人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

竹内薫著「自分はバカかもしれないと思ったときに読む本」を読む ~ 「アタマよくなろう!」と決意して目標を設定し、それを言語化して実行に移し、途中で諦めずに継続する

2024年04月05日 00時20分19秒 | 日記

5日(金)。これはヤバいことになった まさかこんなことになるとは・・・ 久しぶりに体重計に乗ってみたら3kgも増えているのです どうりで歩くときに体が重いと思ってました ここ10年以上64.3kgで推移してきたのですが、今年2月中旬に腰痛が再発したため、歩くのを控えるようになり運動不足になったことが原因だと思われます 体重67.3kgは自己最高新記録です ここ2か月間はお酒を断っているので、腰痛を悪化させないように気をつけながら 少しずつ歩く距離を延ばしていくくらいしか考えられません

参考までに、ネット上の「理想的な体重計算機」に「生まれた年」と「身長」を入力すると65kgと出てきました それでも2.3kgオーバーです 「あるこう あるこう わたしはげんき~ ♬」って「となりのトトロ」の「さんぽ」の歌に乗って歩こうか、それとも「しあわせは~ 歩いてこない  だ~から歩いてゆくんだね~ ♬」って水前寺清子の「三百六十五歩のマーチ」に乗って歩こうか 迷うな~、ってオレはバカか

ということで、わが家に来てから今日で3370日目を迎え、トランプ前米大統領がポルノ女優への不倫口止め料支払いに伴ってビジネス記録を改竄したとして起訴された件で、裁判を担当するニューヨーク州マンハッタン地区刑事裁判所のフアン・マーチャン判事は3日、裁判を遅らせるよう求めたトランプ氏の申し立てを「時期を逃している」と指摘し退けた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     裁判を遅らせる合理的な理由がない 11月の大統領選以降にしたい目論見は外れた

 

         

 

昨日、夕食に「チキンステーキ」を作りました 例によって野菜類はお皿に乗せて洗い物の少ないワンプレート料理にしました ステーキは柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

竹内薫著「自分はバカかもしれないと思ったときに読む本」(河出文庫)を読み終わりました 竹内薫は1960年、東京都生まれ。サイエンス作家、理学博士。評論、エッセイ、講演などで幅広くこなし、メディアでも活躍。「99.9%は仮説」「理系バカと文系バカ」など著書多数

 

     

 

この本を書店で発見した時、「あっ、これはオレの本だ」と思わず心の中で叫び、次の瞬間には買い物カートに入れていました

最近とみに、今まで目の前にあった物が突然消えてしまったり、確かにやったはずの事がやってなかったり、歩くときのテーマソングを何にしようか迷ったり ということが頻発するようになり、「オレはバカか」と思うことが多くなりました バカなのかボケなのか良く分かりませんが、何とかしなければならないと思っていたところでした

本書は2013年3月に河出書房新社から刊行され、2024年3月に文庫化されました

この本は次の各章から構成されています

第1章「バカはこうして作られる」

第2章「よくよく考えるとバカにできない」

第3章「かたいアタマ やわらかいアタマ」

第4章「バカをこじらせない、たったひとつの方法」

おわりに

著者は2度にわたって「学年ビリ」という状況に陥った経験を踏まえ、バカにされて悩んでいる多くの人に勇気を与えたいと考え、バカをこじらせない方策を提言しています 全体を読み終わって思ったのは「どちらかというと比較的若い世代の人たちが学校の成績が悪くて皆からバカにされたり、会社で仕事がうまくいかなくてバカにされたりした時の対処法として参考になるのではないか」ということです

著者は第1章「バカはこうして作られる」の中で次のように書いています

「人間の生まれ持った才能には当然個人差がありますが、ぼくはかれこれ50年生きてきて、その差はそんなに大きくないと感じています むしろ、才能よりも、努力を続けられるかどうかの方が重要です 継続できる人の方が結果的に伸びることが多いんですね。そういう意味では、ほんとうの才能とは継続する力 でも、継続するためにはある程度自分を信じる必要があるんですね。バカだと思っていると何も始まらない

第3章「かたいアタマ やわらかいアタマ」の中で、学校における先生と生徒の関係を例にとって、次のように書いています

「人間は『フィードバック』がないとバカになる 学校というのは特殊な世界で、自分は先生、目の前にいるのは生徒、そういう関係が固定化してしまう。常の上から目線で行動している 最近ではようやく学生が先生を評価するという仕組みが入ってきたんで、だんだんと先生にもフィードバックがいくようになりつつありますが、これまではほとんどそういうフィードバックの機会がないから、授業がいかにつまんなくても分かりにくくても誰も文句が言えなかった この社会のなかで、バカかそうでないかを分けるのは、どれだけフィードバックを受けられるかってことなんですね フィードバックを受けることによって自己修正がどれぐらいできるか、行動をどれぐらい変えられるかということで、たぶんバカかそうでないかが決まるんです 実は、社会に出てからが勝負なんです。大人になると、フィードバックがかからない人に誰も注意をしてくれなくなります でも、会社で使い物にならないと、いつの間にか重要な仕事は任せてもらえなくなって、最悪、リストラの対象になってしまいます

「フィードバック」というキーワードでいえば、ブログにおけるフィードバックは「コメント」です 例えば、書いた内容を称賛したコメントであれば問題ないのですが、反対意見や批判的なコメントだった時にどう対応するかで「人間力が試される」、竹内流で言えば「バカかそうでないかが決まる」ことになります

私はこのtoraブログを書いて13年強になりますが、これまで批判的なコメントを寄せられたことが2~3回あります そのうち後々まで大きく影響を及ぼしたのは東京藝大の「藝大オペラ:魔笛」について書いた時に寄せられたコメントです そのブログで私は、出演した学生が「何となく頼りない」とか「おへそが出ていた」とか、歌とは関係ないことにも触れて書いたのですが、その公演の関係者と思われる方から実名で、「学生や院生たちは選抜されて出演しており、一生懸命やっている 彼らは常に外部からの批評に敏感になっている。彼らには卒業後の将来がかかっている。ブログの影響力を考えてほしい。あなたに学生たちを批評する資格はない」と強く批判されました。これを読んで、私は鉄アレーで頭を殴られたような衝撃を受けました このコメントがなければ、今でも気軽に若い音楽家のパフォーマンスを無意識のうちに批判し、彼らを傷つけていたかもしれません その時、コメントを寄せてくれた方に、お礼の言葉とともに心から反省している旨の返信を書き、二度と同じ過ちをしないと誓ったことは言うまでもありません

第4章「バカをこじらせない、たったひとつの方法」の中で、著者は次のように書いています

「自分はバカなんじゃないかと悩んでいる人はどうすればいいか ぼくの考えでは処方箋はひとつしかありません。それは『アタマよくなろう!』と自分で決意することです 決意が足りないと目標が設定できないんです。世の中で成功している人を見ると、必ずといっていいほど、目標設定がしっかりしています 一方、人生があまりうまくいっていない人を見ると、だいたい目標がない けれども、不満は多い。『うまくいかない』って、しょっちゅう嘆いている ぼくはそういう人に言ってやりたい。うまくいかない理由は第一に、あなたが目標を設定していないからですよ、と ここでいう目標は何でもいいんです。しかし具体的な目標がないことには、人間というのはそちらの方向には行けないんです。目標を持てと簡単に言いましたが、すごく時間がかかる場合もあります。そういうときは、自分は何がしたいのかということをできるだけ自分のなかで整理して、言語化するんです そうすることで初めて方向が決まります。いったん目標の設定さえできれば、『そのためにはどうしようか』と考えるようになるんです

そして、具体的に行動に移すと、途中で「やっぱりダメだ」と諦めて、目標を取り下げてしまうケースがあるとして、次のように続けます

「ここが踏ん張りどころです 目標を取り下げてしまったら、その瞬間、そちらには絶対に行けません。それは間違いありません。成功している人はやっぱり根気があるんです 諦めない。それではなぜ途中で諦めてしまうのか。一番の理由は、達成感がないから。言い換えると成果が出ないから しかし、成果というのは比例関係にないのです。目標を立ててそれに向けた行動が始まっても、では10日やってみたのと比べて100日やった方が10倍の成果が出るかというと、そうはなりませんよね 右肩上がりの直線的な比例のようにはいかないんです。成果はどのように現われるかというと、しばらくずーっと底辺あたり(恐竜のロングテール部分)を進んでいって、ある時突然グーッと上がるパターンになるのです 要するに、人生における達成というのは、だいたいの場合、突然やってくるのです。低空飛行が続いて、急にボーンと舞い上がる   そういうことが多いんです。だからそれを知らずに、途中で、その瞬間が来る前に諦めちゃうと、元も子もないんです

これは重要な指摘です    したがって「やろうと思えばいつだってできる」として何もしないのは、「目標の達成には一定の時間がかかる」ということを考えると、「いつまで経ってもできない」妄想に過ぎないということが分かります 上記に関連して、ピアニストや野球選手など特殊技能を必要とする職業について、著者は次のように書いています

「野球選手やピアニスト等になるために必要な修行期間はだいたい1万時間だと言われています 子どもの時ピアノを習ったけど、うまく弾きこなせない人は、せいぜい練習時間が数千時間止まりだったのでしょう 1万時間かけて初めて、恐竜の頭の部分に到達することができる それが特殊技能を習得する場合の一般的な目安なんです

このことは、先日toraブログでご紹介した本間ひろむ氏が『日本のピアニスト』の中で、次のように解説しています

「『1万時間の法則』というのがある。その分野のエキスパートになるためには1万時間の訓練等が必要だという、『ニューヨーカー』誌スタッフライターのマルコム・グラッドウェルが提唱した理論だ あくまで目安だが、ピアニストでいうと、ちょうど音大に入るために必要な時間がそれくらいである(もちろん個人差はある)。エキスパートどころか やっと音大に入ったところだ    ピアニストになるためのスタートラインに立って、さぁここからが勝負だぞ~、ですでに1万時間

 

     

 

プロのピアニストやプロ野球選手になるかどうかは別として、バカをこじらせないで、人生を有意義に過ごすためには目標設定が必要だということですね

本書の結論をまとめると、自分がバカかもしれないと思った時には「アタマよくなろう!」と決意して目標を設定し、それを言語化して実行に移し、途中で諦めずに継続するということになるでしょうか

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