昨日は秋晴れにさそわれて出かけた途中駅で、ハタと東か西かと迷いだし、
…ヘアサロンに、
美容師のF氏、「ホキ美術館に行かれたら。 僕も行きたいのだけど火曜日休館で、車も電車も行きにくいところなので」
そのうち、ブローをM嬢に交代させて掲載雑誌を持ち出し、傍らでアイパッドを見せながら、
「写実だからわかりやすいし疲れない。」とか迷言も出て。
F氏とは10年来、(萬田久子似の奥様、息子さんと我が家に遊びに来てくれました。)
本と映画、グルメから芸能界裏話、世界旅行、世界情勢となぜかなんでも深く知っていて、その都度驚かされています。
その彼のいうことだからよっぽどなのだと、東京駅から外房線特急で大網まで行ってしまいました。
大網駅からタクシーで15分、近隣のチバ(千葉)リーヒルズ、ゴルフ場つき季美の森などの高級エリア案内つきでした。
・チバリーヒルズ~ ビヴァリーヒルズのもじり、バブル時に分譲200坪以上、樋口久子とか有名人
今は、主だった人は転居、ゲートも無人で往還自由とか
・季美の森~ チバリー~にかわって現在の高級地とか、先日も巨泉の奥さんを見たと運転手さん
ホキ美術館公式サイト
美術館では “一品を盗むとしたらどれにするか”と考えながら見ると、思わず良い鑑賞ができるらしい。
そんなことを考えながら、初めての写実絵画専門美術館、160点の一点ずつをじっくりと鑑賞しました。
ピクチャーレールのない展示室、LED 照明、疲れない床材等、最新鋭設備で鑑賞できる「癒しの美術館」でした。
私のそんな一品は、実は森本草介でも野田浩志でもなく、
原雅幸の風景画の「光る海」、
画家自身が「私の代表作」のテーマでの依頼に応えた大作です。
1976年ころの生まれ故郷である大阪南部の田園風景で、
「この風景は、私の原風景になりました。風景画にとって一番大事なもの、それは思い出だったのです。」
写実絵画、リアリズム絵画のイメージですが、
大評判ドラマ「JIN-仁ー」中、咲きが南方仁とミキのツーショット写真を、「よくできた絵」と感心する、
まさに「写真のようによくできた絵」という感じですか。

この《リアリズム絵画入門》野田浩志 も
第1章「絵画は写真とどう違うか」から始まり、
第5章「空間を描くフェルメールの「牛乳を注ぐ女」」では、「牛乳を注ぐ女」を“空間の密度を描き切った”最高傑作とし、
「『真珠の耳飾りの少女』の完成度は疑問」でフェルメールの初心はやや息切れしてしまったようと。
この章の締めくくりを引用すると;
フェルメールはそのことをよく知っていたはずなのになぜやらなかったのか。
「牛乳を注ぐ女」は
流麗な筆致であるとか、目を喜ばせる技巧とかということをまったく受け付けようとはしていません。
だからこそ、真実に満たされた空間が現れてくるわけです。
現実とはそのようなものであり、その現実を画面のうえに再創造しようとするのがリアリズム絵画の本筋であるはずです。
《追~》 静物画よりバラを抜き出すと