大仏鉄道、地元の材料を活用 京都、実像迫る講演会

2018-07-16 11:35:08 | 会 party

 明治期に現在の京都府木津川市加茂町と奈良市を結び、9年で廃線になった関西鉄道大仏線(通称・大仏鉄道)の実像に迫る講演会が7日、木津川市山城町の府立山城郷土資料館であった。「大仏鉄道研究会」会員の内田照男さん(64)=同市木津町=が調査に基づく考察を語った。

 約50人の来場者を前に、内田さんは、今も残る大仏線の遺構について、加茂―鹿背山間には花こう岩の石材構造物、鹿背山―奈良間にはレンガの構造物が多いと説明した。明治期や大正期の文献には、石材は「笠置山や木津山」、レンガは「相楽郡木津町大字梅谷平岡製」と、地元の材料が使われたとの記述があることを話した。

 大仏線が短命に終わった要因については複数の可能性を示した。その一つとして、大仏線は急勾配でエネルギー効率が悪かったが、奈良鉄道との合併によって比較的平らなルートで奈良駅まで行けるようになったことを挙げ、「今後も未踏の所を歩いて研究したい」と語った。

【 2018年07月08日 13時04分 】



最新の画像もっと見る

コメントを投稿