動かない手。
動かない身体。
「・・・・・・っっ!!」
センの身体は、すでに、満樹と翼の剣が貫いている。
「!!?」
センは血を吐く。
その剣の傷と、毒と。
「やった!?」
「油断するな!」
センの身体が崩れ落ちる。
距離を取り、満樹と翼はセンを見る。
センは魔法を使うことが出来ない。
治癒の魔法など、もってのほか。
この傷が、この場で治るなど、あり得ない。
「くっ・・・、誰かっ」
「誰も来ないよ」
センの言葉に、翼が云う。
「こう云う場だ。下の者には動かないよう伝えてある」
「何を」
「そもそも、この場所はある程度以上の者しか知らない」
翼はちらりとチドリを見る。
「な、チドリ」
チドリは杖を握りしめる。
「だが」
「何だ」
「俺がいる!」
そう、センに杖を向ける。
「お前ら、まだっ!」
治癒の魔法。
「!!?」
・・・・・・。
・・・・・・。
「何!?」
「はは。もう一度ぐらい役に立つよ」
ツイナが立ち上がっている。
「ツイナ!」
けれども、その足下はふらふらとしている。
「無理をするな!」
「大丈夫っ!」
ツイナは笑う。
「ヨシノが手伝ってくれるから!」
チドリの周りを、光が囲む。
術封じ。
「私だって苦手なだけで、ちょっとは出来るんだから!」
「ナイスヨシノ!」
「まぁね!」
「俺たちナイスカッ、」
「気を付けろ!!」
ツイナの言葉は、満樹にかき消される。
「チドリがこの術封じに負けるとは思えない!」
「判ってる!」
ツイナが云う。
「先ほどと同じだよ! 足止め程度なんだから!」
「ラストチャンスか」
翼が云う。
NEXT
動かない身体。
「・・・・・・っっ!!」
センの身体は、すでに、満樹と翼の剣が貫いている。
「!!?」
センは血を吐く。
その剣の傷と、毒と。
「やった!?」
「油断するな!」
センの身体が崩れ落ちる。
距離を取り、満樹と翼はセンを見る。
センは魔法を使うことが出来ない。
治癒の魔法など、もってのほか。
この傷が、この場で治るなど、あり得ない。
「くっ・・・、誰かっ」
「誰も来ないよ」
センの言葉に、翼が云う。
「こう云う場だ。下の者には動かないよう伝えてある」
「何を」
「そもそも、この場所はある程度以上の者しか知らない」
翼はちらりとチドリを見る。
「な、チドリ」
チドリは杖を握りしめる。
「だが」
「何だ」
「俺がいる!」
そう、センに杖を向ける。
「お前ら、まだっ!」
治癒の魔法。
「!!?」
・・・・・・。
・・・・・・。
「何!?」
「はは。もう一度ぐらい役に立つよ」
ツイナが立ち上がっている。
「ツイナ!」
けれども、その足下はふらふらとしている。
「無理をするな!」
「大丈夫っ!」
ツイナは笑う。
「ヨシノが手伝ってくれるから!」
チドリの周りを、光が囲む。
術封じ。
「私だって苦手なだけで、ちょっとは出来るんだから!」
「ナイスヨシノ!」
「まぁね!」
「俺たちナイスカッ、」
「気を付けろ!!」
ツイナの言葉は、満樹にかき消される。
「チドリがこの術封じに負けるとは思えない!」
「判ってる!」
ツイナが云う。
「先ほどと同じだよ! 足止め程度なんだから!」
「ラストチャンスか」
翼が云う。
NEXT