TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「夢幻章伝」53

2015年07月31日 | 物語「夢幻章伝」

「おふたりは、北一族の村に、何をしに来られたのですか??」

北一族の村に向かって、歩き出して数分。
クリミアのおしゃべりは止まらない。

「最近は何かと物騒ですし、旅の仲間は多い方がいいと思いません?」

そして、そのおしゃべりは、アヅチに向けられている。
マツバはと云うと、ひとり、少し先を歩いている。

「どうですか、アヅチさん!」
「えぇえ?」
「ほら、私ってお料理得意じゃないですか!」
「あれが、まじでか!!」
「あっ」

クリミアは、突然自由行動。

「きれいなお花が!」

寄り道スペシャル!!

なんというか

物語も、後半。
旅慣れしてきたアヅチとマツバからすると
クリミアの歩くスピードは、遅い。

この調子で、いったい北一族の村にたどり着けるのか!?

なんだかなぁ、と、マツバはただ前方を見る。

  とても複雑な道なんです。
  それこそ地元民しか知らないような獣道で
  トラップも数多くあるんです!!!

 (「夢幻章伝」53:78行目引用)

「いったい、どこが複雑なのかしら・・・」

マツバは呟く。

ただ、ひたすらに一本道。
迷いたくても、迷えない。

何かトラップがあるとすれば、・・・クリミアだ。

「ねえ」

マツバは振り返る。

「先に行っていてもいいかしら」
「え、ちょっ」
「どうぞ~」

待ってくれよーーーー

アヅチの声が聞こえた気がしたが、マツバはスタスタと進んでいく。

スタスタと進んで、マツバは(一応)先ほどのことを思い出す。

えーっと、重要そうな単語。

  飛び出せ注意じゃぁああああああ!!

飛び出せ

飛び出せ

・・・どこかで聞いたことのあるセリフ。

うーん、とマツバは思い出す。

「あ、そうか」

東一族の、調子こいた宗主の息子かなんか、だった。
嫌いなものはピーマン。
お前のものは俺のもの。

「はっ。そりゃ気を付けなきゃよね」

やれやれと、マツバは首を振る。

「身内にあんなんがいたら、大恥ね!!」

・・・・・・。

「あ!!」

と、急に、クリミアが、声を上げる。

「見てください!」
「ん?」
「着きました! 北一族の村に到着です!!」
「ここが、」

北一族の村!

「私もときどき来るんですけど、いいお店がいっぱいあるんです」
クリミアのお喋り、ふたたび炸裂。
「北はそもそも商人の町とも云われまして、とにかくお店が多くて」

以下

クリミアによる北一族の説明。

北一族は、白~金色の髪。
服装は、民族衣装と云う堅苦しいものではないのですが、
マフラーや帽子を着用してる人が多いです。

でも、見てください。

北の市場には
西一族をはじめ、東一族や谷一族、遠くの南一族が集まっています。
商人の町と云うことで、商いの自由があるので
いろんな一族が商売をしているんですね。

もちろん、北の品ぞろえは天下一品!

なんだって揃うと云われています。

なんだって揃うけれど

やっぱり買ってほしいのは、豆乳ですね~
北一族の朝食には欠かせない豆乳!

さっそく、飲みましょうねv

あっ

あそこのお店は、かわいいものが多くって、
値段も安くって、
誕生日プレゼントなんかには・・・


・・・クリミアのおしゃべりは、まだ続く!!



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「夢幻章伝」52

2015年07月28日 | 物語「夢幻章伝」

「どうぞ、アヅチさん
 食べて下さい」

ことん、と
アヅチの前だけに置かれたクッキーを見て
マツバは女子力的な何かで悟った。

この、クリミアという子。
アヅチのことが気になるようね。

だが、テーブルの上に置かれているのは
黒い、何か、の、塊。
アヅチは思いがけない展開に
戸惑いが隠せない。

「なぜ、俺だけ」

俺だけ、こんな
毒物実験的なクッキーを!!!

まさか、
勘違いをしているのでは。

「俺たち、爺さんを運んできたけど
 決して危害を加えたわけでは……」

アヅチは報復で
こんな扱いを受けているのでは、と
怯えている。

「何を言っているんですが
 これは、私の……気持ちというか……その
 分かってはくれませんか」

黙って食えと!!!!???

「やっぱり、こんなの困りますよね」
「分かったよ!!食うよ!!!」

………。
…………。
……………。

「おふっ」

アヅチはとっさにお茶に手を伸ばす。

ぐびっ。

………。
…………。
……………。

「ぼふっ」

マツバはお茶に伸ばし駆けていた手を
そっと戻した。

「どうです、アヅチさん」
「………夏休み最終日、ため込んだ宿題を終わらせ
 ふぅ、これでなんとかなったな、と
 思った夜分11時頃に、
 漢字の書き取り1日1ページ(全く手を付けていない)を
 思い出した様な、―――そんな気分」
「フフフ、なんですかそれ
 アヅチさんったら面白い人」

その後アヅチはトイレに駆け込んだので
マツバはクリミアと2人きりになる。

「ふむ、表現がへたくそなのか
 あえて誤魔化したのか
 そんな中にも、季語を取り入れて季節感を先取りとは
 及第点と言った所ね」

マツバは辛辣に評価する。

「ねぇ、クリミア。
 ここから北一族の村までどれくらいあるの」
「あ、居たんですか。
 北一族の村は徒歩で1時間程度ですよ。
 かくいう私も北一族ですし」
「1時間、それなら、
 今日のウチにたどり着けそうね」

谷一族のトウノの事もあるが
爺さん運んでヘトヘトな事もあって
早いところ北一族の村へ辿り着きたい。

「ええっ!!
 アヅチさん、行っちゃうんです、か」

やがて、アヅチが青い顔をしてトイレから戻ってきたので
2人は予定通り北一族の村へ向かうことに。

「あの」

せめて夕飯でも、と
引き留めていたクリミアだったが、

「私、村まで案内します。
 分かりにくい道なので」

「いや、そこまで迷惑はかけられないよ」
「私たち旅には慣れているし」

いいえ、と
クリミアは慌てて2人を引き留める。

「とても複雑な道なんです。
 それこそ地元民しか知らないような獣道で
 トラップも数多くあるんです!!!」

「「どんな道なんだ!!!」」

そして、爺さんは置いていって良いのか。

「あ、祖父には妹が付いているので
 大丈夫です」

と、クリミアが指し示した
家の奥の方から声が聞こえる。

「じぃちゃん寝てなよ」
「ワシは、ワシはぁああ
 行かねばならんのじゃあああああ」
「寝てなっつってんじゃん」
「若者達よ、
 飛び出せ、飛び出せ注意じゃあああ」

「「………」」

「以上、祖父から
 お二人へメッセージでした」

お、おう。

「爺さんが元気そうだって事は
 分かったぜ」
「そうね元気は何よりよ」

飛び出せ~、と
どこかで聞いたことがある様な単語を背中で聞きながら
アヅチ&マツバ、そしてクリミアは旅立つ。

「さぁ行きましょう。
 アヅチさんっ!!」

ずずずいっと、
クリミアが先導するのは明らかな一本道。

「実は今、北一族の村はとっても良いことがあるんです。
 アヅチさん―――と、ついでにマツバさん、
 お二人ともちょうど良い時期に来ましたね」

これは、イベントの予感。



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「夢幻章伝」51

2015年07月24日 | 物語「夢幻章伝」

「た、」

「「た??」」

「たたたた旅の者ぉおおぅおお・・・」

・・・ぱたっ

「おい、爺さん!!」
「ちょっと、しっかりしなさいよー!!」

がくがくがく!!

ふたりは、爺さんを揺する。(※危険です)

「こうなったら、仕方ない!」
「ええ!」

「マツバ!」
「アヅチ!」

「「回復魔法を!!」」

(今回はやけに、セリフがかぶります。)

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「いや」
「出来ないし・・・」

大雑把な南一族が、繊細な回復魔法を使えるわけがなかった!

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「運ぶか」
「ええ」

とりあえず、ふたりは、爺さんを運ぶことにした。

「もうすぐ北一族の村に到着するはずだしね」
「そこまで運べば、誰かに任せるだろ」

アヅチとマツバは、えっちらおっちら。
爺さん+ミィチカ宅の秘宝の箱を運ぶ。

えっちらおっちら。

どれくらい歩いただろう。

夢幻章伝にしては、なかなか北一族の村にたどり着かない。

「あ、」

マツバが前方を見る。
変わらない景色の中。

そこに

「家があるわ!!」
「ついてるな!!」
アヅチが云う。
「爺さんをあそこに運ぼう!」

えっちらおっちら。

「どちらさまですかー?」

アヅチが扉を叩くと、すぐに返事が返ってくる。

「おい、爺さん入れてくれ!!」
「爺さん・・・?」

その声は明らかに不審そうな声。(当たり前か)

「そこに、倒れていたのよ」

マツバも声をかける。
「とにかく、休ませてくれない?」
「休ませてって・・・」

と、住人が扉を開く。

北一族と思われる、女性。

「あっ!!」

「「ん??」」

「お爺ちゃん!!」

「ここの爺さんかよ!」

アヅチとマツバは一安心。
これで、また、北一族の村を目指せる。

「ありがとうございます!!」

その子は、目をウルウルさせて云う。

「昨日から出かけてて、帰ってこないな~と、思っていたんです!」

それは、探しに行けよ!!

「まあ、よかったわ」
「じゃあ、行くか」
「待ってください!!」

その子は、がしっと、アヅチを掴む。

「お礼に、お茶をごちそうします!! あがって!!」

「おぉおおおお」
「いいのよ」
マツバが答える。
「急いでるし」
「・・・そう、ですか」
その子は、アヅチを見る。
「じゃあ、あなただけでも!!」
にこっ
「おぉおおおお」
「とにかく席へ!!」
その子の動きは素早い。
「あの、甘いもの大丈夫ですか!!」
「おぉおおおお」
「お湯!お湯! お茶!お茶!!」

がしゃーん

がしゃがしゃ、がらーーん!!

いろいろ激しい。

「あの、お名まえは!?」

がらがらがらがら
ぱりーーーん!!

お茶を準備するとき
普通は、鳴らない音を立てながら、その子が云う。

「黒髪と云うと、東か南の方ですね!」
「おぉおおおお」
「私たち、南一族よ」
マツバが云う。
「こっちがアヅチ。私はマツバ」
「へえ!」
その子が云う。
「あなたも、結局あがっていくんですね!」

なんか、マツバに棘がある。

「あ、私は北一族のクリミア!」
がしゃーーん
「北一族の村からちょっと離れたところに、家を建てまして」

「・・・ふーん」

「お待たせです! アヅチさん!!」

クリミアは、さわやかな笑顔で、お茶とお菓子を並べる。

「はじめて焼きましたv 手作りクッキーです!」

お茶と

・・・クッキー

クッキー・・・!!?

黒く、煙を発した、何か。

「お前、砂一族だろー!!」

アヅチは、毒をすかさず盛ってくる砂一族を思い出した。



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「夢幻章伝」50

2015年07月21日 | 物語「夢幻章伝」

遙か昔のことである。
湖に1匹の魔物が現れた。

突然現れた魔物とその強大な力に
人々は為す術が無かった。

自分達だけでは適わない。
他の一族の力を借りねば。

湖を挟み敵対していた数多くの一族は
そう悟り、力を合わせることにした。

長い歴史の中でも
全ての一族が手を取り合ったのは
この時、一度だけである。

水上戦が得意な一族の舟に乗り
三つの目を持ち、遠くまで見通すことが出来る一族が
全ての指揮を執った。
薬に長けた一族が作った毒薬を塗った武器を使い
二つの狩りの得意な一族が
魔物の体力を削った。

最期に
緻密な魔法を使う一族、
封印の魔法を使う一族、
により魔物の封印を行うはずだった。

だが、封印には
魔物の動きを完全に止める必要があった。
体力を削られながらも
魔物は動きを止めなかった。

その時、
湖の南側に位置する一族の若者が
最前列に進み出た。

自分に任せろ、と
彼は一族に伝わる呪文を唱え始めた。

その呪文は
敵どころか味方の動きも止める程の威力であったらしい。


―――という、

「由緒ある呪文でな!!!」
「そうよ、この呪文は
 ゆっくり大きな声で唱えるほど
 効力を上げていく物であって」

恥ずかしい詠唱呪文を聞かれた
アヅチとマツバは一生懸命説明する。

「いえ、あの、お気になさらず」

谷一族のミィチカは
温かくも切ない笑顔で返す。

「そういうのはトウノで慣れています。
 あの、私、聞かなかった事にしますから」

優しさがつらい。

「でも、トウノ以外に
 妄想を繰り広げる人たちが居るなんて
 少し驚いてしまって」

えぐるような言葉の攻撃!!!
マツバは聞かれたのが自分でなくて良かった、と
胸をなで下ろし、
アヅチはちょっと泣きそうになった。

「なんでミィチカがこんな所に」

さっき、谷一族の村の出口で
旅立ちは済ませたじゃないか。

はっ!!

まさか。お宿代を。
二人は焦り始める。

「あ、そうそう、
 これを渡さなくてはと思って」

ミィチカは箱を取り出す。

「お二人に、渡すのをすっかり忘れてしまって。
 お約束の我が家に伝わりし秘宝です」

ずずいっと。

「……え?」
「でも、これ」

アヅチとマツバは戸惑う。
これはトウノを助ける代わりに
貰うというお礼だ。

「私たち、まだトウノを追いかけている最中よ」
「これ、受け取るわけには」

いいえ、と、ミィチカが首を振る。

「受け取って下さい。
 もしかしたら何かのお役に立つかもしれませんし
 私たち谷一族のモットーは
 堅実誠実な前払い、なのです」

ぐさーーーっ。

「あ、あああ、そうだな」
「ありがとう、それじゃあ頂くわ、
 じゃあ、私たち、急いで行かなきゃ」
「受け取ったからには
 俺たち頑張ってトウノを連れ戻さないと」

「あ、前払いと言えば
 私何か伝えなきゃいけない事があった様な」

「いいんだよ、思い出したときで
 それじゃあ、俺たち行くぜ!!」
「急がなきゃトウノに追いつかないものね。
 また今度、さ-よ-う-な-ら-」

アヅチとマツバは猛ダッシュで北一族の村へ駆けていく。

一人残されたミィチカは
あっけにとられて手を振っていたが

「そうだ、トウノを助けてくれる代わりに
 お宿代は結構ですって
 言わなきゃいけなかったのに!!」

思い出してぽつりと呟く。

「あの秘宝、
 お金にはならないと思うし」

アヅチとマツバは
とりあえず猛ダッシュで街道を行く。
もう、ミィチカには追いつかれない早さで。

彼女の姿はとっくに見えなくなっていたが

ダッシュして

とりあえず、ダッシュして。

「「…………」」

無言で急ブレーキをかける。

「ねぇ」
「あぁ」

二人は進行方向を向いたまま
会話する。

「今」
「何か」
「居た、ような」

くるりと後ろを振り向くと。

道ばたに人、が。

「……寝ている」
「……わけないし」


道の真ん中に、老人が。

「「お爺さんしっかり!!!!」」



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「夢幻章伝」49

2015年07月17日 | 物語「夢幻章伝」

「さあ、行くか!」
「一刻も早くね!」

アヅチとマツバは、谷一族の村の外へと向かう。

「旅の方に無理なお願いをしてしまって、・・・」

申し訳ありません、と、ミィチカは頭を下げる。

「もっと、ゆっくりしていただきたかったのですが」
「いいのよ!」

マツバは、アヅチを見る。
アヅチも、合わせて頷く。

「仲間のへび呼ロイドも心配だからな!」

お財布事情的にも!!(心の声)

「とにかく、あなたは谷に残って」
マツバが云う。
「途中でとのにいさま、とやらが、引き返してくるかもしれないし」
アヅチが続く。
「北で見かけたら、谷に帰るよう説得しとくぜ」
「本当にありがとうございます!」

はっと、気付いて、ミィチカが云う。

「キーリったら、見送りにも来ないで!」
「「!!」」
「今、呼んできます!!」
「いいから、いいから!」
「もう、行くし!」
「でもっ」
「宿の方も、忙しいだろうから!」
「気にしないで!」

「おふたりとも・・・」

ミィチカは、再度頭を下げる。

「本当に、ありがとうございます!」

「じゃあ、行くわよ!」
「次は、観光で来るぜ、谷一族の村!」

ミィチカは手を振る。

アヅチとマツバは、さっそうと、谷一族の村の外へと出る。

今回は、いつもより滞在期間が短いような気もするが。

思い返せば、谷一族の村。

とのにいさま
妄想
スネークバルーン
壁画
ギャーズンドコズンドコ
ハム
おいしかったな

さようなら、谷一族の村!

そして

ザ☆出発!!

ふたりは、さっそうと歩き。
ミィチカが見えなくなるところで、振り返る。

ふたりの想いは、ひとつ!

・・・ふう。
・・・宿代、うまいことスルーした!!

(もちろん、あとでちゃんと払うよ)

しばらく

アヅチとマツバは無言のまま、一本道を歩く。

へび呼ロイドと別れて、早12時間(ぐらい?)

ペラペラとよくしゃべり、よくツッコんでいたキャラクタが不在なので
ふたりは、無言のまま歩く。

〈この先飛び出せ注意〉

と、云う看板も、見事にスルーし、

「・・・あ」

マツバが声を出す。

目の前に、どっと、大量の同僚たちが現れた。

「お前ら、どこ行ってたんだよ!」
アヅチは、同僚に近付く。
「谷に入ってすぐは居たのに、急にいなくなりやがって!」
「淋しかったの?」
マツバは、白い目。
「違っ! そんなんじゃ!!」
「あ」
「なんだよっ!」
「そいつら、その同僚たちじゃないわよ」
「その?」
「その」
「どの?」
「あんたを砂漠であっためてくれた同僚たち」
「じゃ」
「ない」

しぎゃー!!!(悪同僚の鳴き声)

「ぎゃー!!」
「ほらね」
「遅ぇえよ!!」

悪同僚たちは、犬歯むき出しだ!

「ええぃ、こうなりゃ!」

しゅっ

アヅチは、マイ武器。大型の針を取り出す。

「アヅチ!」
「任せろ!」

アヅチは、針を構える。

「世の中のすべての針よ・今・その針の値を少しばかり狂わせよ」
・・・と、とととと
「古今東西・幻影夢想・そこは架空の世界」
ととととと
「大気をつかさどる神よ・邪悪なものを吹き飛ばせ!」

アヅチの魔法!

「ほらよ、ふっとべ!!」

どーーーーーん!!

強烈な風。

「しぎゃー!!」

くるくると悪同僚は、風に飛ばされていく。

「しぎゃっ、しぎゃぁあああー!!」

これが、南一族式、とりあえず派手な大雑把魔法!

「見たか!」
「見てたわよ」

宿でゆっくり休んで、アヅチの魔法も絶好調!

(針は)

「俺にかかれば、こんなもんよ」
「そうね」
「そもそも、これまでの旅もな」
「い、」
「い?」

「い、今の、は・・・」

アヅチとマツバは、はっ、と振り返る。

「おふたりとも、今のは!!?」

この声は

ミィチカ!!

ぎゃー!!!!!

「待って、ミィチカっ」
「おまおまお前! 何見てんだよ!!」
アヅチとマツバは慌てる。
「これは、南一族式のね、」
マツバの説明を待たずに、ミィチカ。

「おふたりとも(主にアヅチ)、世の中とか、幻影夢想とか」

「ミィチカ、話をっ!」

「呪文が恥ずかしすぎですっ!!」

ぎゃー!!!!!

だから聞かれたくなかったのに!!

アヅチは撃沈した。



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