天皇陛下の傘寿を記念して、春に引き続き秋も今日、12月3日から一般公開された。
初日は雲ひとつない上天気であった。
(↑左)8時20分二重橋広場に到着、最後尾に加わる。観光会社の小旗が目立つ。開門まで80分。
9時すぎ、列に変化が、前列では持ち物検査や、身体検査が始まった。このまま入門か?(↑右)
報道ではこの時間で5千人が来場。
(↑左)検査を終わると列は坂下門前でストップした。
多くの警察バスが駐車している。門の外の整理は警視庁か。(↑右)
9時30分先頭が入場。10分後には私も坂下門を潜った。(↑)
赤い紅葉の奥に富士見櫓が映える。(↑)
この道は「山下通り」 。(↑)
皇居参観で戻ってくる道でもある。3年前の参観での記憶では、奥右手に1914(大正4)年に建てられた「紅葉山御養蚕所」がある。
皇室での養蚕事業は古く日本書紀にも登場している。1871(明治4)年に皇室で長く途絶えていた養蚕を昭憲皇太后が復活した。以後代々の皇后陛下がその役目を引き継いでいる。美智子様も1990(平成2)年から始められている。春から初夏にかけて、掃立て・給桑・上蔟(じょうぞく)、繭かきなど養蚕の各段階の作業に携わっておられる。飼育されている蚕は、小石丸(純国産種)、白繭(はっけん・日中混合種)、黄繭(おうけん・欧中混合種)、天蚕(てんさん・国産野生種)の4種である。
このうち小石丸の生糸は、正倉院宝物の絹織物の復元に最もふさわしい糸として役立っていると言う。
小石丸(↑左)と天蚕(↑右)
道灌濠の水面に映える紅葉。(↑)
扉の奥には陛下のお住まい「御所」や「吹上大宮御所」が建っている。(↑)
入口側(↑左)と出口近く(↑右)の報道陣。
出口の「乾門」、その先の色づいたイチョウは北の丸公園。10時10分、所要30分であった。(↑)
皇居東御苑から眺めた乾門に向かう参列者。(↑)
2種類のモミジ60本を中心に通りの両側に色づいた樹木が植わっている。入口(坂下門前)で整理していた警察官が「見ごろを過ぎたと云う説もあるとか・・・」なんて、早起きして来場した者の腰を折るような案内をしていたが、正直、あと1週間早ければと感じた。
でも、通常では目にする景色ではないし、一般には歩くこともできない場所を、実感できたことだけでも喜ぶべきこと思う。
みごとに外れてしまったが、春、秋に公開された特別参観に来ることができたら、「言うことなし」であったのに。
この日の来場者は5万7千人であった。