アヴェ・マリア!
平日の金曜日の讃課 (Laudes) の賛歌 (Hymnus) AEterna caeli gloria
兄弟姉妹の皆様、
ラテン語の聖務日課を唱えていると、さすがほぼ2000年の歴史を持つものだけあって、いろいろな感動があります。
例えば、今日9月1日は平日の聖務を唱えますが、平日の金曜日の讃課 (Laudes) の賛歌 (Hymnus) は次のようなものを唱えます。
AEterna caeli gloria,
Beata spes mortalium,
Summi Tonantis Unice,
Castaeque proles Virginis :
この意味は、
天の永遠の栄光よ、
死すべき者たちの至福の希望よ、
御言葉を語る最高の聖父の御一人子よ、
貞潔なる童貞女なる聖母の御子よ、
となります。そしてこれに続いて次のように唱えます。(以下、日本語の訳は省略します。^^;)
Da dexteram surgentibus,
Exsurgat et mens sobria,
Flagrans et in laudem Dei
Grates rependat debitas.
Ortus refulget Lucifer,
Praeitque solem nuntius :
Cadunt tenebrae noctium :
Lux sancta nos illuminet.
Manensque nostris sensibus,
Noctem repellat saeculi,
Omnique fine temporis
Purgata servet pectora.
Quaesita iam primum fides
In corde radices agat :
Secunda spes congaudeat,
Qua maior exstat caritas.
Deo Patri sit gloria,
Eiusque soli Filio,
Cum Spiritu Paraclito,
Nunc, et per omne saeculum.
Amen.
どうですか? 気が付きましたか?
はい、いわゆる「縦読み」をすると、歌詞がほとんどアルファベット順になっています。(苦しいところもありますが・・・。)
実は、クリスマス(12月25日)の讃課のグレゴリオ聖歌で有名な賛歌は、次の通りです。
A solis ortus cardine
Ad usque terrae limitem,
Christum canamus Principem,
Natum Maria Virgine.
Beatus auctor saeculi
Sevile corpus induit :
Ut carne carnem liberans,
Ne perderet quos condidit.
Castae Parentis viscera
Caelestis intrat gratia :
Venter Puellae baiulat
Secreta, quae non noverat.
Domus pudici pectoris
Templum repente fit Dei :
Intacta nesciens virum,
Concepit alvo Filium.
Enititur puerpera,
Quem Gabriel praedixerat,
Quem ventre Matris gestiens,
Baptista clausum senserat.
Faeno iacere pertulit :
Praesepe non abhorruit :
Et lacte modico pastus est,
Per quem nec ales esurit.
Gaudet chorus caelestium,
Et Angeli canunt Deo ;
Palamque fit pastoribus
Pastor, Creator omnium.
Iesu, tibi sit gloria,
Qui natus es de Virgine,
Cum Patre, et almo Spiritu,
In sempitrena saecula. Amen.
日本語の訳を付けると、こうなります。
朝日が昇るその機軸から
地の果てまで、
童貞マリアから生まれ給うた
君主なるキリストを歌おう。
いとも至福なる、この世の作者は、
奴隷のような体を着た。
肉体で肉体を解放し、
創ったものを失わないように。
麗しくも慎み深き親の懐に
天の聖寵は入る。
乙女の胎は、
知らない秘密を担い運ぶ。
えもいわれぬ恥じらう胸の家は
すぐに天主の神殿となる。
男を知らない傷無き乙女は、
胎内に聖子を宿した。
乙女は養う。
大天使ガブリエルが預言した方を、
洗者ヨハネが感じた、
母の胎にて行いつつ、胎に閉じられた方を、
飼い葉の藁に横たわるまで堪え忍び給うた。
馬草桶を厭い給わなかった。
鳥が飢えない程の、
少しの乳で養われた。
気高い天の楽隊は喜ぶ、
天使達は天主に歌う。
万物の創造主なる牧者は、
牧童たちに公にされる。
童貞女より生まれ給うた
イエズスよ、御身に栄光あれ、
聖父と聖霊と共に、
代々とこしえに、栄光あれ。アメン。
もうお気づきかもしれませんが、この賛歌は歌詞がそれぞれアルファベット順で始まっています。
先ほど紹介した今日の賛歌の日本語も次のようにしたらどうでしょうか?
AEterna caeli gloria,
Beata spes mortalium,
Summi Tonantis Unice,
Castaeque proles Virginis :
天(あま)の永遠の栄光よ、
いつかは死すべき者たちの至福の希望よ、
麗しき御言葉を語る最高の聖父の御一人子よ、
えも言えぬ貞潔なる童貞女なる聖母の御子よ、
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
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