西国街道賑わいの象徴の石碑移転、整備へ 京都・向日

2015-03-05 16:28:59 | 歴 history
 京都府向日市は、同市寺戸町のJR向日町駅前広場にある光明寺(長岡京市)への道しるべとなっている石碑を、近くに整備する道路の一角を利用した憩いの場「ポケットパーク」へ移設する。かつて多くの人の往来があった西国街道や、府内初の駅だった向日町駅の歴史を伝える貴重な石碑を後世に残す。

 石碑は高さ約3・7メートルで、「浄土門根元地粟生光明寺道」と彫られている。石碑の背面にある文字によると、1900(明治33)年5月に豊前小倉(現・福岡県)の人たちによる寄付で建てられたという。

 向日町駅は1876(明治9)年、府内初の鉄道駅として開業した。西国街道と鉄道の東海道線が交わる場所で、周辺は商店が立ち並び、光明寺を目指す人たちを含めた大勢の人でにぎわった。

 移設は、街の姿が変わって石碑が目立たなくなったため、地域の歴史をもっと知ってもらうために行う。同駅と阪急東向日駅を結ぶ地域のまちづくりに取り組む「向日ゲートタウンまちづくり協議会」が提案した。

 石碑は、現在地から南西に約150メートル離れた深田川橋公園前の交差点南側に整備されるポケットパークに移す。4日に撤去作業を開始し、4月上旬には整備を完成させる予定。

 市道路整備課の木村正義課長補佐は「この石碑が昔のように、西国街道のシンボル的な存在になってほしい」と話している。

【 2015年03月04日 10時59分 】


最新の画像もっと見る

コメントを投稿