(写真)キク科のツワブキの花
ツワブキは、和風ガーデンの代表的な一品でもあるが、
その前は、純然としたハーブだった。
抗菌作用があるヘキセナールという成分があり、
フグとかカツオなどの魚の毒を消す効果があるので煎じて飲んでいたそうだ
いまでは、観賞用となり
つややかな大ぶりの濃緑色の葉は海外でも人気があるという。
確かにツワブキは、 “主張をしない主張”という素晴らしい存在感を持っている。
原産地は、福島県以西の本州,韓国,中国、台湾などの海岸線の岩場や林の下に自生し、
陽のあたる幾分湿ったところが好まれる。
半日陰でも育つので、内庭・石庭などでも強い緑が欲しいところで利用され、
ガーデンの主役とはなれないが、洋風庭園、ロックガーデンでもマッチし、
応用性が広く名脇役として活躍している。
身の丈50cm程度なので、小潅木の下,隙間などを埋めたり
無限の組み合わせにも順応できる優れた素養を持っている。
(写真)ツワブキの葉と花
ツワブキ
・キク科ツワブキ属の耐寒性がある常緑の多年草。
・学名は、Farfugium japonicum ( L. ) Kitam.。和名は石蕗(ツワブキ)。
・原産地は、日本福島以西、朝鮮半島、中国、台湾などの海岸、岩場、林の下などに自生。
・葉につやがあるのでフキに似たつやのある葉、艶葉蕗(つやはふき)からツワブキとなった。
・開花期は、10月~11月末。黄色い花を咲かせる。
・草丈は、50cm程度で横に広がる。
・半日陰でも育ち、やや保水性のある土壌を好む。
・小京都として知られる津和野は、「ツワブキの生い茂る野」から来ているようだ。
学名の命名者は、
北村四郎(Kitamura, Siro 1906-2002)。京都大学教授で植物分類地理学の確立と学会の設立にかかわる。
キクのオリジナルを、中国地方のチョウセンノジギクとハイシマカンギクが交雑して現代の菊の原形ができたと言ったヒトだった。