12日(金)。わが家に来てから今日で3377日目を迎え、東京都知事選(7月20日告示、7月7日投開票)について、政治団体「NHKから国民を守る党」(立花孝志代表)が11日、13人を公認候補として擁立すると発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
立花代表は政党名を何度も変えて名前を売った男だね 今度も同じ道を辿るよ きっと
昨日、夕食に「トンテキ」を作りました トンテキにはカイワレ大根がよく合います いつも通り野菜類はお皿に乗せて洗い物を少なくしました
昨夜、東京文化会館大ホールで東京春祭プッチーニ・シリーズNo.5「ラ・ボエーム」を聴きました 出演はロドルォ=ステファン・ポップ、ミミ=セレーネ・ザネッティ、マルチェッロ=マルコ・カリア、ムゼッタ=マリアム・バッティステッリ、ショナール=リヴュー・ホレンダー、コッリーネ=ボグダン・タロシュ。管弦楽=東京交響楽団、合唱=東京オペラシンガーズ、児童合唱=東京少年少女合唱隊、指揮=ピエール・ジョルジュ・モランディです
「ラ・ボエーム」はジャコモ・プッチーニ(1858-1924)がH.ミュルジュールの小説「ボヘミアンの生活情景」を基に、G.ジャコーザとL.イッリカの台本により1892年から95年にかけて作曲、1896年にトリノのレージョ劇場で初演された全4幕からなるオペラです パリの屋根裏部屋に住む貧しい詩人ロドルフォと、胸を病む少女ミミの純愛物語を中心に、ボヘミアン的生活を送る人々の生活を描いています
指揮をとるピエール・ジョルジュ・モランディはミラノ・スカラ座管弦楽団の首席オーボエ奏者を10年間務める ザルツブルク・モーツアルテウムでライトナーに指揮を師事。ローマ歌劇場副首席指揮者、ハンガリー国立歌劇場首席客演指揮者、スウェーデン王立歌劇場首席客演指揮者等を歴任
自席は1階R7列1番、右サイドブロック左端です。会場は1階席後方に空席が目立ちますが、大ホールは2303席あるので入っている方だと思います
オーケストラは「演奏会形式」のためステージに乗ります 弦は14型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東響の並び。コンマスはグレブ・ニキティンです
舞台はシンプルで、下手にワインとグラスの乗ったテーブルと椅子4脚があるだけです 先日のワーグナー「トリスタンとイゾルデ」や「ニーベルングの指環・ガラコンサート」の時と異なり、歌手用の譜面はなく、通常のオペラのように暗譜で歌い、若干の演技を伴います
結論から先に書くと、歌手陣は例外なく絶好調でした
ロドルォ役のステファン・ポップはルーマニア生まれのテノールです クルジュ=ナポカのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーを卒業。イタリア・オペラを中心にベルリン国立歌劇場、パリ・オペラ座、チューリヒ歌劇場など世界のオペラ・ハウスで活躍しています 超高音も無理なく歌いこなすことができ、声に輝きがあります
ミミ役のセレーネ・ザネッティはイタリア出身の若手ソプラノです パドヴァのポリーニ音楽院を優秀な成績で卒業 シエナのキジアーナ音楽院、ソフィアの新ウルガリア大学でも学ぶ。バイエルン国立歌劇場、シュトゥットガルト州立歌劇場、パリ・オペラ座などで活躍しています どちらかというと逞しさを感じさせる体型ですが、良く通る美しい声で存在感を示しました
マルチェッロ役のマルコ・カリアはイタリア出身のバリトンです サッサリの音楽院、サンタ・チェチーリア音楽院で学ぶ 2002年にデビュー以来、ローマ歌劇場、レージョ劇場、フェニーチェ劇場、マッシモ劇場などで歌っています 声量もあり魅力のあるバリトンを聴かせてくれました
ムゼッタ役のマリアム・バッティステッリはエチオピア生まれ・イタリア育ちのソプラノです マントヴァの音楽院を優秀な成績で卒業。ウィーン国立歌劇場アンサンブルに加入し研鑽を積む ミラノ・スカラ座、グラインドボーン音楽祭などで歌っています 高音が良く伸び、美しく透明感のある歌唱で聴衆を魅了しました
ショナール役のリヴュー・ホレンダーはオーストリア出身のバリトンです ウィーン国立音楽大学でクラリネットを、ウィーン音楽院でピアノを、2013年からはウィーン国立音楽大学で声楽を学ぶ ミュンヘンのゲルトナープラッツ州立劇場やフランクフルト歌劇場のアンサンブルメンバーとして活躍しています 力強い歌唱が印象的でした
コッリーネ役のボグダン・タロシュは若手のシリアス・バスです クルジュ・ナポカのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーを卒業。ベルリン・コーミッシェ・オーパー、ライン・ドイツ・オペラなどに出演しています 第4幕の「古い外套よさらば」をはじめ、低音の魅力を存分に発揮しました
第2幕「カルティエ・ラタン」を中心に活躍した東京オペラシンガーズ(男女60名)と東京少年少女合唱隊(16名)のコーラスも素晴らしかった
特筆すべきは、終始 歌手に寄り添いつつ、自ら登場人物の心理を巧みに歌い上げたピエール・ジョルジュ・モランディ指揮東京交響楽団の演奏です モランディはプッチーニのオペラの”泣き所”を押さえた指揮ぶりで、ドラマティックな演奏を展開しました オケでは随所で聴かれたニキティンのヴァイオリン・ソロ、ミミのアリア「私はミミ」に付けたヴィオラ首席・青木篤子の演奏も素晴らしかった
第1、2幕終了時には予定時間を10分ほど超過していましたが、第4幕カーテンコール後の終了は予定時間より5分超過に収まりました
正直言うと、これほど素晴らしいパフォーマンスになるとは思いもよりませんでした つくづく1階後方の空席がもったいないと思いました
左からマルコ・カリア、マリアム・バッティステッリ、ピエール・ジョルジュ・モランディ、セレーネ・ザネッティ、ステファン・ポップ
左からマルコ・カリア、ステファン・ポップ、セレーネ・ザネッティ、ピエール・ジョルジュ・モランディ、マリアム・バッティステッリ、リヴュー・ホレンダー、ボグダン・タロシュ