岐阜県羽島市竹鼻町の「佐吉大仏」が安置されている佐吉堂で16日に「花まつり」が
行われました。
それとは知らず、久しぶりに大仏さんを拝みに来たのですが。。。
花まつりは、潅仏会(かんぶつえ)という仏教のお祭りで、4月8日のお釈迦さまの誕生を
祝う日となっています。
本日は、主催の永田章さん(大仏寺代表・佐吉大仏を建立した永田佐吉翁の子孫)も会場に
いらして、近所のお年寄りや子供さんにおもてなしをされていました。
永田さんとは、一度 手紙をやりとりして資料等を頂戴していましたので、いつかお会い
できるかなと思っていたら、いらっしゃり(TVで知っている)、こちらから御挨拶したら、
すぐに気づいていただき、それから色々なお話をさせていただきました。
偶然にお会いでき、これも大仏さんのお導きかと。。。
本来なら誕生日に行うのが通例ですが、TVの取材や、肝心のレンゲが咲かないなど、諸般の
事情でこの日になったということです。
上記の写真は「花御堂」といい「花まつり」にはなくてはならないもので、その屋根はレンゲの
花で葺くのが慣習となっています。
その中に、たらいの中で右手を上げている、お釈迦様の誕生の姿をした像を安置、たらいの
水は、「甘茶」で、それをひしゃくでかけてお祈りします。
◆お釈迦さまは生まれるとすぐに、七歩ほど歩み、右手で天を、左手で地を指さして
「天上天下、唯我独尊、三界皆苦、我当度之」といったそうで、それを天に住む竜が
感激して甘露の雨を降らしたといいます。
甘露=甘茶となった
私も、堂内で甘茶とお菓子を頂きました。
昔は、いろいろなところで「花まつり」は行なわれていたようですが、今は少なくなっている
ようで、お茶をかけたり甘茶を飲むのは、私は初めてでした。
「甘茶」は、ほんのりと花の蜜のような甘さ、懐かしい、童心に帰るような味わいでした。
砂糖の甘さではなく、甘茶本来の甘味なのだそうです。
お茶を頂いたあとは、永田さんに、大仏さんや佐吉翁にまつわる他では聞けないような話や、
脚立を借りて、高いところから大仏さんのご尊顔を拝したり。。。
感想は 下から見ると慈愛に満ちた童顔が、上から見るとシュッとした賢い青年のように
見えました。
それから、特別に永田佐吉直筆の書や、大仏の胎内石(小石に字が書いてあるもの)など、
貴重な品々を見せていただきました。
■佐吉大仏
建立者は永田佐吉、別名竹鼻大仏といわれ、青銅製の釈迦如来像 高さ4.9m、周囲8.3mで
岐阜県指定史跡・羽島市指定史跡になっています。
江戸時代、美濃国羽栗郡竹ヶ鼻村(現羽島市)の豪商であり人徳者であった永田佐吉が、年老いた
母親と村人の為に1750年(寛延3年)建立。
当時、佐吉大仏を祀っていた建物は明治24年の濃尾地震で被災し焼失し、その後は屋外にあり
ましたが、昭和37年に佐吉堂が建てられ、現在はその中に祀られており、羽島市民、岐阜県人
のこころのよりどころとなっています。
人徳者であった永田佐吉の話は、羽島市や岐阜の方なら誰でも一度は、本で読んだり、道徳の
時間に習ったりしていると思いますが、御存じでない方は「佐吉堂」に来れば、展示物や配布
している資料などで「永田佐吉」の人徳にふれられることができると思います。
大仏さんの顔もいいですよ。
■テレビ放映予定
来る6月2日(水)CBC 夜7時「そこ知り板東リサーチ」で羽島市特集が組まれ、その一部
として佐吉大仏と、その建立者である永田佐吉翁が紹介される予定です。
(板東英二さんに説明しているのが永田章さん)