人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ドイツの最新のクラシック音楽事情 ~ 置いてきぼりの聴衆 / フォーレ四重奏団のチケットを取る / ブレイディみかこ「ワイルドサイドをほっつき歩け」、阿川佐和子「老人初心者の覚悟」他を買う

2023年09月03日 07時00分08秒 | 日記

3日(日)。クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」に連載の、レコード会社勤務・城所孝吉氏のコラム「気分はカプリッチョ」の第86回(9月号)を見て、とても驚きました 見出しは「クラシック界で置いてきぼりを食らっているのは、既存の音楽ファン?」です 内容を超略すると次の通りです

「近年のクラシック界では、青少年活動が重視されている。聴衆の高齢化が進み、このままではお客さんがいなくなってしまうからだ 著者の住むベルリンでも同じだ。聴き手の育成は盛んで(ベルリン・フィルの教育プログラムに見られるように)かなりのお金が投資されている しかし、その一方で、コンサートホールや劇場への客足は明らかに鈍くなった なぜそうなったか? ベルリンのオーケストラの演奏会で疑問に思うのは、やたらと難しい曲を取り上げることだ プログラムの大半が20世紀以降の作品や上演機会の少ない曲。前半が現代もので後半がブラームスというのなら分かるが、曲目のすべてが『お勉強的な作品』であることが一般化している ブラームスの交響曲が演奏されるのは、ひと団体でシーズン中1,2度ほど。劇的なインフレで人々の懐が寂しくなった現在、『わざわざお金を払って難しいものを聴きたくない』という雰囲気が生まれている これまで教養の一環として晦渋な作品に耳を傾けてきた人々が、コンサートから離れているのだ。今のドイツ音楽界の問題は、若いお客さんがいないことではなく、既存の(平均的な)クラシックの聴衆とその傾向がネグレクトされている、ということだ 未知のものを紹介する『正しさ』に固執することで、お客さんが離れてしまうのは本末転倒だ。つまり、ドイツでは、初心者でもなく、現代/希少作品マニアでもない普通のクラシック・ファンこそが置いてきぼりを食らっているのだ 筆者はこれが、チケット収入に依存しない(=膨大な補助金で賄われている)公共の音楽団体の『お気軽経営体質』からきていると考えている もちろん民間主体の日本のオーケストラ界では、そんな状況ではないが(同様の路線では、そもそも集客出来ないだろう)、ベルリンでは、お客さん自体が『度を越した教養主義』を拒否し始めているように思う

このエッセイを読んで、何が驚いたかと言って「ブラームスの交響曲が演奏されるのは、ひと団体でシーズン中1,2度ほど」という文章です 同じ「聴衆の高齢化と、聴き手の育成問題」を抱えるクラシック音楽界なのに、ドイツと日本ではまったく逆ではないか、ということです

ドイツのオーケストラは、国内で難しい曲ばかりやらされていて嫌気がさしているから、来日公演ではベートーヴェンやブラームスなど名曲路線をやりたくなるのか、とさえ思ってしまいます

ドイツにおけるオーケストラの活動を維持する「莫大な補助金」はうらやましいと思いますが、日本で「現代/希少作品」ばかりのコンサートがはびこるようになったら、オケのすべての定期会員を辞めます 名曲路線の海外オケの来日公演にはうんざりですが、まだ日本のクラシック音楽界の方がいいのかな、とあらためて思ったエッセイでした

 

     

 

         

 

12月10日(日)14時から横浜みなとみらいホール(小ホール)で開かれる「フォーレ四重奏団」演奏会のチケットを取りました プログラムは①マーラー「ピアノ四重奏曲断章イ短調」、②フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番ハ短調」、③ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番ト短調」です フォーレ四重奏団は大好きなピアノ・クァルテットです

 

     

 

実は、12月7日(木)19時からトッパンホールで下のチラシのコンサートがあるのですが、N響定期演奏会と重なっているので諦めました

 

     

 

彼らの演奏によるモーツアルト、ブラームス、メンデルスゾーン、マーラー&R.シュトラウスのピアノ四重奏曲のCDはすべて揃えてあります

 

     

 

というわけで、わが家に来てから今日で3155日目を迎え、旧統一教会への解散命令請求の可否判断に向けた調査を進める文化庁が、教団の対応が質問権行使への回答拒否に該当するとして過料の罰則適用を検討していることが、政府関係者への取材で分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     過料なんて言ってないで 犠牲者を増やさないためにも 解散命令を出すべきじゃね

 

         

 

手元の本が残り少なくなってきたので、いつも通りジュンク堂書店池袋本店で5冊仕入れてきました

1冊目はブレイディみかこ著「ワイルドサイドをほっつき歩け ~ ハマータウンのおっさんたち」(ちくま文庫)です 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっぴりブルー」でお馴染みの英国在住の著者によるエッセイ集です サイン本なので彼女のサインが入っています

 

     

     

 

2冊目は青山美智子著「木曜日にはココアを」(宝島社文庫)です 「お探し物は図書室まで」と「月曜日の抹茶カフェ」が良かったので買い求めました

 

     

 

3冊目は阿川佐和子著「老人初心者の覚悟」(中公文庫)です 高齢者の仲間入りした著者による痛快エッセイ集です

 

     

 

4冊目は中山七里著「ラスプーチンの庭」(角川文庫)です 「中山七里は七人いる」と言われる多作ベストセラー作家の文庫最新作です

 

     

 

5冊目は馳星周著「少年と犬」(文春文庫)です 馳氏の本を買うのは今回が初めてなので楽しみです

 

     

 

誉田哲也著「オムニバス」とブレンダン・スロウカム著「バイオリン狂騒曲」を読んでから読み始めます いずれも読み終わり次第、このブログでご紹介していきます

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