人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

清らかな女神よ~ベッリーニ「ノルマ」

2011年06月26日 11時14分59秒 | 日記
26日(日).明日,紀尾井ホールでベッリーニのオペラ「ノルマ」(演奏会形式)を聴くので,予習をしています.CDはノルマ=マリア・カラスによる2組を持っています.1組目はアダルジーザ=スティニャーニ,トリオ・セラフィン指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団による1954年の録音,もう1組はアダルジーザ=クリスタ・ルートビッヒ,同じ指揮者・オケによる1960年の録音です.いま新しい録音の方で聴いています

優れたオペラは,序曲がその曲の全体像を現しています 一番の典型はモーツアルトのオペラでしょう.「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トウッテ」「魔笛」「ドン・ジョバンニ」・・・・どれをとっても序曲がそのオペラの性格を物語っています.この「ノルマ」も例外ではありません.5~6分の序曲ですが,このオペラの悲劇性を見事に凝縮して表現していて,序曲だけで感動を覚えます

このオペラを生で聴いたのはこれまで2回あります.1回目はソプラノのテオドシューがプラハかどこかのオペラ劇場と来日した時で,2回目は文京区の「区民オペラ」で聴きました.私はこのオペラが大好きなので,プロだろうがアマだろうが,生で聴けるのならどこにでも行って聴きたいのです ベッリーニのオペラというと「清教徒」「夢遊病の娘」がよく取り上げられるのですが,残念ながらこの「ノルマ」は滅多に上演される機会がありません.マリア・カラスなき今,是非実現してほしいのは,ノルマ・ファンティーニにこの「ノルマ」を歌って欲しいのです これは下手な洒落ではなく,彼女が一番相応しいと直感するからです

このオペラの聴きどころは,第1幕第1場のノルマのカバティーナ「清らかな女神よ」です.明日の公演で日本の大ベテラン歌手がどう歌うのか楽しみです

【上=1954年録音,下=1960年録音】
   

ところで今日はモーツアルトが「交響曲第39番K543」を完成させた日です.1788年6月26日でした.K543といえば小林秀雄のエッセー「モォツアルト」にその第4楽章の”テーマ”が紹介されています.

「今,これを書いている部屋の窓から,明け方の空に,赤く染まった雲のきれぎれが,動いているのが見える.まるで「(楽譜の紹介)」の様な形をしている,とふと思った.三十九番のシンフォニィの最後の全楽章が,このささやかな16分音符の不安定な集まりを支点とした梃子の上で奇跡のようにゆらめく様は,モォツアルトが好きな人なら誰でも知っている」

私はこの曲の第3楽章「メヌエット」が大好きで,コンサートのチラシにK543を見つけると,翌日にはチケットを買い求めて走り回ります.今日も9月初旬に都響が取り上げることがわかったので,さっそく購入しようと思います 演奏者はだれでもいいのです.

k543の「メヌエット」といえば,JR川崎駅からミューザ川崎に向かうプロムナードを歩いていると,この曲が流れてきます 今ミューザ川崎は大震災の影響で使用できないため行く機会がありませんので,いまでも流れているかどうかはわかりません.いずれにしても川崎は趣味がいい街ですね



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする