18日(木)。わが家に来てから今日で3383日目を迎え、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」を題材にしたオンラインの戦闘ゲームが開発中だと、ワグネルに近いとされるテレブラムチャンネルが15日、紹介動画とともに投稿した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ゲームはプリゴジンが暗殺されて終了する? それともプーチンを返り討ちにする?
昨日、夕食に「豚肉の生姜焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 生姜焼きはソフトに焼け美味しくできました
昨日、東京文化会館大ホールで「東京・春・音楽祭2024」参加公演、ヴェルディ:歌劇「アイーダ」(演奏会形式)を聴きました 出演はアイーダ=マリア・ホセ・シーリ、ラダメス=ルチアーノ・ガンチ、アモナズロ=セルハン・ヴァシレ、アムネリス=ユリア・マトーチュキナ、ランフィス=ヴィットリオ・カンポ、エジプト国王=片山将司、巫女=中畑有美子、管弦楽=東京春祭オーケストラ、合唱=東京オペラシンガーズ、指揮=リッカルド・ムーティです
なお、東京春祭オーケストラは、全国のオケのメンバーを中心に、国内外で活躍する日本の若手演奏家によって臨時に編成されたオケで、ムーティとはこれまで度々共演を重ねています
「アイーダ」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が、スエズ運河開通を記念してエジプトのイスマーイール・パジャがカイロに建てた歌劇場の杮落しとして作曲を依頼され、1871年にカイロ歌劇場で初演された全4幕7場から成るオペラです 舞台は架空の古代エジプト。将軍ラダメスと囚われの身になったエチオピア王の娘アイーダの恋物語 軍の情報を漏らしたことでラダメスは反逆者として捕らえられて裁かれ、アイーダとともに神殿の地下牢で永遠の愛を誓いながら死んでいくという物語です
自席は1階R6列1番、右サイドブロック左端です 会場は5階席までほぼ満席です 帝王ムーティのヴェルディですから、当然でしょう
演奏会形式のためオーケストラがステージに乗ります 弦は14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、その後ろにコントラバスという並び ステージ下手にはハープが1台控えます。コンマスはN響第1コンサートマスター郷古廉、隣は東京フィルのコンマス依田真宣です
東京オペラシンガーズの男女混成合唱団のメンバー約100人がステージ後方にスタンバイし、ソリスト陣が指揮者の前のスペースに2列で控えます
満場の拍手に迎えられてムーティが登場し第1幕の演奏に入ります 冒頭の第1ヴァイオリンによる弱音の演奏は、研ぎ澄まされた名刀 政宗のようです ムーティは冒頭から聴衆をアイーダの世界に引き込みます
アイーダ役のマリア・ホセ・シーリはイタリア系ウルグアイ人として生まれたソプラノです パリ国立高等音楽院で学び、イレアナ・コトルバシュに師事し、世界の歌劇場で歌っています リリカルな美声が印象的です
ラダメス役のルチアーノ・ガンチはローマ生まれのテノールです システィーナ礼拝堂合唱団のボーイ・ソプラノとして歌い始め、その後、複数の音楽院でディプロマを取得、イタリアを中心に歌っています 2007年プラシド・ドミンゴの「オペラリア」コンクール入賞 昨年11月の新国立オペラ「シモン・ボッカネグラ」でガブリエーレ・アドルノを歌ったのが記憶に新しいところです 声量があり、力強い歌唱によりムリなく高音も伸び、存在感を示しました
アムネリス役のユリア・マトーチュキナはロシア出身のソプラノです 2015年チャイコフスキー国際音楽コンクール声楽部門で優勝 マリインスキー劇場のソリストとして活躍、世界のオペラハウスで歌っています 昨年、東京春祭「仮面舞踏会」でウルリカを歌ったのが記憶に新しいところです 魅力のある声質でドラマティックな歌唱が印象的でした 個人的には今回の出演者の中でナンバー1です
ランフィス役のヴィットリオ・デ・カンポはイタリア・ティラーノ生まれのバスです 数多くの国際声楽コンクールで入賞しており、イタリア・オペラを中心に歌っています 声量があり、独特の艶のあるバスで聴衆を魅了しました
アモナズロ役のセルハン・ヴァシレはブカレストの国立音楽大学で学んだバリトンです 昨年の東京春祭「仮面舞踏会」でレナートを歌いました 魅力のある声質で、堂々たる歌唱によりエチオピア国王としての威厳を示しました
エジプト国王役の片山将司、巫女役の中畑有美子の2人も良く声が通り 大健闘でした
東京オペラシンガーズの合唱は迫力満点で、「アイーダ」のスケールの大きさを示しました
特筆すべきは、リッカルド・ムーティ指揮東京春祭オーケストラによる演奏です 歌手に寄り添いつつ、自らアイーダの哀しみを、ラダメスの悩みを、アムネリスの悔しさを歌い上げました その一方で、第2幕第2場の「凱旋行進曲」では、ステージ左右の袖に控えたアイーダ・トランペットの勇壮な演奏を伴ってスケールの大きな演奏を展開しました そのすぐ後にオーケストラによりバレエ音楽が演奏されますが、私はフランコ・ゼッフィレッリ演出による新国立オペラ「アイーダ」で観たバレエを思い出しながら、とても楽しく演奏を楽しみました
第3幕の冒頭で演奏されたN響の梶川真歩によるフルート・ソロ、その後アイーダの歌に寄り添って演奏された読響の金子亜未によるオーボエ・ソロが素晴らしかった 終演後、ムーティが2人に握手を求めたのも頷けます
第4幕の最後に巫女たちの合唱にアムネリスが加わりラダメスの冥福を祈ります 音楽が消え、しばしのしじまの後、ムーティのタクトが下ろされると、満場の拍手とブラボーが飛び交いました そして、文字通り「1階席総立ちのスタンディングオベーション」が巻き起こり、ソリスト、ムーティ、合唱団、オーケストラを讃え、カーテンコールが繰り返されました
文句なしの素晴らしい公演でした
東京春祭では他の公演はカーテンコール中の写真撮影OKなのに、なぜかこのこの公演は撮影禁止なので、残念ながら写真はありません あの光景を頭に焼き付けておきたいと思います
今なお、第2幕の「凱旋行進曲」におけるアイーダ・トランペットのメロディーが頭の中を駆け巡っています
本公演はNHKテレビで放映するそうです 放送日時等の情報を入手次第 toraブログでもご紹介します