TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」116

2022年05月31日 | 物語「続・夢幻章伝」
わっかまっっぅうううう!
ドンドンドン!!
わぁああああかまっつうう!
ドンドンドン!!
わっしょいわっしょいリクインわっしょぉおおおいいい!!
ドンドンドン!!!

「崇め讃へよ!」
「わけわかんないぞ、リクイン!」
「輝きすぎですぅリクイン様ぁああ!キコ!」

ドンドンドン!

この動きも徐々に近付く、また然り。

ドンドンドン!!


便秘!
解消!!
便秘!!
解消!!!

わーっしょいわーっしょぉい!

「アマちゃんちょっと間に合わないかもキコキコ!」
「えぇええ!? もうちょっとだよ!」
「もうちょっ! 頑張るキコキコぉおお(汗)」

わ-っしょいわぁあっしょいい!!

「ねえぇええええ何がもうちょっとなのキコキコ!?」
「なんか、物語のタイミング的なのまで?」
「もれ、っ、もれるっっううう!!キコキコ!?」

わーっしょいわーっしょい!!

「ちょっとアマキ何やってるのよ!」

「あぁー今度は、フワ来た」
「きゃぁああああ砂一族ぅう」
「今日は宗主のむっすこ氏が砂漠に出てるとか、もうひとりの宗主の子がいるとか忙しいのよ!」

どどー-んと立つ砂一族の女の子。

「あれ? その蛇と風船知ってる」
「フワちゃん知ってるキコキコぉ!」

砂一族って人を食べるって!!

「毒入りのなんか食べさせられるところだったキコキコぉ!」
「えーナツカシイvV(てれてれ)」
「寒気キコキコっ!」

へび呼ロイドはおまたがキュッとする。

「私とりあえずそっちの宗主のむっすこ氏に行こうかと思うんだけど」
「やめておいたほうがいいよ」

渋滞やばそうだし。

アマキは頷く。

「え~心配してくれるのぉアマキぃ♪」
「違うよ」
「一緒に砂一族の村に行きましょうか♪」
「行かないし」

わーっしょいわーっしょい

「そんなことより、このへびさん砂一族の村に連れて行ってよ」
「えぇええええアマちゃんキコキコぉ!?」
「えっ、だって、へびさん砂一族の村に行くんだよね??」
「そうなんだけどぉお!キコキコぉ」
「ウェルカム♪ウェルカム♪」

「おいら伝えたいことがあるキコキコ~」

「何?」

へび呼ロイドの限界!!
彼らもまた近付く然り。


そして


「冗談は、」

ごくり。

「よしこさん」

「・・・・・・」
「・・・・・・」

――誰っ!?

「いや、だから、よしこさんって誰だっけ?」

トキは頭の中を巡らせる。

「ちょっとそこから離れろ」

冷や汗、タツキ。

「はぁん、もう仕方のないことです!」

ここは私が、と、立ち上がる砂一族。

「あなたたちのことは私(わたくし)がまとめます!」

砂一族にしては、やけに丁寧な物言い。

「今回は3チームに分かれて動く東一族チーム」
そしてやけに詳しい。
「その中のどこかに、今日、東一族の宗主のむっすこ様がどこかにいる」

それすなわち

「威風堂々、あなた様です!!」

ばぁあああああん!!

砂一族の、ちょっと小柄なガール。
その視線の先には

マ・ツ・バ!!!

「姉さんっ!!?」

「ふっ、あいつと姉弟はよしこさんって云ったじゃない」

冗談は、を入れないと、よしこさんはただの人名。

「それにね!!」

マツバはカッッと鋭い視線を送り返す。

「私は女よ! お嬢様よ!!」

ばぁあああああん!!



NEXT








「続・夢幻章伝」115

2022年05月24日 | 物語「続・夢幻章伝」
「あんたらねぇ」

マツバは呟く。

「困ったら
 ワッショイしておけば良いと思って!!
 何回目よ、ワッショイ!!」

この場合のワッショイは
おだてる、とかそういうのでは無く
本当の意味で担ぎ上げられている方です。

「姉さん」
「むしろ、姐さん」

タツキとトキは頭上を見上げる。

「「姉さんも入れると3回目かな」」

恐らく遠くでバトルしてるであろう
アマキ&へび呼ロイドやリクイン&アヅチの
爆炎をバックに!!マツバは!!
タツキとトキが担ぐ御輿的な物に乗って運ばれている。

ワッショイ!!ワッショイ!!

「これは、あれよ。
 今期の戦隊モノがこんな感じと聞いて」

「アバタ●ウ!!」
「祭りだ祭りだ!!?」

「テレビつけたらあってたのよ
 なんか?ピンク??が??
 闇抱えてる、みたいな回」

「キジぃ」
「いきなりそこから見たのか」

「さあ!!
 アヅチ達がドンパチやってるうちに
 ずんどこ進むのよ!!」

「ドンパチて姉さん」

銃とか無いからこの世界。

「いや、無いよな。無い、うん。多分」

若干不安になっているタツキに
兄さん兄さん、とトキが話しかける。

「タツキ兄さん、ドンパチってなに?」
「あああーー!!若い子ぉ!!!!」

カルチャーショックを受けるタツキが
は、と顔を上げる。
同じく武器を構えるトキ。

変わらず威風堂々のマツバ。

「いや、姉さん」

一陣の風。

砂煙が晴れると
そこに現れる砂一族が2人。

そして、神輿の上で威風堂々のマツバ。

「「…………」」

威風堂々のマツバ。

「「…………」」

「ねえ、あの女の子、偉い人なのかな?」
「黒髪だし、東一族?」
「神輿乗ってるし」
「担がれてるし」
「隠された宗主の娘?とか?」

ヒソヒソと相談を始める砂一族。

「砂一族の気持ちも分からんでもない」
「なんだろこれ?と思うよね」

「ちょっと、落ち着きなさいあんた達!!」

マツバがやたらデカい声で言う。

「私は南一族、マツバ!!」

「名乗りをあげたぞ」
「戦国の武士かよ」

「宗主の娘とか止めてくれる!?
 あいつ(リクイン)と姉弟って事になっちゃうじゃない。
 冗談はよしこさんよ!!!」

「タツキ兄さん
 よしこさんって誰??」
「だからーーー、若い子ぉおおおお!!!」




NEXT



「続・夢幻章伝」114

2022年05月17日 | 物語「続・夢幻章伝」
どこかのペアがわっしょいわっしょいお神輿をやっているころ。
へび呼ロイドは、砂漠に倒れんとしているところだった。

「水を、・・・水を飲んでしまったキコキコぉ・・・」
「大丈夫? へびさん?」
「おいらは・・・、おいらは、もう・・・」

へび呼ロイドは走馬燈を見るのだった。

これまでぇ、たくさんの行事がありましたー。
楽しかったスタンプラリー(複数名で云う)
山一族の村や西一族の村、いろんな村を通り過ぎ、たくさんの出会いがありましたー。
砂一族の村にたどり着けなかったことが残念です。
残念です(複数名で云う)
北一族の村では、全水辺の競技祭が行われましたー。
力を合わせた綱引きー
綱引きー(複数名で云う)
おいしかったお弁当ー
お弁当ー(複数名で云う)
このクラスのぉ、一番の思い出です。

「こ、これはぁっ、・・・卒業式でみんなで云うやつキコ、・・・」

膝をつき、へび呼ロイドは夕陽を見る。

「夕日?」
「云うな、アマちゃんっ・・・。キコキコ」

えっ、夕日どこ? なんて、アマキは探す。

「オイラ・・・」

見えない夕日を仰ぎながら

「楽しかったキコ」
「お弁当?」
「・・・・・・」
「綱引き??」

そう、一番のぉ思い出でぇす!

「へびさん・・・」
「でもオイラにはわかるキコ」
「何が?」
「わっしょいは、これからも起こるって」
「・・・・・・」

アマキはへび呼ロイドに触れる。

「だから、これからは、オイラのことわっしょいしてほしい」
「それを君が望むのなら」

わーっしょい
わーっしょぉい!

「うぅう、オイラ涙が止まらないキコぉ」
「うん、へびさん」

わーっしょい
わーっしょぉい!!

「・・・・・・」

毒飲んだなら、
このわっしょいで毒が回りやすくなるような気もするが。

わーっしょい
わーっしょい!

「アマちゃん!」
「へびさん!」

アマキは思い切って云う。

「あの水の毒は、便秘が解消される毒だよ」

「えっ」

「便秘が、」

「解消?」

「それって、薬・・・?」

「薬と毒は紙一重」

わーっしょい
わーっしょい

「アマちゃん、オイラトイレ行きたいキコ」
「うん。このまま連れて行ってあげるよ」
「ありがとうキコ」

わーっしょい
わーっしょぉい!

「ちょっと急ぎたい! アマちゃん!!」





NEXT




「続・夢幻章伝」113

2022年05月10日 | 物語「続・夢幻章伝」
「祭りだキコキコ! 祭りの音が聞こえるキコキコぉ!」

「・・・・・・」

「わかまぁつぅううううさまぁああああ!!」

「・・・・・・」
「・・・・・・」

「いや、そんな顔で見ないでキコキコ」

「うん」

妙な空気が流れる。

「遠ざかっていくキコキコ」
「うん」
「わっしょおおぃわっしょおおおいい! って、なにか神輿が」
「・・・・・・」
「砂一族に向かって・・・」

アマキとへび呼ロイドは頷く。

「大丈夫かな、アヅチペア!? キコキコ」
「うーん。わかんない」
「アマちゃあん!!キコキコ」

とりあえずは、砂一族の村に向けて、再度歩みを進めるのであった。

「でも、そろそろお別れだよ」
「でぇええええいい!?」

アマキは云う。

「いやほら、俺たちは砂一族の村まで行けないし」

途中までだよ、と、アマキは首を傾げる。

「じゃあ、おいらは途中からはひとり・・・」
「大丈夫、方向はちゃんと教えてあげるから」
「アマちゃんっキコキコ!」
「シリウスに向かって飛べ!」
「そのセリフキコキコー!!」

アマキとへび呼ロイドはオアシス(のようなもの)を見付け、休憩を取る。

ほんの少し、湧き出ている水。

じゃっばーーん

「ぷはぁ」

へび呼コロイドは泳がずにはいられない。

「生き返るキコキコぉ」

うんうん。とアマキはその様子を見る。

「乾ききった砂漠に、潤いの水」

きらりーん

上手いこと輝く太陽の光。

「アマちゃんもおいでよ!キコキコ!」
「人と裸とか、絶対に嫌だ」
「ずっこーーん!!」

ひとりで泳ぐへび呼ロイド。
輝く日差しの中、この水場から出たくない。

「もう、ここでいいキコキコ」

「うん。でも、それでいいのか」

アマキの目は早く帰りたい、と、云っている。
所用があるから。

忙しいんだよ。

「所用があるから、うん」

「心の声がもれてるキコキコ」

「行こう、へびさん!」

「オイラどうすればぁ!」

へび呼ロイドは慌てて桶を使ってうまいこと隠す。

「えーっと、服、着てたっけ??」
「いやんvなへび呼ロイドぉ」
「隠す必要ある??」
「行くなら今へび呼ロイドぉ!」
「語尾が変わってるww」

へび呼ロイドは、念のために水を汲む。

「砂漠には備えが必要キコキコぉ!」
「云い忘れたけど、このオアシス砂一族の息がかかってるんだよ」
「・・・・・・?」
「・・・・・・」
「つまり?キコキコ??」
「毒とか気を付けた方がいいよね、うん。水とか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

「それ、先に云おう、アマちゃんキコキコ」
「うん。ごめん」



NEXT



「続・夢幻章伝」112

2022年05月03日 | 物語「続・夢幻章伝」
『あの「泣き虫リク様」をもってすれば
 多分、砂一族にひっ捕らえられても
 なんとか対応出来る事でしょう。多分』

うむうむ、と頷く
リクインのお付きの蛇マサキコ。

『はっ!!
 まさか宗主様はそこまで考え
 リク様をあんなわがままボーイにお育てになったのでは!!
 すごい策略!!先見の力!!智将!!戦国の雄!!』

そうかなぁ、
今きっと東一族の村でクシャミとかしているだろうが、
宗主様そこまで考えて無い気もするなぁ。

「えっくち!!(クシャミの音)」

それはともかく。

「降参。こうさーん!!」
「落ち着けー!!落ち着きたまへー!!」

リクインの攻撃を受けつつ
逃げる砂一族&アヅチ。

「俺はあいつに護衛される側では!!?」
「君も一緒に泣かしたんじゃん」

「おぼぇば、ばっふ、おぼぇあぁあ」

リクイン様泣きながら喋るから
もう、なんて言ってるか分からない。

「見ろよ。マジ泣きだぜ」
「後で頭痛くなる泣き方だねぇ、あれ」

しかし。

あいつ、
あれでしか本気発揮できないなら
大人になった時大変だろうなぁ。
別館とかのリシアス作品どうするんだろうなぁ。

『まぁ、リク様も
 半分正気には戻ってらっしゃるのですが
 引くに引けなくなってるのでしょうねキコ』

「「えぇ??」」

『むしろ、もうこんな姿見られたの恥。
 消すしか無くない、と考えているかと』

「やめーや!!」
「荒ぶる神かよぉ」

「荒ぶる………神!?」

ずさささーっとアヅチが砂埃を上げて立ち止る。

「おおい、南一族の君ぃ、危ないよ。
 あ、それとも僕らもガチ本気出しちゃう?
 ちょっと流れが別館よりの年齢指定とかになっちゃうかもだけど」

だから、砂一族って色々物騒なんだから。

「神だというのなら、俺たちに出来る事はある」
「アーハーン?」
『南一族の方。何か手があるという事ですねキコ』

「神を鎮める方法、それは」


「祭!!!!」


祭!!??

「普通、そこは生贄とかなのでは?」
『いいえ、砂一族の方。
 マサキコは聞いたことがあります。
 豪農の民である南一族は、
 田植え祭り、新嘗祭、春祭り、秋祭り、盆に正月
 もう、何でもいいからとにかく理由を付て
 年中祭りを開催しているとかキコ』
「………だからぁ?」
『つまり彼らは祭りのプロフェッショナル。
 ここは南一族の方を信じてよいかと!!』
「いや、そもそも、祭りとリクイン?を鎮めるのに何の関係が」

懐から鉢巻を出し、頭に巻き付けるアヅチ。

「よし、俺は音頭を取るから、
 お前ら他よろしくな」

「他って何?」
『はいはい、マサキコは太鼓やります!!キコ!!』
「あ、ずるい!!
 えぇ、何、あと何すれば良いの?」

ぐっと親指を立てるアヅチとマサキコ。

「『笛!!!』」

びゅふぉおおおおおお。

「おぼぼぅえええ、ぶおおおお」

荒ぶるリクイン様の前に
アヅチ、マサキコ、そして砂一族が立ちはだかる。

ドン!!ドン!!(マサキコの腹太鼓)
ピュエー、ヒョロロロ(砂一族の指笛)(口で言うのは断固拒否した)

「めでた、めでぇたぁ↑あ~↓の」

そして、三人はリクインの周囲に回り込む。

「ぼぉおお!?」

「わっかまぁ~つさぁまぁよ~」

ドン!!ドン!!!
ピュエー、ヒョロロロ

そして!!!
リクインを!!!
神輿のように持ち上げる!!!!

「ぶぉ、え?は?」

「はぁ!!枝も栄えて!!」

ドンドンドンドン!!

わっしょいわっしょい!!!
右に猛ダッシュ!!!

「はぁ!!若松様よ!!」

ドンドンドンドン!!

わっしょいわっしょい!!!!
左に猛ダッシュ!!!

あ、とアヅチが呟く。

「これ、若松様の所、
 リクイン様って言えばよかったな」

あと

「そういえば中学の同級生に若松くんって居てだな、
 俺は若松君家を盛り立てる祭りだと」
「今、話し脱線するのやめなよぉ」




NEXT