福島の子に砂贈る 京都・向日の母親団体

2015-03-12 10:03:10 | 護 help
 京都府向日市の母親らでつくる福島支援グループ「ミンナソラノシタ(ミナソラ)」が、福島県の子どもに砂遊びを安心して楽しんでもらおうと、郡山市の幼稚園にホワイトサンドを贈った。オリジナル製品を販売した収益や寄付金で購入し、寄贈した砂は現地の幼稚園が設ける室内砂場で活用される。東日本大震災からきょうで4年。メンバーは「全国の人の思いがこもった砂を届けることができた。今後はメンタル面の支援もしていきたい」と話す。

 ミナソラは、向日市鶏冠井町のまこと幼稚園に通う園児の保護者を中心に一昨年夏に発足した。被災地では原発事故による放射能汚染の恐れから外遊び時間が制限されていることを知り、幼稚園に室内砂場を贈るために活動を進めてきた。

 イラストレーターの黒田征太郎さん、かばんメーカーの一澤信三郎帆布(京都市東山区)、障害者作業所のリンデン(北区)が協力し、独自の手提げかばんとトートバッグ、ショルダーバッグを製作。昨年2月に新風館(中京区)で開いた製品発表会を手始めに、各種イベントやインターネットを通じて販売した。活動に賛同した北海道や鹿児島、岡山などの人からの注文もあったという。また、砂場基金を設けて寄付も募ってきた。

 昨年12月末までにオリジナル製品と基金を合わせて約52万3800円が集まり、まこと幼稚園で使っているのと同じオーストラリア産のホワイトサンド8トンを購入した。ミナソラ代表の林リエさんらメンバー5人が今月3~5日に郡山市を訪れ、同市私立幼稚園協会の平栗裕治会長に目録を手渡した。

 ホワイトサンドは5月末、同協会主催のイベントで子どもや保護者、地域住民に披露され、その後は同協会に加盟する幼稚園が室内に設置する砂場で使われるという。

 ミナソラは活動と支援を続けるため、従来の製品に加え、4月にオリジナルTシャツ、5月に新しいタイプのかばんも発売する予定。幼稚園や保育園などの指定かばんに採用してもらえるよう呼び掛けていく。

 林さんは「砂場が実現しなかったらどうしようと不安になったこともあったけど、砂を贈ることができてホッとした。今後は子どもや保護者、幼稚園の先生らのメンタルサポートに力を入れたい」と話している。

【 2015年03月11日 11時36分 】


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