人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大友直人 ✕ 三浦文彰 ✕ 種谷典子 + 与那城敬 ✕ 東京交響楽団 ✕ ミナトシティコーラスでラロ「スペイン交響曲」、フォーレ「レクイエム」を聴く ~ 第32回Kissポートクラシックコンサート

2023年09月07日 00時37分31秒 | 日記

7日(木)。わが家に来てから今日で3159日目を迎え、中国外務省の毛寧副報道局長は6日の記者会見で、中国の新しい地図に沖縄県・尖閣諸島が「釣魚島」と表記されているとして日本が抗議したことについて「日本の抗議は受け入れない」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     覇権主義・中国は日本と東南アジア諸国の領土・領海を”我が物”にしようとしてる

 

         

 

昨日、夕食に「鮭のバジルオイル焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「モヤシのナムル」「冷奴・ウニ醤油かけ」「シメジの味噌汁」を作り、鯵の刺身と一緒に食べました 中国政府による日本産水産物の輸入全面的停止措置に対抗して、微力ながら日本の漁業業者を応援します 皆さん、日本産の魚介類を食べましょう

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで「第32回 Kiss ポート クラシックコンサート」を聴きました プログラムは①千住明「Our Home Port」(Kissポート財団設立20周年テーマ曲)、②ラロ「スペイン交響曲 作品21」、③フォーレ「レクイエム 作品48」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=三浦文彰、③のソプラノ独唱=種谷典子、バリトン独唱=与那城敬、合唱=ミナトシティコーラス。管弦楽=東京交響楽団、指揮=大友直人です

 

     

 

自席は1階10列27番、センターブロック右通路側です 会場はコーラスが入るP席を除きかなりの客入りです コーラスメンバーの家族・友人知人・関係者が一定の割合で詰めかけていると思われ、在京オケの定期演奏会とは客層が異なるように感じます

オケは12型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東響の並び コンマスはグレブ・ニキティンです。チェロのトップにはエルディーディ弦楽四重奏団の花崎薫が客演しています

1曲目は千住明「Our Home Port」(Kissポート財団設立20周年テーマ曲)です この曲は同財団創立20周年を記念して作曲されました

大友の指揮で演奏に入りますが、NHK大河ドラマ風の親しみやすい音楽でした

2曲目はラロ「スペイン交響曲 ニ短調 作品21」です この曲はエドゥアルド・ラロ(1823-1892)が1874年に作曲、1875年2月7日にサラサーテによって初演され、彼に献呈されました シンフォニックな響きから「交響曲」と題されましたが、実質は「ヴァイオリン協奏曲第2番」です 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「スケルツァンド:アレグロ・モルト」、第3楽章「インテルメッツォ:アレグレット・ノン・トロッポ」、第4楽章「アンダンテ」、第5楽章「ロンド:アレグロ」の5楽章から成ります

ヴァイオリン独奏の三浦文彰はハノーファー国際コンクールで史上最年少の16歳で優勝し、国内外のオーケストラと共演を重ねている実力者です 蛇足ですが、父上はご存じの通り、東京フィルのコンマス・三浦章宏氏です

大友の指揮で演奏に入ります 第1楽章で三浦は力強くスペイン情緒溢れる演奏を展開しました 第2楽章では南国的な情緒が醸し出されていました 第3楽章ではハバネラ風の音楽が心地よく響きました 第4楽章はこの曲の白眉と言うべき音楽で、三浦の独奏ヴァイオリンの哀愁漂う美しいビブラートが会場を満たしました 第5楽章はラストの超絶技巧によるヴァイオリン独奏が圧巻でした 満場の拍手にカーテンコールが繰り返されますが、アンコールはありませんでした。見識です

 

     

 

プログラム後半はフォーレ「レクイエム ニ短調 作品48」です   この曲はガブリエル・フォーレ(1845-1924)が1887年から翌88年にかけて作曲、1888年にパリで初演されました。その後、2度にわたり改訂が行われ、1900年の第3稿が決定稿となりました 第1曲「イントロイトゥス(入祭唱)とキリエ」、第2曲「オッフェルトリウム(奉献唱)」、第3曲「サンクトゥス(聖なるかな)」、第4曲「ピエ・イエス(慈悲深きイエスよ)」、第5曲「アニュス・デイ(神の子羊)」、第6曲「リベラ・メ(私を解き放ってください)」、第7曲「イン・パラディスム(楽園に)」の7曲から成ります

ところで、クラシック音楽における「三大レクイエム」と言えば、モーツアルト、ヴェルディ、フォーレの作品です しかし、その性格は全く異なります モーツアルトの作品は未完で、「ラクリモーサ」に代表されるように「ただ悲しい」と嘆く音楽です ヴェルディの作品は「怒りの日」に代表されるように「死との闘い」のような激しい音楽です そしてフォーレの作品は「サンクトゥス」「ピエ・イエス」に代表されるように、天国的に穏やかな音楽です さらに他の2人には無い「楽園にて」が最後に置かれているのが大きな特徴です

P席の中央ブロックに男声合唱50名がスタンバイし、女声合唱が彼らを挟むように左右ブロックに各50名、合計150名のコーラスがスタンバイします ざっと見渡したところ男声陣を中心に平均年齢が相当高いようです 全員配置に着いたタイミングで、大友氏がマイクをもって登場しトークに入りました

「今日はようこそお越しくださいました 前半はラロの曲を三浦君が素晴らしい楽器で素晴らしい演奏をしてくれました 後半は、恒例により(「高齢により」とも聞こえた)ミナトシティコーラスが加わりフォーレの『レクイエム』を演奏します 私は最初からこのコンサートの指揮を務めていますが、ここ数年の新型コロナ禍の下では演奏家、とくにコーラスの皆さんは合唱が出来ない状態が続きました 今回は4年ぶりの出演となります コーラスの皆さんは合唱指揮の安達陽一さんの指導により年明けから練習を重ねてきました ソプラノとバリトンを迎えて演奏しますが、ソプラノの出番は1回だけ、バリトンは2回だけです どうかお聴き逃しのないようにしてください ミナトシティコーラスは仲間を募集しているそうです。どうぞ応募なさってください。それでは演奏をお楽しみください

そうでした。4年ぶりです 私は毎回聴いてきたので、懐かしいです

オケのメンバーが入場し、大友が指揮台に上ります その時、会場の後方(2階?)からケータイの着メロが聴こえてきました 大友の耳にも届いたようで、しばらく鳴りやむのを待った様子です 音が消えたのでタクトを降ろしました 在京オケの定期演奏会では さすがにケータイの着メロが鳴ることは無くなりましたが、この日の公演のように1回限りのいわゆる「特別演奏会」では、いまだにこういう不届き者が出てきます 事前のアナウンスなど何の意味もないようです。聞いていないのですから 演奏妨害は絶対に止めてほしいと思います

大友に指揮で第1曲の演奏に入りますが、冒頭から迫力あるコーラスが繰り広げられます この曲の白眉は第3曲「サンクトゥス」の美しいコーラスと、第4曲「ピエ・イエス」における種谷典子のソプラノの透明感溢れる美しい歌唱です 第2曲「オッフェルトリウム」と第6曲「リベラ・メ」におけるバリトン独唱・与那城敬は威厳のある歌唱で聴衆を魅了しました フォーレの「レクイエム」特有の第7曲「イン・パラディスム」はオルガンのメルヘンチックな音楽に乗せて歌われるコーラスが素晴らしかった

大友直人 ✕ 東京交響楽団はソリストとコーラスをしっかりと支え、渾身の演奏を展開しました

 

     

     

コメント
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