照的。

ともかく実際の距離とご縁の距離の違いは国によって違うらしい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿