人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大野和士✕藤村実穂子✕東京都交響楽団でアルマ・マーラー「7つの歌」、ブルックナー「交響曲第3番」を聴く~第996回定期演奏会Bシリーズ

2024年04月04日 00時14分28秒 | 日記

4日(木)。わが家に来てから今日で3369日目を迎え、静岡県の川勝平太知事は1日に県庁であった新規採用職員に対する訓示で、「県庁はシンクタンクです。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノをつくったりということと違って、皆様方は頭脳、知性の高い方です」と語ったことから、特定の職業に従事する人たちへの差別とも受け取られるとして抗議や苦情が殺到したことから、県議会6月定例会で辞職する意向を2日に表明した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     この発言で川勝知事は  ”頭脳・知性の高い方”ではないことが露呈した 辞職は当然

 

         

 

昨日、夕食に「タラのムニエル」「生野菜とアボカドのサラダ」「豚汁」を作り、タコの刺身と一緒にいただきました 和食はヘルシーでいいですね

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで東京都交響楽団「第996回定期演奏会Bシリーズ」を聴きました プログラムは①アルマ・マーラー「7つの歌」、ブルックナー「交響曲第3番 ニ短調」です 演奏は①のメゾソプラノ=藤村実穂子、指揮=大野和士です

私は現在、7オーケストラ(11シリーズ)と新国立オペラの定期会員ですが、この日の都響の公演は、私にとって4月から始まる2024年度シーズンの一番最初のコンサートです 座席は前シーズンと同じですが、気持ちを新たに聴きました

都響は3月14日から29日まで全6公演、新国立劇場のオーケストラピットに入り、大野和士の指揮で「トリスタンとイゾルデ」を演奏していたので、都響としても気分を新たに新年度の定期演奏会を迎えたのではないかと思います

 

     

 

都響のブルックナーということでか、会場は男性客を中心にかなり入っています

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの都響の並び。コンマスは矢部達哉です

1曲目はアルマ・マーラー「7つの歌」(D.マシューズ&C.マシューズ編曲)です この曲はアルマ・マーラー(1879-1964)がツェムリンスキーに作曲を師事していた時代の「5つの歌曲」と、夫グスタフ・マーラーの死後に出版した「4つの歌」からマシューズ兄弟が1995年に7曲を抜粋して並べ直し、ピアノ・パートを管弦楽に編曲したものです 第1曲「静かな街」、第2曲「気だるい夏の夜」、第3曲「夜の光」、第4曲「森の至福」、第5曲「父さんの庭」、第6曲「君といると心地よい」、第7曲「収穫の歌」の7曲です

メゾソプラノ独唱の藤村実穂子は、東京藝大大学院、ミュンヘン音楽大学大学院修了。主役級としては日本人で初めてバイロイト音楽祭にデビューし、フリッカ、クンドリ、ブランゲーネ、エルダなどを歌い、9年連続で出演し絶賛を浴びました 先月の新国立オペラ「トリスタンとイゾルデ」のブランゲーネ役は素晴らしいのひと言でした

藤村実穂子がブルーのシックな衣装で登場し、大野の指揮で演奏に入ります 藤村の歌唱には気品があります 歌に伸びがあり独特の艶もあります 藤村は、結婚にあたりグスタフから作曲を禁じられていたアルマの心情に共感を寄せるかのように、1曲1曲を丁寧に歌い上げました 作品としては、最後の「収穫の歌」がリヒャルト・シュトラウス「4つの最後の歌」の雰囲気によく似ていて印象に残りました

満場の拍手とブラボーのなか、カーテンコールが繰り返されました

休憩時間における「ブルックナー公演における男子トイレ長蛇の列の現象」はこの日の公演でも顕著に見られました

 

     

 

プログラム後半はブルックナー「交響曲第3番 ニ短調 WAB103」(ノヴァーク:1877年第2稿)です この曲はアントン・ブルックナー(1824-1896)が1872年から翌73年にかけて作曲、その後76年から77年にかけて改訂(第2稿)、第2稿は1877年12月16日にブルックナー指揮ウィーン・フィルにより初演されました 第1楽章「中庸に、より動きをもって、神秘的に」、第2楽章「アンダンテ/動きをもって、荘厳に、アダージョ風に」、第3楽章「スケルツォ/かなり急速に」、第4楽章「フィナーレ/アレグロ」の4楽章から成ります

弦は16型に拡大します

大野の指揮で第1楽章に入りますが、彼はタクトを持ちません 私には「大野と言えばタクトを持って指揮をする」というイメージがあるので意外に感じました ダイナミックな大野の指揮ぶりを見ていると、オケから「音を紡ぎ出す」というよりは「音を掴み取って放出する」というイメージを抱きます 世に「音だけが大きい」という演奏がたまにありますが、この日の都響の演奏は「音が大きいだけでなく、充実した響きを持っている」と言えます フルートとオーボエが冴えた演奏を展開しました 第2楽章では、ヴィオラとチェロが重心の低い素晴らしい演奏を繰り広げていました 第3楽章ではホルンやトランペット、トロンボーンといった金管楽器が咆哮し、ティンパニが心地よいリズムを刻みました よく見ると、ホルンのトップには東京シティ・フィルの谷あかねが客演しています。どうりで巧いわけです 第4楽章では第1楽章の第1主題が再び現れるところが好きです 弦楽器が渾身の演奏を展開し、管楽器が咆哮し、圧倒的なフィナーレを迎えます

聴いていて感じたのは、特に第3、第4楽章は 予習で聴いたチェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルによるライブ録音CD(ノヴァーク:1888~89年)とかなり違うな、ということです

 

     

     

 

満場の拍手とブラボーが飛び交うなか、カーテンコールが繰り返されました 拍手をしながらつくづく思ったのは、ブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチの交響曲は、ライブで聴いてこそ その良さが分かるということです

音のシャワーを全身に浴びた私の新年度初のコンサートは、上々の滑り出しだったと言うべきでしょう

 

     

     

コメント
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