春の訪れを告げる高尾山火渡り祭
火渡り祭とは、高尾山御本尊飯縄大権現の衆生救済の御誓願に基づき、真言密教加持の極致である御護摩(浄火により災厄を祓う火の行)を修行することにより、世界平和、息災延命、災厄消除、交通安全、身上安全等を祈念するもので、これを修行する行者は、心身修練の功を積んだ高尾山の山伏である。
この行事に参加することがすでに本尊の無量の法益に浴することであり、且つ火渡りをすると、更にその身の災厄を祓う功徳も受ける。
●式準備
霧雨も開始30分前には止んだ。
●式開始
大導師入場
神斧(しんぷ) 宝剣
湯加持
●点火
744(天平16)年から続く薬王院の法燈が種火だという。
散崋・梵天祓い(さんげ・ぼんてんはらい)
火中に供した「なで木」は御本尊の慈悲の手であり、心である
●火渡り
火渡りの順番まで待つこと1時間20分。何せ、儀式が始まる1時間以上前に、既に長蛇の列であった。今年の参拝者は例年の2倍くらいだと話す方もいた。
あるTV民放で「日本の祭」という番組があるのだが、正月過ぎて、この祭りを取り上げていた。その番組を観て参った方もいたかも知れない。長蛇の列には、多くの外国人を見受けた。Fire-Warking Festivlといわれるそうだ。
火渡りも1時間20分も経てば、熱くもないが、健康祈願で道を歩いた。暮れから正月の20日間、3Kgも痩せた風邪ひき生活だったので、健康第一。
●退場
儀式は16時に終了した。
今年から、御本尊の知恵の炎を渡った証の「渡火証」が頒布されるようになった。