Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

アンノウン(ネタバレ注意)

2006-11-23 10:11:04 | 映画
今回は今公開中の映画「アンノウン」です。これ、予告を見たときはけっこうおもしろそうだなと思ったんですよ。設定もなかなかだし、でもこういう話はおちのつけ方で、それまでのおもしろさが無くなってしまうから、どうやって作るか楽しみだったんです。一応お話から・・・。ある廃墟の工場で突然目をさました男達5人。みな一応に記憶を失っています。なぜこの場所にいるのか、自分達が何者なのかわからずにいると、一人が新聞記事をみつけます。ある誘拐事件があることを。どうやら自分達は誰かが犯人で、だれかが人質のようですが、まったくわかりません。でも、一味のボスがあと数時間でこの場所にやってくるという知らせが入ります。確実に人質は殺されることがわかっています。さあ、どうやってこの事態から抜け出すのでしょうか・・・・。

という話ですが、ここからはネタがばれるので、観てない人は読まないでください。

どうして記憶が無くなっているのか、予告で不思議だったのですが、どうやら有害な薬品を全員が吸ってしまうということ。これはうまいなあと思いました。ここで大切なのはキャスティング。これでミスリードしていく狙いがあったのでしょうが、主人公のジムカヴィーゼルはどちらかといえば、いい人の感じですがいちど別の映画で、奥さんを裏切る役をやっているため、怪しいかんじもあります。また誘拐されたのが社長と、財務担当の役員なのですが、これだけだと社長らしい人が見当たらないんです。これもうまい方法ですが、実際なら服装でわかるような気がします。ここで、比較的金持ちを他の映画で演じている俳優がそうかもと思わせる演出がありました。結局その社長は、以外?なバリーペッパーだったんですが、この俳優さん、比較的他の映画ではチンピラだったりスナイパーだったり、あんまり社長のイメージの無い人です。だからこそ、選んだのでしょうが、これが「やっぱり」と思わせてしまうところでもありました。また、社長の奥さんが、出てくるのですが、僕は最初から「この奥さんが裏でなにかしてるかも」と思っていたのですが、ラストで案の定この奥さんが社長と別れて、潜入捜査をしている刑事(これがジムカヴィーゼル!)とうまくやる予定だったことがあかされて、「やっぱそうじゃん!」と一人なっとくしました。この「潜入捜査している刑事」が誘拐事件の犯人にもなっているというところは見抜けませんでしたが(笑)。

まあ、すげーおもしろい!とはいいませんが、発想はなかなかよかったクライムミステリーでした。脚本がもう少しひねってほしかったです。