トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

現実

2008-06-06 23:15:48 | 子供
今朝。娘を送った後、駅に向かって歩いていた。

その姿はすぐ分かった。

元夫が俯き加減で歩いてきた。

私は咄嗟にわき道に入り元夫の姿を見ないように
急いで信号を渡って通り過ぎた。

後ろを振り返って確かめたい衝動を抑えた。
振り向いてどうなる?

元夫も気がついてこちらを伺っていたらどうする?
前のように無理に笑顔を作って話でもするか。

一瞬しか見ることが出来なかった顔。
下を見て黙々と歩く姿は、疲れきっているように見えた。

それが頭に一瞬で焼きついた。

だからどうなる。
その姿を何度も思い返してなんになる。

来週、子供達は半年振りで面会をする。
周りの人たちが『やることやってから面会なんじゃないのか』と反対したけど
あーちゃんが『お父さんが保育園に見に来た』と嘘をついた。

本当に来たかのように話す内容は、私がすっかり信じて動揺してしまうほどだった。

うなだれて謝るあーちゃんを私は叱る事が出来なかった。
それほど会いたかったのかという想いに打ちのめされた。

引越しした夜。
あーちゃんが『お父さんはこのおうちには来ないの』と聞いた。
『うん。ここはお母さんとあーちゃんとお兄ちゃんのおうちだからね』

『おとうさんにも来て欲しい。お母さんと仲直りして欲しい』

『離婚したから仲直りはできないの。お母さんはお父さんといると笑えなくなっちゃうんだ』

『ふーん』そう言ったっきり何も言わなくなった。

正直な気持ちは子供達に会わせたくない。

会えばまた別れた後何日も動揺することだろう。

それでも、見に来たと嬉しそうに言ったあーちゃんの嘘を
私は肝に銘じなければいけない。

私の決断は子供を傷つけたのだ。
これが現実なのだと忘れてはいけないのだと
自分に言い聞かせる。