生活美を追求、モリスのデザイン紹介 京都で企画展

2018-05-13 11:17:03 | 会 party

 19世紀イギリスの「アーツ・アンド・クラフツ運動」を先導したウィリアム・モリス(1834~96年)の生涯とデザインの歩みを紹介する企画展「ウィリアム・モリス-デザインの軌跡」が、アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府大山崎町大山崎)で開かれている。デザイナーとしてのモリスに焦点を当てており、生活美を追求した作品が来館者を魅了している。

 モリスは産業革命による伝統的な手工芸の衰退を懸念し、質の高い装飾を目指した。そのデザインからは、鳥や草花など自然に対する細やかな観察眼と愛情が見て取れる。

 会場には、染めの技術と色の質を兼ね備えた「インディゴ抜染法」と呼ばれる方法でイチゴを食べようとする鳥を表現した織物やブナの丸材にい草の座を編んだ肘掛け椅子、バラとオリーブの刺しゅうが印象的な暖炉のついたて、私設印刷工房で制作した書物などが並ぶ。同時代に活躍したデザイナーの作品も含め計56点を展示している。

 作品に見入っていた京都造形芸術大2年の川上愛理さん(19)は「刺しゅうは女性がするイメージだが、もともと男女問わず行っていたと知った。デザインは細かい中に遊び心があってすてき」と話していた。

 7月16日まで。月曜休館(最終日は開館)。一般900円、高大生500円、中学生以下無料。問い合わせは同美術館(957)3123。

【 2018年05月07日 10時55分 】



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