早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

対岸の世界

2005年12月26日 03時33分40秒 | 読書


今年の暮れは折からのすごいプレゼントが天から降ってきた
ドカ雪だ。
それはそれはすごいのなんのって…!
自分の背丈ほどの雪と格闘している豪雪地域の友達から
便りが届いた。といっても車で30分くらいのところだから
便りといっても対岸の聞こえそうな距離だ
屋根が雪の重みで崩落しなかと恐怖の夜を過ごしたそうだ
同じ雪でも積雪によってはそのインパクトは全く違う
単なる雪マークでもかたや大災害の様子を呈している
住んでる世界が違うのだ…!
なんとお見舞いを言っていいのか、言葉が見つからない。
対岸の火事にはしたくない
せめて心から励ましの言葉だけでも送りたい

自分の人生を振り返ってみて学生時代と現在と
同じ僕なのに、背負ってしまったしがらみや
多くの経験して来た苦難や失敗そして成功した感動の記憶…!
そういう年輪の厚みで、昔の僕とは暮している環境が違いすぎる
対岸の自分を見ているようだ。同じ自分なのに…。
川の向こうには分かりすぎるくらい理解できる人がいる
でも同じ橋を目指しても一度も交わることができない
橋をお互い渡り合って、そしてどちらかが橋を渡ってこなければ
交わることが出来ない…!
僕は人生に架かる橋の全ての橋をわたって対岸に見える自分に
会いに行きたい。
頑張れ早起き鳥Please your click !

人気ブログに参加中!ワンクリックを!
 
川沿いの道、
生い茂る夏草、
制服の裾をひるがえし、
陽の光に髪を輝かせ、
何がおかしいのか、
腰を折って笑い転げながら、
川向こうを歩いていく二人の高校生...!
彼女たちはふと、
こちらに気づき、
対岸に立ち尽くす高校生の小夜子に手を振る。
ちぎれんばかりに手を振りながら何か言ってる。
小夜子も手を振り返す。
何か言う
「なあ~に~…!、聞こえなぁ~い…!」
二人は飛び跳ねながら少し先を指さす。
指の先を目で追うと川に架かる橋がある。
二人の高校生は小夜子に手招きし、
橋に向かって走り出す。
対岸の彼女たちを追うように、
橋を目指し、
小夜子も制服を躍らせて走る。
川は空を映して静かに流れている。
   対岸の彼女 角田 光代
人気ブログに参加中!ワンクリックを!