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モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

サルビア・パテンスの花。 自然が創る完璧な“そらいろ”

2008-05-26 07:36:01 | セージ&サルビア
初夏の花がやってきた!!
春から夏へ、赤系からブルー系へ
突然やってきた。

ドキッとしてしまった。
この驚き共有できるのだろうか?
まずは写真を!



パテンシスの花は、サルビアの中ではとても大柄で4~5cmはある。
その巨体をキャンバスに
空の色を思わせる鮮明なブルーでやってきた。

日常見慣れないスカイブルーな色であり、
この花の色を表現するボキャブラリーのなさを痛切に感じてしまう。
非のうちどころのない色と形の調和。

パテンシスは、花数が少なく、昨年は一輪づつ時間差でしか咲かなかったが
一度に4個も咲き、つぼみも多くこれも驚きだ。
暑さに弱いので半日陰で育て、秋の陽でこの花の色を見てみたい。

(写真)珍しくたくさんの花がついた


サルビア・パテンスの歴史
メキシコ原産の花であり、
英名でのゲンチアン・セージは、リンドウ色をしたサルビアということだが、
命名者は、スペインの植物学者Cavanilles, Antonio José(Joseph) (1745-1804)。

彼は僧侶でもあり、ラテンアメリカ、西インド諸島、オーストラリアの多数の植物の命名者となる。
彼が命名したものは、
パテンスのように「Lamiaceae Salvia patens Cav.」で“Cav.”と表記される。

パリ(1777~81)での滞在の間に、彼はフランスの植物一家として著名なジュシュー家の
ロラン・ド・ジュシュー(Laurent de Jussieu 1748-1836)と勉強を一緒にしている。
ジュシューは、リンネの植物分類体系をより自然に近づけた「自然分類」を発表した。
発表年がフランス革命の1789年であったため「植物学革命の書」とも呼ばれた。

パリから帰国後の彼は、1801年にマドリッドの植物園の責任者になり1804年に亡くなった。

(写真)結構あるぞ!!サルビア・パテンスのつぼみ


サルビア・パテンス(Salvia patens)
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・学名は Salvia patens。英名はゲンチアンセージ(gentian sage)、和名ソライロサルビア
・原産地はメキシコ。
・耐寒性は強いが耐暑性は弱い。梅雨の時は花を出来るだけ雨に当てない、夏場は風通しの良い半日陰で育てる。
・草丈50~60㎝
・開花期は6~10月、大柄なブルーの花が数少なく咲く。
・夏場は無理に花を咲かせないようにすると秋に咲く。

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サルビア・スペルバ・ローズクィーン(Salvia superba ‘rose queen’ )の花

2008-05-24 09:15:20 | セージ&サルビア


スペルバ・ローズクィーンの花は、
ピンクの口唇形の小さい花が、花穂の周りにたくさん咲き
これが林立している。

目線を下に移すと
珍しく行儀・品格がない頼りなさそうな葉と
その上に咲く品のよさを感じる花とのギャップを感じる。

花が咲くまでは、品のない葉の成長を寛大に見てあげる必要がありそうだ。
この我慢が、花をめでることが出来るという、
栽培者に努力を強いる珍しい花だ。

(写真)ローズクィーンの立ち姿


5月はじめから咲き始めていたが、氏・素性を調べるのに時間がかかってしまった。
それでもよくわからないというのがこの花で、
S・スペルバの園芸品種であるが、スペルバ自体が交雑種で
S・シルベストリスとS・ヴィリカウリスとの交雑で出来た種ではある。

S・シルベストリスは、S・ネモローサと同じであり、
原産地は、バルカン半島を中心とした南欧からアジアにかけての原野で
草丈40cmでたたずむ姿は、森の賢人(woodland sage)といわれている。

S.ヴィリカウリスは、S.アンプレクシカウリスと同じであり、
原産地、トルコ、東南欧の温暖なところでネモローサと同じ地域で生育している。

この2種が交雑したのがサルビア・スペルバということなのだが
チンプンカンプンで親がよくわからないことになる。
まだまだわからないことがあるというのがわかっただけでも成果があった。

(写真)葉とつぼみ


サルビア・スペルバ・ローズクィーン(Salvia superba ‘rose queen’)
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・学名はSalvia ×superba Stapf [×sylvestris × villicaulis]
・原産地は、ヨーロッパからアジアで交雑種が多い。
・草丈は、20~30㎝で、群生させると美しい。
・開花期は5~11月と長く、開花後に切り戻すと秋に再度咲く。
・水はけのよい土で乾燥気味に育てる。
・耐暑性および耐寒性はー10℃と強いが、梅雨に弱いので開花後に切り戻す。

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チェリーセージの風景 と チェリーセージ・ピンク

2008-05-23 07:17:50 | セージ&サルビア
6番目で最後のチェリーセージ(サルビア・グレッギー)がやっと咲いた。
園芸店でのタッグは“チェリーセージ・ピンク”。
だが
咲いた花を見ても、とても“ピンク”には見えない。

かといって、本来のチェリーセージでもない。
一体、何なのだろう?
という疑問を持ちつつ

花を見ると・・・・・・
オレンジでもなく、赤でもなく
強いて言えばサーモンピンクなのでしょうか?

(写真)チェリーセージ・ピンクといわれる花?



4月から咲きはじめたチェリーセージなどがつくる我が庭の風景です。
この中には、
チェリーセージ(赤)
チェリーセージ、ミクロフィラ・ホットリップス(白と赤で唇のように)
チェリーセージ・オレンジ(オレンジ色)
チェリーセージ・パープル(赤紫)
ビナフォーレッドバイカラー(赤紫)
それぞれが写っています。

花も、葉も小さいため遠景ではとらえにくいところがありますが
大半が鉢植えで地植えは少ない構成になっています。

(写真)チェリーセージがつくる庭の風景


 

チェリーセージ・ピンク(Cherry Sage ‘Pink’)
・シソ科 アキギリ属(サルビア属)の耐寒性がある常緑の小木。霜を避ければ外で越冬する。
・学名は、Salvia greggii (S.グレッギー)、英名がAutumn sage(オータムセージ)、和名はアキノベニバナサルビア。
・ グレッギーは、1848年にメキシコでJosiah.Gregg (1806-1850)が発見。
・原産地は、アメリカ・テキサスからメキシコ。
・庭植え、鉢植えで育てる。
・草丈は、60~80㎝で茎は木質化する。
・花の時期は、4~11月。
・咲き終わった花穂は切り戻すようにする。また、草姿が乱れたら適宜切り戻す。

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ひっそりと チェリーセージ・パープルの花

2008-05-10 08:17:33 | セージ&サルビア
(写真)チェリーセージ・パープル


チェリーセージ・パープルの花が咲いた。

普通は枝の先に花穂がつき、ここにたくさんつぼみがついて伸びながら咲いていくが
枝の下のほうに、様子を見るかのごとく2つだけひっそりと咲いていた。

翌日には、通常通り、花穂をアンテナを延ばすがごとくに突き上げ
ここに花が咲き始めた。
が、他の枝はまだ様子を見ているようで、つぼみすら現れない。

昨年の夏に、水を枯らしていじめてしまった記憶が
後遺症となって残っており、警戒しているのだろうか?


サルビア・グレッギーといえば、真っ赤なチェリーセージが代表だが、
園芸品種の開発がなされ、このパープルもその一種のようだ。
グレッギーとミクロフィラとの交雑種で
S.ヤメンシスではないかと思っていたがそうではなかった。
自然交配したものをS.ヤメンシスというが、人工交配の園芸種との違いがよくわからない。

園芸店では、チェリーセージ・パープルとしか記載されず、
学名を書いたタックはあまり見かけない。
(是非書いておいて欲しいが)
Salvia greggii ‘Purple’とでもなるのだろうか?

(写真)翌日の花


チェリーセージ・パープル(Cherry Sage ‘Purple’)
・シソ科 アキギリ属(サルビア属)の耐寒性がある常緑の小木。霜を避ければ外で越冬する。
・学名は、Salvia greggii ‘Purple’ (S.グレッギー・パープル)、英名がAutumn sage(オータムセージ)、和名はアキノベニバナサルビア。
・グレッギーは、1848年にメキシコ・SaltilloでJosiah.Gregg (1806-1850)が発見。
・原産地は、アメリカ・テキサスからメキシコ。
・庭植え、鉢植えで育てる。
・草丈は、60~80㎝で茎は木質化する。
・花の時期は、4~11月。
・咲き終わった花穂は切り戻すようにする。また、草姿が乱れたら適宜切り戻す。

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サルビア・ムエレリの花

2008-05-01 09:03:58 | セージ&サルビア
(写真)ムエレリの花


今日から5月。

青紫に赤が少し入った美しいサルビア・ムエレリの花が咲いた。

昨年は、枝がひ弱で直立というよりは、太陽に向かって横に広がる感じだったが、
鉢替えをし一回り大きくしたら直立するようになり
枝の先につぼみを持ち始めた。

花が咲きながら、つぼみをつけた枝がどんどん伸びていくので
倒れる傾向がある。
支柱で支え、花が咲き終わった枝はカットするなど手入れが必要だ。

この時、セージ独特の香りが葉から発するので、手入れが楽しみだ。

このムエレリには、独立した種かどうか疑問のところがある。
姿かたちは、S.グレッギーとS.ミクロフィラがかけ合わさった
S.ヤメンシスのパープル版ともいえそうだが、
(Sは:Salviaの略)
ヤメンシスとの違いは、花びらが決定的に小さく別種といえそうだ。


サルビアムエレリの歴史
メキシコ原産のサルビア・ムエレリ。
1938年にメキシコで発見され、学名にSalvia muelleri Eplingというように
この時代のアメリカ大陸でのサルビア属の権威でUCLAの植物学教授
Epling, Carl Clawson (1894-1968)の名を持つ。
彼が発見し自分の名を命名したのか、
発見者によって献上されたのか確認することが出来なかった。

Epling, Carl Clawson (1894-1968)は、この時代のアメリカでの著名な植物学者で、
サルビア属があるシソ科の権威でもある。
彼は、100以上の科学的な業績を残しているが、その中で著名なのは、
覚醒効果があるサルビア・ディビィノラム(Salvia Divinorum)の研究である。
メキシコの原住民が神との交信でタバコを使っていたが、
サルビア・ディビィノラムの葉もシャーマンによって使われていたという。

古来より薬草として珍重されてきたハーブだが、
シャーマンのような薬草使用に関する専門家が存在しなくなったものがあり
注意しなければならないものがある。

(写真)ムエレリの横顔


サルビア・ムエレリ(Salvia muelleri)
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・学名はSalvia muelleri Epling。英名はロイヤルパープルセージ(Royal purple sage),ムエレリセージ( Mueller's sage)。
・原産地はメキシコ。
・半日陰でも育つ
・花の時期は長く、6月~11月。
・鮮やかな紫色の花で、チェリーセージに形態が似る。
・草丈は30~70㎝程度で横に広がる。

1938年 Epling, Carl Clawson (1894-1968)が発見・命名。


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サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’の花

2008-04-28 07:37:55 | セージ&サルビア
チェリーセージと呼ばれるものには、
真っ赤なチェリーセージ(サルビア・グレッギー)と
ホットリップスが代表だがサルビア・ミクロフィラがある。

(写真)ホットリップスの花


サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’が咲いた。
でもチョッと異変が起きている。

この花は、気温で花の色が変わる。

通常は、花びらのふちが 真っ赤な口紅を塗ったようになっており、
まるで“笑うセールスマン”(藤子不二雄A)の分厚い唇を思い浮かべてしまう。

今年は、同じ株に通常のホットリップスが少々と、
大部分は、赤1色の花が咲いた。

真っ白になるのは、気温が低い時。
真っ赤になるのは、気温が高い時。

サルビア・ミクロフィラにはこんな性質があり、1年のうちでも様々に変化する。
気温が高い時の赤は、グレッギーの赤よりも鮮やかで美しいが、
ホットリップスは、赤・白の方がそれぞれが際立って美しい。

ミクロフィラの歴史
真っ赤なチェリーセージサルビア・グレッギーは、1848年にグレッグによって発見されたが、
サルビア・ミクロフィラは、1885年にアメリカのナチュラリスト、
プリングル(Cyrus Guernsey Pringle 1838-1911)によってメキシコで発見された。
彼は、35年にわたりメキシコを中心とした北アメリカの植物調査を行い、
おおよそ1200の新種を発見したという偉大な成果を残している。

また、サルビア・ミクロフィラにはいくつかの種があるが、
その新種の名前には、大航海時代のスペイン統治の植物学者の名残りがある。
Martínとその盟友José Mariano Mociño(1756-1820)の名がついた
ミクロフィラの種(Salvia microphylla Sessé & Moc)がある。

Martín Sessé y Lacasta (1751-1808)は、スペインの医者でナチュラリスト。
彼は、スペイン国王カルロス三世にメキシコでの大規模な植物相の調査・探検を提案し実施することになった。
大航海時代は、香辛料・薬用植物・金を東洋に求めてはじまったが、
重要植物は機密としてスペインが秘匿してきただけでなく、よく知られない植物が多々あった。

マーティンは、メキシコの植物相の調査・植物学の発展に貢献したが、
彼が集めた植物のコレクション及び原稿は、また秘匿され
死後約2世紀後に世に出てくるという不思議なことになっている。

またということは、
16世紀後半のフランシスコ・エルナンデスの植物調査の成果
公開されないという同じようなことが以前にもあったが
重要な情報は集めるが秘匿するだけで活用されないという体質が伺える。
活用するために集めるという原点を忘れた体質が、頂点から滑り落ちたのであろうか?

スペインに取って変わったイギリスは、
キュー王立植物園を植物情報を収集する戦略拠点として構築・活用していくことになる。

(写真)ミクロフィラ 真っ赤な花と通常の花


サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’
・シソ科アキギリ属の小低木で2年目から木質化する。
・学名はサルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’(Salvia microphylla 'Hot Lips’)
・原産地は、アメリカのテキサス州からメキシコに分布する。
・草丈  50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌  適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)

チェリーセージの区別
1.グレッギー(Salvia greggii)標高1500~2800m
1848年 グレッグが発見
2.ミクロフィラ(Salvia microphylla)標高2400m~
1885年 プリングルが発見
3.ヤメンシス(Salvia xjamensis)両者の交配種、種類多い
1991年 コンプトンなどが発見


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ジャーマンダーセージ  ダークブルーの花

2008-04-27 09:08:31 | セージ&サルビア
(写真)ジャーマンダーセージの花


チョッと早めだが、
20度をこす温度に誘われ、ダークブルーの美しい花が咲きはじめた。

この花は、メキシコの乾燥地帯が原産地で、
地面に溶け込むような灰緑色で肉厚なユニークな葉、
この枝先に、ダークブルーの花を春から晩秋まで休みなく咲かせる。
メキシコのセージの中では、地味で落ちついた植物だ。

ブルーの花は結構あるが、灰緑色の葉とのコンビネーションが良く、
好きなセージの一つでもある。
風にそよぐ花穂をみていると飽きない。

英名では、ジャーマンダーセージ、メキシカンブルーセージとも呼ばれ、
1876年 メキシコでJohann Wilhelm(Guillermo) Schaffner (1830-1882)によって発見された。

ジャーマンダーセージ(Germander sage)
・シソ科アキギリ属の常緑の多年草。
・学名は サルビア・カマエドリオイデス(Salvia chamaedryoides)。
・英名は、ジャーマンダーセージ(Germander sage)、メキシカンブルーセージ(Mexican blue sage)。
・原産地は、メキシコ北部、テキサス。
・-5℃以上の半耐寒性で、日当たりの良い乾燥した土壌を好む。
・草丈は、30~50cm程度で横に広がる。
・開花期は、初夏から晩秋までと長く、青紫の花が咲く。
・銀白色或いは灰緑色の葉が美しい。

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ベルベットピンクな花 サルビア・ブキャナニー

2008-04-25 09:04:28 | セージ&サルビア
メキシコはサルビアの宝庫と思う。
日本の花、ヨーロッパ・地中海原産の良く知られているハーブから見て、
奇想天外、度肝を抜かれるということが多々ある。

この造形物をつくった主は、われわれが知っている主とは異なりそうだ。
形と色の組み合わせ、そのベースとなるテクスチャーとでもいえる茎・葉・顎・花柄など
信じられない組み合わせが起きている。

(写真)サルビア・ブキャナニーのつぼみ


サルビア・ブキャナニー。
茎は燕尾茶。
葉は光沢を持った深緑。日本のツバキの葉に似ている。
つぼみは、深緑の顎から桃赤紫のベルベットのような柔らかな毛をまとったつぼみが顔をだし、
くじら、或いは、お化けのキャスパー(古いアメリカのアニメ)に似ているのか
どこかユーモラスな形をしている。

サルビアなので、口唇形の花となるが、実に大柄な花で長さが4~5cmはある。
つぼみのときよりは桃色が鮮明になり、
大柄ゆえにか、数少ないつぼみが花穂につき次の開花を準備している。

あでやかな花に目が行くが、茎・葉のアンバランスさに魅力がある。

(写真)大柄な花


この花はメキシコ原産だが、
氏素性が多少あいまいで、調べた限りにおいて2説がありそうだ。
定説は、英国人がメキシコに行き、そこである女性から植物をもらった。
その男性がブキャナンであり、キュー植物園にその植物を持ってきた。
それが、ブキャナンの名前を取り名付けられた、サルビア・ブキャナニーだ。
という。

このブキャナンに関して2説があり確認がされていないので2説を紹介する。

第一の説は、
1950年代にブキャナン卿(Sir Charles Buchanan)がメキシコシティから園芸植物として持ち帰ったもの。

第二の説は、
ブキャナン、ジョン(Buchanan, John 1819~1898)であり、
彼は、1876年にアフリカのNyassalandへスコットランド国教会ミッションとして送られた。
彼の滞在の間に、キュー植物園に1,000以上の乾燥植物標本を送って、そのうえいくつかの
植物種をイングランドの園芸品取引に持ってきた。
彼に関連した植物は、Carex buchananii、Clerodendrum buchananii、Acaena buchananii、
Aloe buchananii、Salvia buchananii、Newtonia buchananiiと名付けられた。

であり、時代も人物も大きく異なる。
この欠落を埋められる情報がある方、教えてください。

サルビア・ブキャナニー(Salvia buchananii)
・シソ科アキギリ属の常緑の耐寒性がある多年草。
・学名は、Salvia buchananii。英名は buchanan's sage。
・原産地メキシコ。
・草丈30~50cmで、基部は木質化する。
・葉は深い緑でツバキのようにつやがある。
・開花期は6~10月。桃色が入った赤紫色の花がつく。
・耐暑性は強く表土が乾いたら水をあげる。
・耐寒性も強いが、霜に当てないよう根元をマルチングする。

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チェリーセージ その3:サルビア ビナフォア レッドバイカラーの花

2008-04-23 06:32:23 | セージ&サルビア
(写真)ビナフォア・レッドバイカラーの花


最初だけしか気がつかないが、
チェリーセージは、ご挨拶をするかのごとく2個の花弁が並んで咲く。
まるで、仲の良いつがいのように・・・・
そして、これからよろしくとでも言わんばかりに・・・・

どの花もそうだが、最初の一輪が美しく見つけたときは感動ものだが、
最盛期には気にもならなくなり、疎ましくなったりもする。

この人間のわがままを承知しているかのごとく
つがいで挨拶されると、
考えを是正してしっかりお世話させていただかざるを得ない。

チェリーセージは賢いのだろうか?

このビナフォア・レッドバイカラーは、
サルビア・グレッギーにサルビア・ミクロフィラ・ミニローズを掛け合わせてつくられた園芸品種であり、
サルビア・ヤメンシスということになる。

登録商標でもあるサルビア・ビナフォア・レッドバイカラーは
埼玉県深谷市の小林さんが育成し、2006年3月に農林省に品種登録している新種だ。

驚くことに、小林さんは『ビナフォア』シリーズで10種類を登録していた。
他にはサントリーフラワーズ(株)は本業だから当然と思うが、
トヨタ自動車が2種を登録しており、バイオ事業の関連なのだろうか?
自動車と較べるとあまりにスケール間の違いがあるので不思議に感じた。
まあ~大企業、小企業、個人にかかわらず“緑”を大切にすることは歓迎だ。

都市、砂漠の緑化が地球の温度を下げ環境を改善するのではなかろうか?
都市の場合、雨水をうまく使えば水の節約にもなる。
雨樋の水を樽に集め、これを花壇に使うようにすると一石二鳥だが・・・
建材を物色してみよう!



サルビア・ビナフォアレッドバイカラー
・シソ科アキギリ属の耐寒性がある多年草。
・ミクロフィラ種(S. microphylla)とグレッギー種(S. greggii)との種間交雑種で、埼玉県深谷市の小林孝之氏が育成。
・よく分枝して、小さめの長卵形の葉が対生する。
・草丈  50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌  適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)をしてみようと思っている。


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チェリーセージ・オレンジの花 と サルビア・ヤメンシス発見の歴史

2008-04-18 08:49:21 | セージ&サルビア
(写真)チェリーセージ・オレンジの花


チェリーセージ・オレンジの花が咲き始めた。
雨の中でひときわオレンジの色が鮮やかになり、
昨年よりも口唇形の花弁も2~3cmと大柄になった。

1本の枝に花をつけながら成長していくので、重さに耐えかねて横に広がる傾向があったが、
支柱で支えるようにしたら上に伸びるようになってきた。
冬を越した枝は、木質化するので、その前に枝ぶりの矯正も必要だ。

園芸店では、チェリーセージで販売しているが、
葉を見ると、サルビア・グレッギーと異なる。
これは、サルビア・グレッギーとサルビア・ミクロフィラが交配して出来た
サルビア・ヤメンシスの葉そのものだ。

この葉をいじっていると、手にうっすらとエッセンシャルオイルが移り
気が休まる薬草の香りがする。

(写真)雨中でのチェリーセージ・オレンジ


サルビア・ヤメンシスは
ジェームス・コンプトン(James Compton),マーティン・リック (Martyn Rix)
ジョン・ダルシー(John d'Arcy)によって、メキシコのヤメ(jame)の町の近くで1991年に発見された。
彼らは、形が異なる30種を収集し、耐寒性が優れた7種の栽培品種を発表した。

ヤメンシス(Salvia xjamensis)の名前は、発見した場所のヤメ(jame)にちなんでいるが、
発見者ジェームス(James)をも踏まえて名付けている。

親であるサルビア・グレッギーが、アメリカの歴史学者グレッグによって発見されたのが1848年だから
約150年近くも遅れて発見されたことになる。

サルビア・グレッギーとの違いが理解できなかったためであるが
チェリーセージといわれる3種の区別は、次のように整理できる。

チェリーセージ      
グレッギー(Salvia greggii)標高1500~2800m
ミクロフィラ(Salvia microphylla)標高2400m~
ヤメンシス(Salvia xjamensis)両者の交配種種類多い

ジェームス・コンプトン(James Compton)は、
英国の植物学者で、Chelsea Physic Garden,の最高の庭園管理者だったが、
彼は、1991年に真っ赤な花を咲かせるサルビア・ダルシー(Salvia darcyi)をも再発見し、
英国の植物学者ウイリアム・ダルシーにちなんで名前がつけられた。
本来的には、Yucca Do Nurseryの採取者が先に発見していたが、
キュー王立植物園に信用がなかったので、コンプトン発見となったそうだ。

メキシコには、まだまだ未発見のセージ(サルビア)がありそうだ。
蛇足だが、サルビアは学名、セージは英名で同じことを言っている。



ヤメンシス・オレンジ(salvia x Jamensis Orange)
・シソ科アキギリ属の常緑小低木。
・学名は Salvia x jamensis、英名は Jame sage, Autumn sage。
・アメリカのテキサス州からメキシコに分布するミクロフィラ種(S. microphylla)とメキシコ北部に分布するグレッギー種(S. greggii)との種間交雑種で、よく分枝して、小さめの長卵形の葉が対生する。
・草丈  50~60センチ(摘心で大きさを作る。)
・開花期 4月~10月
・耐寒性 普通だが丈夫。(霜に当てなければ大丈夫)
・耐暑性 強い
・土壌  適湿(乾いたらたっぷりと)
・ふやし方 さし芽(5月頃に形を整えるために摘心を行うのでこの時期にさし芽)


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