とりがら時事放談『コラム新喜劇』

政治、経済、映画、寄席、旅に風俗、なんでもありの個人的オピニオン・サイト

ミャンマーの占い

2006年03月08日 21時01分22秒 | エトセトラ
好評なのかどうかが書いている本人にもさぱっり分らない「ミャンマー大冒険」は第50回目にして、やっとこさ旅の三日目を終了し、マンダレーへ到着した。
思えば、長い鉄道の旅であった。
この時私は列車に乗ったまま夜を2つも迎えることになるとはまったく予想していなかったので、時間的感覚は二日間ではなく「長い一日」という感覚であった。

大宅壮一風に言うと「ミャンマーの一番長い日」ということができるだろう。(ってできるかい! 注:一人ツッコミ)

あまりに長い旅でブログに書いても数ヶ月に渡ってしまったので、読んでくれているかどうかは分らないが、旅行記に登場する石山さんこと東京都港区三田在住のウズランさんは、このブログの旅行記を読んで、あの気の遠くなるようなダゴンマン列車の旅を思い出し、トラウマが再発しているのではないかと、少しく私は心配している。(但し笑いながら)

ところで、ミャンマーの首都がヤンゴン(英国名ラングーン)から、中部の町ピンマナへ突如として遷都されつつあることは以前このブログにも書いた。
しかもそのピンマナという町を、私たちは列車に乗り知らない間に通過していたことも、ここに書いた。

昨年後半から今日までのミャンマーについて新聞テレビなどで触れられているニュースはこの突然の首都移転のニュースと、ブッシュ大統領がミャンマーを北朝鮮やイランと並び世界の「ならず者国家」に認定したことぐらいでった。
北朝鮮やイランは分らんでもないがミャンマーを「ならず者」というくらいなら「ジョージさん、オタクはいったいなんなのよ」と言いたくなる部分も少なくないが、アメリカは我が国の大切な同盟国なので悪口はこのへんにしておこう。

この突然の遷都には多くの外国にとっても寝耳に水で、「どうないなっとんねん、説明もせんと(遷都の駄洒落)」というのが各国公館の話だという。
ところが、年が明けて最近になってから、また異変が発生したと先週新聞が伝えていた。
「移動可能な省庁からヤンゴンへ戻るように」
という指令がだされたらしい。
「ええ加減にせいよ!」
と役人の皆さんも言いたいところだろうが、もし言うと刑務所送りになるので言えないのがミャンマーのつらいところだ(こういうところが「ならず者国家」か?)。

遷都中止の原因はピンマナがあまりにも田舎だったことにあるという。
道路は狭く舗装もされておらず、空港もない。
あるのは急場で作った庁舎とマラリアにビクビクして暮らさなければならない官舎ぐらいで娯楽施設なんて当然なく、生活不便、陸の孤島のようなところだったのだ。

そもそもどうしてこういう場所を新首都に選んだかというと、様々な報道がなされてきた。
「英国に無理やり移された首都機能をミャンマー人によって刷新すること」
「最近関係が深くなってきている中国に配慮した」
「攻め込みやすい海に近いヤンゴンを離れたかった」
などなど。

しかし真相は、
「占い師に見てもらったら『ピンマナに遷都せよ』という卦を立てられたから」
という驚くべき事実があったようだ。
占いで遷都すんなちゅうねん。21世やぞ。

ま、故レーガン米国大統領の夫人ナンシー女史は夫が大統領職であったとき「星占い師に政局を見立ててもらっていた」というのは有名で、ある意味ならず者国家には「占い」は絶対要素なのかも知れない、と思った次第である。