ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『ゆうかんになったユージン』

2006-01-26 06:51:25 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ゆうかんになったユージン』
エレン・コンフォード 文  ジョン・ラレック 絵
矢川澄子 訳

またまた、ランドルフの姉妹本。今日は、弟、ユージンが主役だ。
ある日突然、暗闇が怖くなったユージン。
みんな、心配でたまりません。
なんて言ったって、ふくろねずみは、夜にご飯を食べにいく動物なんですから!

ランドルフは、相変わらず、優しい男の子で、「そんなことでどうするんだ!」というお父さんから、さりげなく弟をかばってみたり・・・
けれど、姉さんのジェラルディンときたら、ちょっぴり意地悪で、からかってみたり、知らん顔をしてみたり。
そんなある日、
姉さんのジェラルディンが、ユージンの特訓を始めます。
ところが、その時、姉さんが大怪我。
暗い森の中でユージンはどうする???

なんといっても、意地悪に見えるジェラルディンが、実は、とっても優しいのがうれしい。
かける言葉から何から、なんでも優しいランドルフみたいな子もいるけれど、乱暴で、ちょっと意地悪そうに見えるジェラルディンみたいな子の、遠回りな優しさもある。

読み終わったあと、
「ああ、おもしろかった~」という息子の言葉が、まぶしかった。
なにしろ、息子は、どちらかというとランドルフ系で、ジェラルディンのような子が大の苦手だった。
いつも、その心を図りかねて、戸惑っていることが多かったのだ。
入学当初は、泣いて帰ってくる息子に、よく、喧嘩の仕方を教えたっけなあ。
今では、元気よく大立ち回りをして、帰ってくることもある位の男の子になった。
でも、心の中では、まだ図りかねていることがあるのかも?・・・なんて、この本を読みながら思った。

正直に言うと、このシリーズの様な「なんだか作者の意図が透けて見えるような話」は、好きじゃない。
知育絵本のようなものとか・・・つい、だから何がいいたいの?と、言いたくなっちゃう。
でも、このシリーズ、息子を引きつけてやまないようなのだ。
何なんだろうな?すごく不思議だ。
子どもの感性には、いつも驚かされる。