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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」127

2022年09月27日 | 物語「続・夢幻章伝」
砂一族の村。
降ったよ雨。
たてまつられるへび呼ロイド。
一応、スタンプゲットでノルマクリア。
 
なんだけど、
 
へび呼ロイドを置いて
冒険を続けたものか、どうしたものか。
 
「本人が残るつもりならそれで良いと思うわ」
「意志は尊重されるべきだよな」
 
「「それは、それとして」」
 
雨!!
 
めっちゃ雨!!
 
「「動こうにも動けないんだよな」ねぇ」
 
もう3日ほど足止めをくらっているアヅマツ。
その間、へび呼ロイドの連れの者として
結構な好待遇を受けているものの。
 
「………俺」
「うん?」
「知っているんだ」
「何をよ」
「こういう砂漠の土地で天候操作すると、あれだ
 揉めるんだろ、俺、知っているんだ!!」
「ワン●ースの話?」
「ここで雨を降らせてしまったことにより
 本来降るべき所で雨が降らなくってしまい」
「ア●バスタ編?」
「始まってしまう!!争いが!!」
「ヒロインは、ビ●派なの?」
 
「………」
「………」
 
雨。
 
めっちゃ雨。
 
「へび&風船様」
「「「へび風船様!!!!」」」
 
凄い豪華な椅子に座らされて、
豪華な料理、果物、酒、
さらには一流の楽士によるあでやかな音楽。
そして、美人なお姉さん、イケメンのお兄さん、
ムキムキマッチョ部隊も現れ
ははーーーー、とたてまつられているへび呼ロイド。
 
ザァアアアアアアアアアア。
 
「へび様、風船様、
 この砂漠の地に恵みの雨。
 一族総出で感謝しておりますじゃ」
 
「あ、はいキコキコ」
 
ザァアアアアアアアアアア。
 
「貯水も増分に溜まり、
 暫く水を心配する必要もないでしょう」
 
「それは何よりですキコ」
 
ザァアアアアアアアアアア。
 
「しかしこの様な雨に慣れていない我ら。
 このままでは雨水が川となり、濁流となり
 為す術がございません」
 
「ですよね、キコォ」
 
ザァアアアアアアアアアア。
 
「もう結構ですので、
 一旦雨を止めてくださいませ~」
 
「そうしたいのはやまやまなんですけどぉおおお
 おいら一人(?)の力じゃ無理って言うかぁキコ」
 
すみません、すみません、と
頭(?)を下げるへび呼ロイド。
 
「そもそも偶然降った雨を
 自分のパワーと勘違いしてしまい、ついつい調子にのってしまいーの、
 いっそ引っ込み付かないどうしようと
 わたわたしている間にこんな事態になってしまい」
 
袋だたき、市中引き回し、と
様々な拷問が頭を巡るへび呼ロイド。
恐る恐る顔を上げると……。
 
「またまた、ご謙遜をですじゃ」
「いや~、あの~キコ」
「しかし、一人では無理とおっしゃられた。
 それは、つまり、この雨を鎮めるにはまた別の人物。
 つまり生け贄が必要という事ですじゃな!!」
「はい?キコ」
 
なるほど~と納得する砂一族一同。
 
生け贄か~。
必要だよね、生け贄。
時代は生け贄っていうか。
 
「怖い怖い怖い!!
 すぐそこら辺からつれて来れますよ感
 やめて欲しいキコォオオオ!!??」
 

「ったく、騒がしいと思ったら」


「その声はキコ」

どーーーん。
不意に現れるアヅチ、マツバ!!
腕組んで、背中は壁に預けちゃったりして。

「困った時は呼べって言ったろ」

「…………初耳キコ」

スタスタと一同の前に歩み寄る2人。

「生け贄??
 今時そんなのナンセンスだぜ」
「もっと科学的に考えてみない?」

それは、
温暖化、ラニーニョ、線状降水帯的な!?

「俺たち南一族!!農業を生業とする者なり!!」
「天候を相手にする我らが
 この雨の対策を知らないとでも!?」

ここは任せろ感。
なんと心強い。

「まず必要な物、それはティッシュペーパー」

チッシュ!!!

それを惜しげもなくぐしゃぐしゃにして丸め
テニスボール大の大きさになったら
それをふわりとつつむ。

「この、環境問題が謳われる中、なんの躊躇いもない!?」
「えすでーぢーずも真っ青じゃわい」

「あと、糸とマッキーを頼む!!」

ゼブラ!!!!

頭に見立てた丸に
祈りを込めて、目、口、人によっては鼻を書き込む。

これは、
これは、

「まぁまぁの出来かな?」
「あんたにしちゃ良く出来てるんじゃない?」

これは!!

「そしてこれを、家の軒下に吊るす、と」


「「明日天気になぁれ」」


てるてるぼうず!!!!!


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