15日(月).わが家に来てから687日目を迎え,未知との遭遇をするモコタロです
君はいったい誰なんだい? かってに他人の家に入ってきて・・・・
閑話休題
現在,池袋の新文芸坐では「終戦の日特別企画 8.15 反戦・反核映画祭」を上映中です 昨日 ジャン・ユンカーマン監督「沖縄 うりずんの雨」(2015年 カラー 148分)と,岡本喜八監督「激動の昭和史 沖縄決戦」(1971年 カラー 149分)の2本立てを観ました
「沖縄 うりずんの雨」は,アメリカ人監督のジャン・ユンカーマンが,第二次世界大戦終盤の日米決戦の舞台となった沖縄における地上戦から,アメリカ軍による占領期,本土復帰後の現在に至るまでの歴史を,戦争を体験してきた人たち(日・米)の証言,米国立公文書館に収蔵された記録映像などを交えながら辿っていくドキュメンタリー映画です
この映画を観ると,現在の沖縄の米軍基地問題の本質が,戦後の日米双方からの差別と抑圧にあることが分かります.沖縄の人たちからみれば,沖縄は今なお本土の「捨て石」になったまま犠牲を強いられているという意識が強いのです 本土に生きる私たちは,せめて こういう映画を観ることによって 少しでも沖縄の人たちの抱える”怒り”や”失望感”を理解することが必要なのではないかと思いました
いくつも印象的な言葉がありますが,当時 沖縄戦に参戦したアメリカの軍人が上官に「なぜ人は戦争をするのか」と尋ねた時,上官から「戦争するのは人間の本能だ」という答えが返ってきた 「そんなこと理解できますか?」とインタビュアーに問い返していたのが強く印象に残っています
2本目の「激動の昭和史 沖縄決戦」は,沖縄軍10万人,民間人15万人(県民の3分の1)が命を落とし,最大の激戦地となった沖縄における日本軍の戦いを描いた映画です
岡本喜八監督は「沖縄は本土のためにある という沖縄軽視の考えがあるのではないか」として,12週間の地上戦で日本軍に見捨てられた県民達の生と死の中に戦争の真実を描きました
この映画を観て思うのは,結果論かもしれませんが,アメリカの戦力に対して日本のそれがいかに非力だったか,こんな戦争に勝つわけがない,ということです 当時だってそうした事実に感づいていた人たちは少なからずいたはずですが,”相手に殺られる前に殺る”という戦争の論理のもと,時流に流されていったのだと思います
銃や手榴弾で相手をせん滅するシーンはどの戦争映画でも見られますが,この映画では野戦病院で のこぎりで足を切断するシーンが出てきます おそらく実際の沖縄戦でもこういうことがあったのでしょう.こういうシーンを見ると,本当に戦争は嫌だなと思います 8月15日の終戦記念日を前にして そう思いました.今日はその71回目の終戦記念日です