「続・夢幻章伝」３３

そこは少し小高い丘。
今日は天気も良くて、青空が広がっていて
空気も澄んでいる。

「まあ座れよ。
　景色を眺めながら、こういう朝食も良いだろ」

ユウマはテイクアウトした朝粥を
皆に勧める。

「屋根しか見えないけれど
　あそこに建物が見えるだろう。
　フタミ家の鳥が飼育されているんだ」

ユウマが遠くを指差す。

「山一族ではフタミだけが鳥を使うことが出来る」

神聖なものなんだ、と。

「へぇ、なるほど」
「ふうん」
「どの一族にもそれぞれに神聖な物ってあるよね、キコキコ」

（昨日、唐揚げ勧めちゃったけど）

アヅチ達は深く考えないようにした。

「そして、あっちが村の中心。
　俺達がさっきまで居た所」
「ユウマの家もあのあたりよねぇ」
「族長の護衛も兼ねているからな。
　すぐに駆けつけられる距離って訳だ」

ミヤ、という身体能力に優れた家系。
ユウマは自分のそれに誇りを持っている。

「ふうん、ミヤ家、ね。
　なにかしら繋がりを感じないことも無いわ」

「急にどうしたんだ、マツバ」
「なんとなく、遠い親戚って気がするだけよ」
「そうだな、どこかで繋がっているかも知れない」
「マツバの曾お爺ちゃんが実は山一族、とか、ね！！キコキコ」
「案外そうかも、昔は協定の証として
　異一族の花嫁とかあったらしいわよぉ」
「まあ、元を辿れば
　人類皆兄弟ってやつだな」

あははは、はははは。

和やかな空気。
たおやかな団らん。

「で、あそこがハラ家の祭事場で」

腰掛けて朝粥を食べるアヅチ達に
あそこは、ここは、と
村の名所を教えるユウマ。

さすが、案内役（仮）。

でもアヅチ達の心はいまいち躍らない。
なんかそういう気分になれない。

なぜなら。

「で、目の前に広がるのが」

最後の締めと言わんばかりに
ユウマは眼前に広がる光景をさす。

「荒れ果てた畑だ！！！！」

何者かに荒らされたという
無残に食い荒らされた畑。

「ええ」
「うん」
「そうだね、キコキコ」

もうすぐ収獲の時だったというのに。
こんな事があってよいのだろうか、いや、無い（反語）

「荒れ果てた畑だ（2回目）！！！！」

いやいや。

「なんで私達、この光景を見ながら
　朝食をとっているわけ！？」
「協力するとは言ったけど」

一応観光客なので最初は観光名所とか連れて行って欲しい。
美味しいお店とか。

「まぁ、見ろ。
　この荒れ果てた畑を（3回目）！！！」

じ、とユウマはアヅチやマツバを見つめる。

「なんか、感じる物とか、ある！？」
「え？」

じわ、じわ、と距離を詰めるユウマ。

「こころあたり、とか」
「何のだよ！？」
「俺は、信じたいんだよな、お前達の事」

じわ、じわ。

そして、ヤイノもへび呼ロイドを見つめる。

「へび部分に成分があると見せかけて
　じつは風船（？）の方が詰まっているとかあるのよね～」
「何がキコキコ！！！！！！！？」

きっと多分。毒の事だよね。

じわ、じわ。

「ああああ、アヅチ、マツバぁああ、キコキコ」
「もしかして、俺達疑われているのか！？」
「失礼しちゃうわ！！！」

「いや、あの、2人とも。
　よく考えたら、この食い荒らされた畑って、キコキコ」

荒らされる畑や水場。
困る人々。
そう言えばそんな事、前回の旅でもあったよね。

「「へび呼ロイドの同僚！！！！！」」

「すっっかり忘れていたわ。
　“続・夢幻章伝”では登場しないんじゃないかと思ってた」
「今作、違うテイストで行く物だとばかり」

まずい。

今ここで同僚達が出没などしよう物なら、
完全にアヅチ達が容疑者となってしまう。

なぜなら、同僚達は
なんだかアヅチに懐いているので。

「どどどど、どうしようキコキコ」
「簡単よ、アヅチを置いて逃げたら良いのよ」
「マツバ、おまえええええ」



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「続・夢幻章伝」３２

「何をひそひそ」
「話しているんだ？」

３人は、山一族のふたりを見る。

何か怪しい。

何がって、

「必要以上に距離が近いわ」
「この３密避けよう時代に」
「くっつきすぎとるキコキコ！！」

パーソナルスペースと云う単語。

「はぁあああ！！」

ユウマは気を付け、する。

「そうだよな！　こいつ距離近いんだよ！！」
「ええ！？　そうかなぁ～！？」

「個人間の事情は自由だけど、離れた方が良いわ、今は」

感染症あなどるべからず。

「平気平気！　私、いつもこんなだからさ～」
「俺は恥ずい！！」

ふむふむ、と、（俄然やる気の）山一族の少女は３人を見る。

「私はヤイノ！　家名は訊くな！」

「なんと！」
「名乗るけど名乗らない感じの！」
「キャラが立ったキコキコ！」

「ハ＝ハラ、だ」
「云うな！」

「俺はアヅチに、こっちはマツバ、へび呼ロイド」
「よろしくお腹減ったんだけど」

「南一族の、アヅチにマツバ、ねぇ」

びゅーんっと、ヤイノはふたりに近付く。

「近っ！！」
「近いっ！！」
「見てるだけよ」
「離れろ！」
「この距離いる？」

ヤイノはジロジロとする。

「珍しいわぁ、黒い髪に、黒い瞳」

「まあ、南一族だからね」
「離、れ、ろ！」

「普段は何を食べてるのかしら～？」

「愛玩生き物への質問か」
「離、れ、ろ！！」

「何を食べてるのかは、すごく重要なのよー」

だって、ほら、と、ヤイノは胸を張る。

「慣れない土地で慣れない食べもの食べると、お腹壊すでしょう」

「そりゃあ判るけど」
「ただ、初対面で話す話か、それ？」

「君は何が出てくるのかな？」

「オイラっ！！？」

ヤイノの視線はへび呼ロイドに向く。

「そう、君。何が出てくるのかな～、何が！！」

「出てくるって！？　何がって！？キコキコ！」

パニクるへび呼ロイド。
この感じ、どこかで。
どこかで、いろいろ搾り取られたような、あの思い出。

「と、云うことで、どうするのユウマ？」

ヤイノはユウマに振り返る。

「よし、じゃあさっそく現場へ向かうか！」

そこで、待てーい、とマツバのチョップ。

「さっきから、その現場ってなんなのよ！」
「現場は現場だ！　最初に説明しただろう」
「まずは、朝食をお願いしたい俺！」
「それは忘れていた！」
「そもそも現場って、観光じゃないキコキコ！」
「朝食なら、ぱぱっと準備しましょうか～？」

「いや、待てお前。それは早い！」

ユウマの制止に、ヤイノはちぇーと口をとがらせる。

「ほら、昨夜話しただろう」

山の中にて。

「うちの作物を荒らす奴らがいるって」




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「続・夢幻章伝」３１

「現場って何だと思う？」
「狩りの現場って事？？」
「昼の食材を自力で今確保しろ、的な？？」

アヅチ達3人は首を傾げつつも
山一族ユウマの後に続く。

とりあえず、早く朝ご飯が食べたい。

「おっと、悪いがここにも寄るぜ」

ユウマは足を止める。

そこは少し村の中心地から外れた
ぽつんと一軒家。

「ここは？」

「ここは、えっと、そうだな」

キョロキョロとあたりを見回し
ユウマは頷く。

「観光客向けの花畑だ！！」

すいっと指し示したのは
その一軒家の前にある畑。

確かに色鮮やかで様々な草花が生い茂っている。
家の周りにも沢山のプランターや庭木。
家主は植物が好きなんだろうなぁと感じられる、が。

「………観光客向け？」

なんというか、
個人の趣味の範囲内程度の畑。

「俺は家主と話してくるから
　お前達は花畑でも見ていろよ」

そう言ってさっさと家の中に入っていくユウマ。
仕方無く花畑？を眺める3人。

「小さい畑とは言え
　見たこと無い草花ばかりね」
「何だかいい香りもするキコキコ」
「自然って、いいな！！！」

ふー、と深呼吸し、
自然に身を任せる3人。

「ウチの近所にも居るわ、
　ガーデニングに全力振り切っちゃった人」
「引っ込み付かなくなってるんだよな」
「アヅチはそういうこと言わない」

花畑の周りを回っていたマツバが
ふと、足を止める。

「なんかこの花、見たことあるかも」

「へえ、珍しい花なのか？」
「これは、確か……」

ほわんほわんほわん、と
マツバの思い出が蘇る。

幼かったあの頃。
畑の脇に咲いていた花。
手を伸ばして触れようとしていたその時。

「あ、マツバその花は」

マツバの手を止める父親。

イラッ。

蘇る父親の記憶に首をふるマツバ。
ええっと、その先に行かねば。
少し記憶を遡る。

畑の脇に咲いている花。
家で待つ母親に持って帰ろうと。
手を伸ばす。

「あ、マツバその花は」

イラッッッッッツ！！

ほわんほわんほわん。

「ダメだわ思い出せない、
　なんか、腹が立ってきた」
「自然を感じているこの最中に！！！？？？」

「待たせたな」

人を引きずりながら出てくるユウマ。

「この家の家主だ」

めっちゃ、めんどくさそうに出てきたのは
アヅチ達と同じ年頃であろう少女。

「家主というか、娘です～。
　母親も祖母も出掛けていて居ないです～」

むすっとしている、不服そう。

「昔っからそうよね。
　イは命令すれば、私達が言うこと聞くと思ってるわ」

ふーんだ。

「いや、お前の力が必要なんだよ。
　いざという時は、お前のど」

「「「ど？」」」

「ど、ど、ええっと、そう独特！！
　こいつ独特の特技があってだな」

なんだなんだと興味津々のアヅチ達に背を向けながら
ユウマは少女に言う。

「お前も色々試したいって言ってただろ（ひそひそ）」
「そりゃあ、そうですけどぉ（ひそひそ）」
「独自のブレンドしてみたんだろ（ひそひそ）」
「まあ！！まあね！！
　自信作なのよ今回は（ひそひそ）」
「俺も自分の力を過信はしない。
　頼るべき物には頼る。
　お前の“それ”が必要になるかもしれん（ひそひそ）」
「私の力が（ひそひそ）」

うん、とユウマは少女とアイコンタクトを交わす。

「そうだ、お前の独自薬草ブレンド。　
　“なんか、いい感じの毒”の出番だ！！！！！（ひそひそ）」
　

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「続・夢幻章伝」３０

夜が明けて、３人は目を覚ます。

続夢幻章伝初宿泊民泊。

まあ、外よりはまし。

お腹も減っていることだし、と
早々と荷物をまとめ、

「じゃ！」
「ありがとう！！」
「お世話になったキコキコ」

「いやいや待てよ、お前ら」

ユウマはストップストップと玄関へと急ぐ。

「いったいどこにいくつもりだよ」

「どこって、観光よ」
「あと、スタンプラリースタンプもらいに」
「あわよくば、同僚の手がかりキコキコ」

「待てって！　俺も行くから」

ユウマの慌てっぷりに、３人は首を傾げる。

「ほら！　はじめてなんだろ、山一族の村は」

「そりゃあそうだけど」

でも
はじめて、は、はじめてではない。

「なんせ、２回目の旅だからね！！」

「はいはい」

ユウマも外に出る。

「ほら、どこから行く？」
案内する気満々。
「まずは朝ごはんか！！？」

３人は、見張られてるということを知らない。
なんだか、ユウマって親切だなぁ、と。

「でも必要ないわよ」

スパッとマツバ。

「あんたも忙しいでしょ」

だって、護衛とか、山一族の仕事ありそうだし。

「そうだね、悪いねキコキコ」

へび呼ロイドも頷く。

「場所さえ教えてくれたら、俺たち行くから」

なんせ、はじめては、はじめてではない。（２回目）

「私、朝がゆはとろとろ卵が好き」
「俺は卵が苦手だから、シンプルに梅干しかな」
（アヅチはいろいろ鳥が苦手です）
「オイラ、贅沢にたらことかいくらとか」
ここ、山ですけど。

うんうん、と、ユウマは頷く。

「案内してやるから、ほらこっち！」

朝日に照らされた山一族の村を、３人は歩く。
（ひとりは飛んでいる）

シンプルな村。
観光を目的としてないから、本当に住人が住んでます村。

それでも、
外から来た人のために、食事処や宿屋はあるらしい。

「ジビエ料理は昼だな」
「そうね。朝から慣れない肉は重いわ」
「用が済み次第、旅立ってもいいんだけどキコキコ」

「まあまあ」

ユウマは指を振る。

「ここに来たのも何かの縁だ。ゆっくりしていけよ」

しゅぴーーん

その瞬間、アヅチの脳裏に浮かんだことは、

「お前ひょっとして、」
「何だ？」
「どの一族にもいた、案内キャラ？？」

「案内キャラ！！」

確かに先ほど、ユウマ自身が案内してやると申しておりましたけれど。

「そうね。必ずどの一族にも案内キャラがいたわ」
「読者への説明を含みつつキコキコ」
「村の案内、うまい料理、そしてスタンプ」

アヅチは頷く。

「この流れだと、ユウマに付いて行った方がよさそうだな！」

そうしよう～、と、３人はユウマを見る。

そのユウマは

「えっどうしよう（心の声）」

考える。

西美味弁当を持ちし者災いと繋がる者なり（占いの結果）。
その見張りを任された自分。

今の、山一族の災いの原因が判るかもしれない。
それまで、帰すわけにはいかない。

「よし！」

ユウマは決意する。

「こっちだ！！」

ここは、仕事を任せられた成果を出さねばなるまい！

「付いてきてくれ！」

「あぁ。よかった」
「そろそろ腹が減ってたんだよな」
「朝がゆ楽しみキコキコ」

ユウマは構わず云う。

「行くぞ、現場へ！！」

「「「現場！！？」」」





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「続・夢幻章伝」２９

うおおおお、と
ユウマに誘導されてアヅチ達は走る。

時には、
ユウマの馬に交互に乗せて貰ったりしながら。

ズササササ、と砂嵐をあげながら
山一族の村に辿り着く。

もう夜ふけ。
寝静まる人とかも居る時間だが
ユウマは一つの家を目指す。

そして、玄関バーン！！

「ここ、俺ん家！！」

「そうか！！！」
「なるほど！！ふつう！！」
「玄関の照明が、小粋ですね」

ユウマは馬を繋ぎつつ、
俺に構うな！！行け！！と言う。

「そして、突き当たり左！！！」

「がってん！！」
「ありがとう！！」
「おじゃまします！！！」

数分後。

「は～、もうダメかと思った」
「お茶飲みすぎたよね」
「トイレ休憩って小まめに必要」

お食事中の方、失礼しました。

「あらためて、
　俺は山一族のユウマ。お前達は？」

「俺は南一族のアヅチ」
「同じく、マツバよ。
　南一族です！！ええ、南一族ですとも！！」

「……なぜ、念押しを」

「オイラはへび呼ロイドです。
　ご覧の通りです。キコキコ」

「いや、お前が一番よく分からない。
　でも深く考えるといけない気がするからスルーするわ」

スルーされるへび呼ロイド。

「ちなみに、お前達。
　宿は予約しているのか？」

ユウマの問いかけに首を振る３人。

「そうだった。お宿探さなきゃキコキコ」
「オススメの宿とかある？」
「あと、観光スポットとか
　オススメの食事処教えてもらえると助かるわ」

「観光で来てるの？？？？」

いえ、スタンプラリーと
へび呼ロイドの同僚を捜す旅です。

「まあいいか。……宿、宿かぁ」

ありゃあ、と、困った感じのユウマ。

「言いにくいんだが、
　山一族は観光メインの村じゃない。
　ホテルとか無いから、民泊になるんだが
　もうこんな時間（結構夜ふけ）」

「………つまり？」

「どこも開いていない。
　今から宿取るの無理では」

「「「えええええ！？？？？」」」

「事前の予約、
　もしくは日中に到着して決めるとかしないと」

折角、山一族の村まで辿り着いたのに。
ふかふか布団で眠れない。
やはり旅行は計画的に。

「仕方無い。
　雑魚寝でいいならここに泊まっていけ。
　外で野宿よりマシだろう」

「え、いいのか！？」
「食事とか出ないぞ。
　本当に泊めるだけだからな」
「助かるわ」
「困ったときはお互い様だろ」
「ありがとう、金なら出すよ、へび呼ロイドが！！」
「オイラかい！！！！？」

アヅチ達のやりとりを見守りながら
ユウマはつい先刻の事を思い出す。

ほわんほわんほわん（回想）。

祭事の帰り道。
アヅチ達と一度別れた後。
山一族の一行は足を止める。

「ユウマ。
　ミヤ家の若者の中で一番の実力を持つ者よ」
「は！！」

名のある者達が集う中
ユウマは膝をつき、族長の言葉を待つ。
その命は絶対で、
指令が下れば指示の通りに動かねばならない。

「お前も占いの結果は聞いたな」
「はい」

村に降りかかる災い。
それを鎮めるための祭事。
そして、ハラ家の占い。

“西より訪れし、美味しき弁当を持ちし者、
　災いに繋がりがありし者なり”

「鳥たちも指し示していた。
　間違い無く、先ほどの者達がそうなのであろう」

「ホントに美味しかったんですね、弁当」

族長始め一族の偉い人達がユウマを囲む。

「彼らが災いの元凶なのか、
　それとも災いを解決する者なのか、今は分からぬ」
「得体のしれない生き物も連れていたからな」
「ユウマよ、引き返し彼らに付き、そして見張るのだ」
「一瞬たりとも西美味弁当の者達から目を離すでないぞ」
「私達は先に村に戻り、
　西美味弁当の者達を受け入れる準備をしよう」
「全てはお前にかかっている」
「あなどるでないぞ、西美味弁当の者達を」

「………言い方」

どうして占いの結果が弁当の味に行ってしまったのか。
もっと、こう、金色の野に降り立つとか、
青き衣を纏いし、とか外見に行かなかったのか。

ほわんほわんほわん（回想終了）。

弁当。
そして、災い。
西から訪れた、南一族の2人（と一匹）。

「折角なら明日の朝食は外食にしよう」
「朝粥とか食べたいわね」
「そういうお店とかあるキコキコ？」
　
これが、
こいつらが、

「どうせスタンプ貰ったら時間余るわよね。
　名所めぐりましょう」
「昼はここにしようぜ、
　山一族の郷土料理が食べられるという
　ジビエオブアキラ」
「炭火焼きとかかな～」

本当に、災いに繋がる何か？

「………お前ら、占いとか信じるタイプ？」

「「「どしたの、突然！？？」」」



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