とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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李登輝さんの来日

2006年03月20日 21時08分08秒 | 政治

最近、次期総裁選で誰が総理大臣になるのかがテレビや新聞紙上などで喧しく報道されている。
麻生太郎か安倍晋三か、
売国奴の香りのする福田康夫か谷垣禎一か、
はたまたマヌケ民主の小沢一郎か菅直人か、
と次第にボルテージが上がっているようだ。
でも、政治不信で強力なリーダーシップを欲している日本人としては一番総理に相応しい人は、台湾の李登輝前総統である、と思っている人も少なくないはず。

法的には「台湾人」という外国籍の李登輝さんが日本の総理大臣になることはできない。
できない、とわかっていても「京都大学出身」「元日本人の台湾人」「台湾に愛国心を持つ一方、旧祖国の日本にも深い愛情を持っている」「現在の日本の政治家が誰一人持ちえない若いものを率いてゆくリーダーシップがある」ことが私たちを魅了して止まない。
「李登輝先生、政治家としての最後の仕事に、私たち日本の舵取りをお願いできませんか」
と言いたくなるのは私を含めて、老若男女の日本人にはきっと少なくないだろう。

この李登輝さんが5月に日本旅行を計画していることが先週報道された。
なんでも「松尾芭蕉のたどった道を旅したい」という、今どきめずらしい風流な超日本人的目的の旅を計画してるそうだ。

ところで、これまで李登輝さんが来日すると言うと必ずケチをつけてきた国がある。
その名を中華人民共和国という。
この儒教という礼節をモットウとする宗教を信じる大人の国は、その精神とは裏腹に「なんやて、李登輝が訪日?許せん。もし認めたら、大使を召還し、日中関係はさらに険悪な事態に陥るであろう」と、どこかの与党系宗教団体の機関紙の見出しのような下品な言葉と小人的な感情論で圧力を掛けてきた。
その都度、日本の外務省は腰砕けで一民間人である李登輝さんの入国を「妨害」。
東大卒の官僚がいかにバカばかりかというのを国民にPRすることをあい努めてきたというわけだ。

その、バカ外交も終りの様相を見せている。

先週17日、参院予算委員会で李登輝前台湾総統の5月来日予定について総理候補の1人、麻生外務大臣は以下のように公式に述べた。
「第一線で活躍している政治家でもないし、単なる年老いた老人が1人来るたびにワーワー言うのはいかがなものか、と言っている人がいる」
ということで李登輝さんの来日は他の一般の台湾人と同じ扱いということになった。
ちなみに台湾人の観光目的来日はビザ免除。

李登輝さんもやっとビザ無しで「もうひとつの祖国」の土を踏めるわけだ。

ところで麻生さん。
「......と言っている人がいる」なんて遠回しの言い方ではなく「.......と私も総理も大多数の国民も言っている」と言ってたら、秋の総裁選は当選だったと思いますが、いかがです。
ハイ。