人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

マキシム・パスカル ✕ 村治佳織 ✕ 読売日響でヴィヴァルディ「四季」から”春”、ハイドン「交響曲第22番”哲学者”」、ストラヴィンスキー「春の祭典」他を聴く

2024年06月29日 00時11分00秒 | 日記

29日(土)。わが家に来てから今日で3455日目を迎え、自民党の裏金事件で最も重い離党勧告処分を受けた世耕弘成・前党参院幹事長が27日、東京都内のホテルで政治資金パーティーを開いた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     政治資金を集めても 次の選挙で当選しなきゃ意味がない 選挙区民を舐めんなよ!

         

昨日、夕食に「鮭の西京漬焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「ネギの味噌汁」を作り、メバチ鮪の刺身、いただきもののイクラと一緒に食べました 昨日は娘が外食で、私もコンサートだったので外食でも良かったのですが、出来るだけ一人分でも作る癖をつけようと思って作りました 「水は低い方に流れる」といいますからね

     

         

昨夜、サントリーホールで読売日響「第673回名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①ハイドン「交響曲第22番 変ホ長調 ”哲学者”」、②ヴィヴァルディ「四季」から”春”、③武満徹「虹へ向かって、パルマ」、④ストラヴィンスキー「春の祭典」です 演奏は②③のギター独奏=村治佳織、③のオーボエ・ダモーレ独奏=北村貴子、指揮=マキシム・パスカルです

マキシム・パスカルは1985年フランスのカルカソンヌ生まれの39歳 パリ国立高等音楽院で指揮をフランソワ=グザヴィエ・ロトに師事。2014年にネスレ・ザルツブルク音楽祭のヤング・コンダクターズ・アワードを受賞したのをきっかけに欧州で活躍 今年8月からスウェーデンのヘルシンボリ響の首席指揮者に就任する。読響とは3回目の共演となる

     

1曲目はハイドン「交響曲第22番 変ホ長調 ”哲学者”」です この曲はヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1764年に作曲しました 第1楽章「アダージョ」、第2楽章「プレスト」、第3楽章「メヌエット ~ トリオ」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります    ”哲学者”の愛称は第1楽章の落ち着いた雰囲気から付けられたものです

オケは古典派のハイドンということで10型の編成です 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び   コンマスは林雄介、隣は戸原直というダブルトップ態勢を敷きます    中央にはチェンバロがスタンバイします。なお、管楽器はホルンとイングリッシュ・ホルンが各2本だけですが、柴辻純子さんのプログラム・ノートによると、通常はオーボエを使用するところをイングリッシュ・ホルンを使用するのは、ハイドンの交響曲ではこの22番だけとのことです

パスカルの指揮で第1楽章に入ります 弦楽器が淡々と刻む伴奏に乗せてイングリッシュ・ホルンとホルンがゆったりと主題を演奏します 弦楽器の透明感のある音色を聴いて ちょっと気になったので、ヴァイオリンの指使いを目を凝らして見たら、ヴィブラートはかけてはいるものの極めて控えめで、ほとんどノン・ヴィブラートのピリオド(古楽)奏法に近いと思いました 第2楽章「プレスト」ではパスカルの踊るような指揮ぶりが目立ちました 身体全体を使ってアグレッシブに指揮をするのが彼の本領のようです ほとんど”蝶のように舞い、蜂のように刺す”モハメッド・アリの如しです 第3楽章のトリオは金管の豊かな響きが美しかった 第4楽章ではメリハリのある演奏が鮮やかでした いつも思うのですが、チェンバロも演奏しているのに、ほとんど聴こえないのです 楽器の特性なので仕方ないのですが、もっと狭いホールでの室内楽的な演奏ならともかく、大ホールでオケに混じって演奏するには無理があるような気がします

2曲目はヴィヴァルディ「四季」から”春”です  「四季」はアントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)が1725年に出版したヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」全12曲の中の最初の4曲です  第1曲「春」は第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります    この日の演奏はイタリアのリュート奏者ディエゴ・カンタルによるギター編曲版によるものです

ギター独奏の村治佳織はフランスに留学しアルベルト・ポンセに師事。1999年にはホアキン・ロドリーゴの前で彼の作品を演奏。パリ・エコールノルマル卒業後に帰国し、ソロ活動を展開している

主役が音の小さいギターのため、マイクで音を拾いPAで拡大します。オケは4・4・3・2・1という小編成で、チェンバロが加わります

独奏ギターとオケによりお馴染みのメロディーが演奏されます ギターで「四季」を聴くのは初めてですが、なかなかオツなものです 十分楽しみました

3曲目は武満徹「虹へ向かって、パルマ」です    この曲は武満徹(1930-1996)が1984年にバーミンガム市交響楽団の委嘱により作曲、サイモン・ラトル指揮同楽団により初演されました オーボエ・ダモーレとギターを独奏とする協奏曲で、スペインの画家ホアン・ミロへのオマージュとして書かれました

管楽器群が入場し、弦楽器は変則14型に拡大します 下手側にはハープが2台、チェレスタが控えます。指揮台の下手にギターの村治佳織が、上手にオーボエ・ダモーレの北村貴子がスタンバイします

パスカルの指揮で演奏に入りますが、村治の鮮やかな演奏に魅了されます それに勝るとも劣らない素晴らしい演奏を繰り広げたのはオーボエ・ダモーレの北村貴子です 楽器の特性を生かした深みのある演奏でした パスカル ✕ 読響の面々が2人をしっかり支えました

満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました 私は開演前にレセプショニストの女性に、休憩前のカーテンコールも終演後のカーテンコールもスマホによる撮影はOKであることを確かめておいたので、写メしておきました

     

     

この後、村治はアンコールにジョン・レノン&ポール・マッカートニー(武満徹編曲)「イエスタディ」を演奏、再び大きな拍手を浴びました

     

プログラム後半はストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」です この曲はイゴール・ストラヴィンスキー(1882-1971)がロシア・バレエ団の委嘱により1910年から13年にかけて作曲、1913年5月29日にパリのシャンゼリゼ劇場でニジンスキーの振付、ピエール・モントゥーの指揮により初演され、クラシック音楽史上最大のセンセーションを巻き起こしました

曲は2部構成で、第1部は生の世界を描いており、大地の再生を祝い、人々は喜びに満ち、恍惚として大地を踏み鳴らす。第2部は死の世界を象徴しており、一人の少女が選ばれ、いけにえに捧げられるーという内容です

第1部「大地礼賛」①序奏 ②春のきざしと乙女たちの踊り ③誘拐 ④春のロンド ⑤敵の都の人々の戯れ ⑥賢人の行列 ⑦大地への口づけ ⑧大地の踊り、第2部「いけにえ」①序奏 ②乙女たちの神秘的な集い ③いけにえの賛美 ④先祖の呼び出し ⑤先祖の儀式 ⑥いけにえの踊りーから成ります

オケは16型のフル・オーケストラ態勢に拡大します

パスカルの指揮で「序奏」がファゴットの神秘的な旋律で開始されます 井上俊次の演奏が素晴らしかった パスカルはこの曲でもバレエを踊っているような指揮ぶりを見せますが、各セクションへの指示は的確そのもので、それぞれの楽器が鋭く立ち上がります 咆哮する金管楽器、鋭角的な木管楽器、切れ味鋭い弦楽器、大地を揺るがすがごとく炸裂する打楽器・・・読響の総力を挙げての渾身の演奏が繰り広げられます 読響ならではのゴージャスなサウンドが会場いっぱい響き渡りました やっぱりクラシックは、特にストラヴィンスキーの「春の祭典」のような大曲はライブで聴かなければ本当の良さが分からないと改めて思いました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました これほど多くのブラボーを聴いたのは久しぶりです 終始 集中力に満ちた 素晴らしい演奏でした

     

     

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする